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事例401『木材含水率が高い』
こんにちは住宅検査カノム の長井です。
現在、2台のノートパソコンを使って
仕事しています。
1台は、現場や出張に持って行けるモバイル。
このところ2台とも、調子が悪い。
調べると3、4年使っていました。
パソコンの性能は3年前に比べると
飛躍的にUPしているし、
スマートフォンもあるので
1台にまとめようと思っています。
購入はネットで簡単に買えますが、
ソフトなどの入替えが、面倒ですね。
■(1)今回の事例_________
「木材含水率が高い」
________________
◆写真解説
柱の含水率25.5%。
20%を超えると、カビ、腐朽菌の発生や
耐力低下につながる。
◆内容説明
測定している箇所は柱。
すでにカビが生え、
見たこともない小さな虫が集っていた。
今回の原因は、工事中の雨と、短工期と、壁の気密化。
工事中、木部が雨に濡れ
乾かす間もなく、気密や仕上げ工事をした。
壁の内外部、どちらへも通気がなく
完全に壁内は密閉状態。
水分の蒸発が阻害されている。
含水率20%以上の影響は大きく
・カビによる健康被害。
・腐朽菌による木の腐り。
・構造耐力的に弱くなる。などがある。
特に、長期間作用する荷重に対する変形量は
乾燥材の倍である。
◆対策
2ケ月で完成する家がある。
そんな家は、
雨が振っても、お構いなし。
その後の乾燥も気にしない。
昔の家なら、放っておいても自然に乾燥しました。
今は、省エネを意識し、高気密、高断熱化。
仕様によっては、壁などが密閉される。
工事中に、乾燥を十分確認することが大事です。
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■(2)編集後記
住宅検査で、私が師と仰ぐ人たちの
交渉に立ち会う機会があった。
相手は、大手企業。
普通、対応はマニュアルに沿っていて、自社の
都合の良い方へ、持っていくようになっている。
最初は威圧的だった、メーカーの担当者たち、
完全なミスを証拠として出したら
態度が急変、丁重になった。
来週以降、数件の交渉が控えています。
大変参考になりました。
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事例396『基礎のズレ』
こんにちは住宅検査カノム の長井です。
分譲住宅の現場は、自分勝手な印象がある。
特に大手ほど、お客の都合を考えない。
また、悪徳業者も多い。
今日検査完了した、ここは違った。
大府市の東洋地所(株)。
真面目な会社でした。
■(1)今回の事例_______
「基礎のズレ」
______________
◆写真解説
基礎の位置がズレていて、土台がのらない。
基礎図面と、木躯体図面の不整合が原因。
◆内容説明
一定の間隔でない、寸法の部分で
間違いは起きやすい。
図面が間違っている以外に、
基礎屋さんが間違うこともある。
このような場合でも、
すべて基礎を壊して、やり替えることは難しい。
通常の是正方法としては、
この部分だけ、基礎を増し打ちします。
工事の祭、適当に施工されないように
注意が必要です。
◆対策
すべてが自動で連動する図面ソフトなら、
このようなミスは起きない。
そうでない場合は、アンカーボルトなど含め、
基礎図全体の整合を、確認しましょう。
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■(2)編集後記
新築住宅工事中の検査を、依頼してきたAさんが
業者から言われた内容。
「カノム」だけはダメ。
「うちと提携している第三者検査会社を紹介する」
こんなこと言われると、
余計に当社に頼みたくなるそうです。
何度か、やり取りしてわかったことは、
業者の知人の会社の完成済現場に、
私が検査に入り、いろいろ瑕疵を出した。
その後、紛争へ発展。私が出す書類に
いろいろ苦しめられた話を聞いたようです。
最終的には、Aさんが押しきり、これから検査に入ります。
同様の事例は、今年に入り、確か3件目。
業者に、厳しいことで警戒されることは、
第三者検査の会社としては光栄です。
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事例392『筋交いの抜け節』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
現在、メールはスマートフォンで読んでいます。
ただし、返信は入力が面倒なので
パソコンから行っています。
最近、処理するメールが多いため、一部、
スマートフォンからの返信を考えています。
そうなると、モバイルキーボードが良いでしょうか。
その他、いろいろと業務効率化を検討中です。
■(1)今回の事例__________
「筋交いの抜け節」
_________________
◆写真解説
筋交いの抜け節。
圧縮の力がかかると、材の薄い側に曲がり、
節部分で折れやすい。
◆内容説明
建築基準法施行令 第45条に
筋かいには、欠込みをしてはならないとある。
抜け節は、欠込みと同じく欠損であり、NGです。
天然木だから仕方がないと、
写真のような材料が、普通に出荷される。
悪い材料をはねていたら価格が上がる。
業者側の言い分もわかります。
ただ、筋交いは、簡単に折れては意味がありません。
◆対策
検査をして見つけたときは、交換、穴埋めなどで対応。
事前の対応として、
節の少ない材種を指定する。
または、筋交いのサイズを上げて多少の欠損に対応する。
(90mmを105mmにするとか)
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■(2)編集後記
台風が近づき、時々雨が強く降る中、
今日検査に行った現場の周囲で以下の光景を見た。
建て方をしている。(2現場)
擁壁のコンクリートを打設している。
建て方をしている現場には、施主夫婦もいました。
揉めている様子はなく、
きっと現場監督から「濡れても大丈夫」と
騙されているのでしょう。
確かに壁パネルに付いている断熱材の上部は
シートで覆われています。
しかし、シートのジョイントからは確実に
雨が入ります。
私は何度も見ています。
雨が上がったあと、その部分に、
蒸発した水が、大量に付いているのを。
擁壁のコンクリートも
建物じゃないからいいやと、
職人が思ってるかもしれません。
2つ共、大手ハウスメーカーの現場。
以前から思っていますが
1件ごとの極め細やかな対応は
このメーカーにはありません。
名前だけは有名でも、品質は二流と三流です。
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事例387『大引きの割れ』
こんにちは住宅検査カノム の長井です。
珍しく、深夜の発行です。
今日は金曜日。急ぎの仕事がたくさんある中で、
これを先に書き終えると、気が少し楽になります。
■(1)今回の事例______
「大引きの割れ」
_____________
◆写真解説
床下で、大引き端部の割れを発見。
接合ピンを打ち込んだ時に割れたようだ。
◆内容説明
木造住宅の接合部を金物で受け、
ピンで固定する工法の1階床組。
大引き端部が割れ、固定が不十分な状態。
やはり、あとから見えなくなる箇所は
不備が修理されずに、そのまま放置される。
◆対策
あとから見えなくなる、壁内、床下、基礎の鉄筋などは
欠陥が出やすい箇所。
見えなくなる前の工事中のチェックが重要です。
===============
■(2)編集後記
「不燃木材に大臣認定違反、10社中9社が該当」
これは、昨日の新聞に載っていたニュースです。
サッシの防火偽装事件後、抜き打ちで
国が認定建材を検査している。
それにしても9割が違反しているとは
消費者をバカにしています。
認定制度自体を変えないと改善されないでしょう。
原発関連はじめ、この業界でも
第三者機関と名が付くところで、完全に独立した機関は皆無。
天下る慣習が無くならない限りは
このような偽装関係はなくならないでしょう。
住宅の検査でも、業者とベタベタにつながっているのに
「第三者検査」という表示をしている会社がある。
販売や設計、施工に関わらないため、
言葉の意味からすると、第三者かも知れませんが、
依頼者が期待する第三者の意味からは外れています。
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