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地盤の本

民事法研究会という法律書の出版社が、地盤に関する本を出しました。
弁護士や消費者向けの内容とは・・?
興味がわいたため、買って読んでみました。

中身は主にQ&A形式。法律家・消費者のためと書かれているだけあり、
建築学会の本に比べるとわかりやすい。

ただし、地盤調査やデータを見たことがない人が見れば、
難しい本の部類に入るでしょう。

これを読んだからと言って、即、地盤の専門知識がつくものではありませんが、
家を建てる前に読んでおくと、地盤に対する興味が増すと思います。

値段は2.300円(税抜) アマゾンでも買えます。

事例914「土留めブロックの沈下」

このところ週に1,2回は遠方へ出かけています。

今日は朝9時に事務所を出て、300KM超先の現場に4時間。
新幹線を使ったため、夜9時には事務所に戻りました。

毎日スケジュールが混んでいるため、遠方へ出かけても
よほどのことがない限り、日帰りです。

 

■(1)今回の事例______________

「土留めブロックの沈下」
_______________________
ブロック沈下
◆写真解説

土留めブロックの沈下。
軟弱地盤の上に何の対策もなく、基礎を造ってブロックを積み、
自重で沈下した。

 

◆内容説明

建物下以外の地盤は気にせず、土留めなどを施工するケースが多い。

写真は、最大15mmほどの沈下で軽微ではあるが、
沈下の事実を知ってしまうと気になる。

また、沈下の影響でブロックに3ケ所ほどひび割れが発生している。

修理はやり替えになるため、施工不備であっても
業者が拒むケースが多い。

 

◆対策

外構業者に地盤補強の確認を行う。

 

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■(2)編集後記

横浜の傾斜したマンション。建て替えが決定したようです。
そこまで業者を動かしたのは、マスコミの力だと思います。

マンションの規模や施工会社(三井住友建設、旭化成建材)も大きく
叩きやすかったと思います。

これが戸建てになると難しい。

マンションと違い単独ですし、
大手ハウスメーカーは有力なスポンサーであるため、
ほとんどのマスコミは報道しない。

昨年もTV局から取材を受けた際、
Tホームの事件があると紹介しましたが、当然NGでした。

事例887「壁のひび割れ」

今日、静岡県富士市の昼ころの気温は20度。
日なたはシャツ1枚で過ごせました。

明日からは寒くなるようで、
北陸、高山、長野方面からの依頼に備え、
先ほどスタッドレスタイヤに交換してきました。

 

■(1)今回の事例______________

「壁のひび割れ」
_______________________
壁のひび
◆写真解説

壁のひび割れ。床の沈下が原因。
ドアの建付けも悪くなっている。

 

◆内容説明

1階床は土を埋め戻し、その上にコンクリートを敷いた土間床。
その床が沈下し、あちこちの壁にひびが入った。

床を調べるとコンクリートは薄く、中に鉄筋も入っていなかった。
埋め戻しの転圧も不十分だったと推測する。

別の現場でも土間床が下がった。
ウレタンで上げようとしましたが、コンクリートが薄く不可能との判断。

やり直ししか選択肢がなさそうです。
新築時の手抜きがあとで高いものになっている。

 

◆対策

埋め戻しの不備はよくある事例。
締固め状況をしっかり確認する。

土間床においては、鉄筋、コンクリートの厚さを確認する。

 

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■(2)編集後記

ある大手ハウスメーカーの仕様に疑問がわいた。
計算内容をみると自社に有利な設定をしている。
明日、国土交通省に判断を仰ぐ予定です。

構造計算でも計算する人によって判断が異なり
入力条件によっては全く別の結果が出ることがある。

国土交通省の判断は「おかしいけどメーカーの計算も間違ていない」
ということになると予想しています。

万が一、国土交通省がおかしいと判断してくれれば、
ここは有名なメーカー、杭に続く大ニュースになるでしょう。

瑕疵検査では、疑問を持つことが大事です。
マニュアルに沿うだけの検査では、
マニュアル項目以外は考えないため疑問がわかない。

事例824「不同沈下2」

今日は雨のため、1件検査を延期。

夕方、弁護士との打ち合わせまで
締め切り書類作成に追われています。

 

■(1)今回の事例______________

「不同沈下2」
_______________________
即時沈下2
◆写真解説

土台の下に合板とビニールを挟んでいる。
基礎が沈下し、水平を保つため施工。
このあと躯体の重さでさらに10mm沈下した。

 

◆内容説明

昨日の紹介した事例のやや傾斜値が少ない事例。
全く内容は同じです。

木躯体組み立て時に基礎の沈下を認識。
水平にするために調整材を入れた。

30CMまで軟弱地盤で、地盤調査会社が
しっかり転圧することと記載しているのを
現場監督が見てないのが原因。

傾斜も問題ですが、ビニールや構造用でない
べニアを土台に挟むことは当然NG。
基礎と躯体がしっかり緊結できない。

 

◆対策

地盤調査結果の考察くらいは目を通し、現場の確認を行う。
基礎完成時、基礎天端の水平を確認する。

 

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■(2)編集後記

基準に沿って指摘をしているだけなのに、
「不安を煽っている」という奴が時々いる。

「最近よく地震が来ているけど、少々の手抜きでは家は倒れない。
想定外の大地震が来たら、きちんと施工している家でも無傷ではない。
だから、細かなことを気にしてもしょうがない」と発言した奴もいた。

こんな人が多いから、おかしな業界だと言われます。

悪事のやり逃げを許さないような仕組みができることを期待します。

事例823「不同沈下を隠蔽」

このところビル、店舗の検査依頼が増えています。

住宅に比べ愛着がないので、多少のことは気にしない
風潮でしたが、変わりつつあるようです。

 

■(1)今回の事例______________

「不同沈下を隠蔽」
_______________________

即時沈下
◆写真解説

床根太の下に合計約30mmの合板を挟んでいる。
基礎が沈下し、水平を保つため施工。
このあと躯体の重さでさらに30mm沈下した。

 

◆内容説明

基礎直下の地盤が弱いと、基礎の重さで即時沈下する。
写真は、木躯体組み立て時に基礎が沈下していたため
水平にするために調整材を入れた。

この時点で本来、基礎をやりかえるべきであるが
費用がかかるため、隠蔽したと思われる。

知識がある業者なら、躯体を載せれば沈下がさらに
増大することが予見できる。
その場しのぎの隠蔽をしたため、取り返しがつかない状態になった。

地盤調査結果の考察を無視した基礎施工が目立つ。
今回の例も、地盤の締固めの手抜きが原因。

 

◆対策

考察くらいは目を通し、現場の確認を行う。
基礎完成時、基礎天端の水平を確認する。

 

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■(2)編集後記

ここ数ヶ月間に欠陥検査した現場、ひどい欠陥がある現場ほど、
業者は弁護士を立てて逃げようとしている。
弁護士が出てくれば、施主は怖くなり、あきらめることを期待。
業者がよく使う手です。

回答書を見ても、逃げるケースのお手本通りの回答。
明らかな瑕疵で建築主が危険にさらされている状態でも
「瑕疵はない」で書類を締めくくる。

裁判に持ち込んでも、地方では無知な調停委員が業者を擁護し
消費者側を切り捨てる。

こんな現状が世間に知れ渡っていれば
家を買うのが怖くなるでしょう。

床が傾いた中古住宅の購入判断

中古住宅の検査に行くと、大半の家で床の傾斜を指摘する。
欠陥住宅を調査する建築士のブログ-傾斜
レベル差をミリ単位で記録すると、許容範囲内でも数字が大きく見えるため
少々の傾斜でも驚かれることが多い。
ちなみに、品確法の床の基準は3mの距離で18mm以上のレベル差で
瑕疵の可能性が高いとなっている。
つまり、全体が一様に傾斜している間口10Mの家なら、
端から端まで6CM弱の高低差でも瑕疵にならない可能性がある。
傾斜の原因は以下のどれかが多い。
・地盤沈下
・施工誤差や、躯体の木の経年変化
特徴を簡単にまとめますと、
大きな地盤沈下は、傾斜地に多い。
小さな地盤沈下は、盛土した土地に多い。
住宅で地盤調査が義務化された平成12年以降の住宅は
地盤沈下が激減している。
施工誤差による床の傾斜で、
1階が悪い場合は、基礎の水平精度不良。
2階だけ悪い場合は、梁の垂れ、木のやせによるものが大半。
傾斜した家を買うべきかどうかの判断材料として、
以下のように、今後住んでも影響が少ない場合、
買っても良いでしょう。
・上記に記載した品確法の基準以下の傾斜
・これ以上傾斜が進行しない(大地震時をのぞく。建築士などが判断)
・自分自身で傾斜が気にならない(歩くなどして確かめる)
・家全体ではなく、一部分だけの傾斜
・建具などへの影響が生活に支障がない
人の感覚はあてになりません。
中古住宅を買う際は、床の水平をしっかり測りましょう。
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事例458『枠の開き』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
今日は午後に現場の予定が集中しています。
雨の中の配筋検査、暗い室内での完成検査。
コンディションは悪いですが、きちんと見てこようと思います。
 
■(1)今回の事例_____
「枠の開き」
_____________
 
欠陥住宅を調査する建築士のブログ-枠の開き
 
 
◆写真解説
 
建具枠の開き。原因は床の沈下。
建具を見ると床の傾斜の有無が分かる。
 
◆内容説明
床(家)の傾きを調べる方法として、ビー玉を転がすと分かりやすい。
ただし、部分的に傾斜がきつい箇所など、瑕疵レベルでなくても
転がってしまうケースもある。
建具は長方形であるため、床が沈下し、枠が施工誤差以上に変形をすると
開閉に支障が出やすい。
現在不同沈下で裁判中の現場は、サッシが完全に閉まらない。
 
 
◆対策
 
最近、地盤調査が当たり前になり、
家の沈下事例は昔に比べ激減しています。
事故率は激減しましたが、盛り土した造成地に建てる場合は
危険性が高いので、きちんと説明を求めましょう。
業者も説明することで、注意深くなるはずです。
 
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■(2)編集後記
瑕疵紛争で設計者、監理者の責任を追求する場合がある。
追求される設計者の大半は、プランや確認申請だけを、
工務店の下請けとして、請け負っているケースが多い。
最小限のことしか業務として請けていなく
無駄なことは一切やらないという契約で
現場の監理も、中間検査と完成検査に立ち会う程度のもの。
当然費用は安く、責任だけが重い。
費用が安いと、よく考えて業務をこなす事はなく、
仕事の速さが重要になります。
これでは、いい設計は出来ません。
悪質なケースは、受けた業務を無資格者や、事務所登録していない
アルバイト建築士へ丸投げしている人もいる。
驚くほど簡素な図面が出てきた場合は、
このような裏側を疑ったほうが良いです。
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事例434『不同沈下の影響』

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 今日、健康診断の精密検査で、CT(コンピュータ断層撮影)
 を撮りました。
 
 待合の壁に貼ってあるCT撮影の画像を見ると、
 鮮明に体の断面を画像化するようです。
 
 CTのような高性能機械がコンパクト化し、
 住宅現場で撮影可能になれば、
 欠陥の発覚が、何十倍も増えるでしょう。
 
 
 
■(1)今回の事例___________
  「不同沈下の影響」
 __________________
 
 
欠陥住宅を調査する建築士のブログ-地盤沈下
 
 
 ◆写真解説
 
 大きく不同沈下している家。
 最大沈下箇所から一番遠い玄関の柱が、
 沈下側へ引っ張られ、基礎から離れてしまった。
 
 
 ◆内容説明
 
 写真は、南西角へ向かって不同沈下している家の
 その対角、北東玄関部の柱。
 
 家の最大沈下は約10CM。
 基礎との接合部が、沈下による躯体本体の引っ張り力に
 負けてしまい、このようになった。
 
 
 現在、築後約10年が経過し、沈下の進行は止まっている様子。
 しかし、大地震や大雨などの影響による危険性がないわけではない。
 
 一日も早い、修理、補修が望まれる。
 
 
 ◆対策
 
 建築士の経験不足、又は注意義務が欠けるなど
 が原因で、不同沈下が起きている。
 
 依頼する建築士が信頼できるか
 見極める事が大切です。
 
 
===================
■(2)編集後記
 先週相談を受け、現場を確認した例。
 
 「オール木製のバルコニーが、腐って危ない状態にある」
 
 築2年ほどで床の木が腐り、床が部分的に抜けた。
 その後、床の腐りは拡大し、柱にまで及んでいる。
 
 このバルコニーの床高は、地面から約3M。
 転落したら、確実に怪我をします。
 
 
 使われている木は、屋外使用に適さない水に弱い木。
 いくら防腐塗料を塗っても、長持ちはしない。
 
 
 施工業者が倒産しているため、
 住人のAさんは、実費で取り替え工事をしないといけない。
 
 
 危険性を無視し、売る時だけバレなければいい。
 利己的で、詐欺まがいのことをやっているから、
 仕事が減り、業者は倒産したのかも知れません。
 
 
 
 
 
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