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欠陥住宅事例22

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「鉄骨造 梁接合部の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・鉄骨造  梁、柱接合部の間違い
 
 
  ダイアフラム(局部変形防止材)が付いていない
  
  ________________________
 
 21

 
 
 鉄骨造では柱と梁の接合部が、大地震時に人命を保護するための
 最重要部分となる。
 
 通常この部分にはいくつか形はありますが
 「ダイアフラム」という局部変形防止材が付きます。
 
 
 簡単に解説しますと
 
 
 柱、梁接合部は写真のような溶接だけでは地震時などに
 梁から大きな力がかかれば内部が中空の角型柱が変形してしまう
 事は想像が付くでしょう。そのために補強材が重要です。
 
 
 木造でも柱梁接合部はきちんと緊結します。
 木造より柱、梁の本数が少なく1つ1つに大きな力がかかる
 鉄骨造はより頑丈な接合にしなければなりません。
 

 間違いの起きた原因は前回同様です。
 
 
 

 ◆対策
 
 対策も前回同様です。
 住宅のシェアとして軽量鉄骨に比べ重量鉄骨はかなり
 少ないです。
 どちらかというと倉庫、工場、高層ビル向きで住宅なら
 コスト的にも3階建て以上に適する構造です。
 
 そのため重量鉄骨専門でやっている工務店も少なく
 専門でやっている会社は名古屋ではフルヤマ建設さん、
 中日本ハウスさんくらいでしょうか
 
 設計事務所も鉄骨住宅専門はないと思います。
 
 
 先回も書きましたが不慣れな所に頼まない事です。
 工務店が不慣れな場合は設計事務所にきちんと図面を
 依頼し現場監理までやってもらうことが必須です

「号外」 トラブルにならないための施主の心構え

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 今回はいつもの欠陥事例紹介とは違った内容を
 お伝えします。
 
 
 テーマ「トラブルにならないための施主の心構え」
 
 
 良くわからない家造り、建築業界の常識
 ちょっと知っておくだけで
 トラブルは減ります
 
 
 思い当たる事をまとめました。
 
 
 
 1、希望を客観化、具体化する
  
  営業や設計担当者に対し
  「冬暖かい家」、「地震に強い家」を希望しますと伝えても
  相手によっては自分の主観や会社の性能の範囲で判断します。
  具体的な数字や例を挙げて打ち合わせしないと出来てから
  違ったという事になります。
  
 
 
 2、希望事項の非現実性、矛盾を受け入れる
 
  希望事項が全てかなうとは限りません、特に予算的な要因が
  障害になる事が多く、家に対する希望がかなわない事は
  「ストレス」になります。
  
  依頼相手から納得できる説明があれば希望がかなわなくても
  納得できる場合もありますが、
  不信感や疑問を持ったまま進むと「頼まなければ良かった、
  設計料は払いたくない」という後悔になります。
  
  希望の反映については100%は無理かなと思っている
  くらいがちょうどいいです。
  
  
  美輪明宏さんの著書で「ああ 正負の法則」という本が
  あります。(PARCO出版)
  地球は陰と陽、マイナスとプラスなど相反するもので
  成り立っている。良いことがあれば悪いことがあるみたいな
  法則を書いた本です。
  
  その中で家を建てるときは、そこそこの家にして
  「あそこが足らない、ここも足らない」という家を造って
  我慢しておくことです。
  
  とあります。プラス面ばかりだと大きなマイナス面が
  必ず来るという事を書いてあります。
  
  

 3、建築現場の理解
 
  ・施工誤差
   建築現場は手作業による一品生産でありコンピュータ管理
   された工場とは違う事の理解。
   
   
  ・職人の技量のばらつき
   品質を左右するのは大工などの技量です。
   年齢、経験、性格により技量の巾は大きいです。
   同じ職人で同じものを作っても全く同じ品質になるとも
   限らない。
   
   
  ・コストの相対性
   技術的には可能でもコスト的に無理という事項が出る場合が
   ある。コストをかければ良いものができるという事は
   誰でも理解できるが請負契約という形態の住宅業界では
   このことが理解困難な場合が多い。
   
   例えば
   外壁の目地のラインをなくす。
   
   コストをかければ仕上げがきれいであるが
   コストをあまりかけないと中途半端な仕上になる。
   
   
  ・品質のばらつき
   特に木などの自然のものは製品になっていてもばらつきがある
   また建築材料は「伸び」「縮み」「反り」などの変化が出る
   物が多い。
   
 
 
 4、工事中の変更は困難

  確認申請の制度が現場と申請書類の照合が重点となり、
  現在工事中のものを含めまして法改正で工事中の変更が困難に
  なりました。
  
  変更をした場合には書類など含め設計者等の手間がものすごく
  増え、費用が発生します。
  
  また、基本的には軽微なもの以外は変更できません。
  事前の打ち合わせが今後重要です。
  
 
 
 5、余裕をもって行動する
 
  法改正により確認申請が大幅に遅れています。
  特に構造計算を伴うものは時間がかかる傾向です。
  子供の入学などでどうしても来年3月完成と希望しても
  確認申請の遅れが工事を遅らせる可能性が現在あります。
  
  遅れてもこれは設計者の責任を問えない部分もあり
  現在国土交通省でも制度の見直しをしているようですが
  今年中は混乱します。
  
  
  これから建てる方は確認制度の法改正で状況が今までとは
  全く違う事を理解し、期間にかなり余裕をもつ事です。
  

欠陥住宅事例21

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「鉄骨造 梁接合部の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・全てボルトで接合する部分に溶接接合がある
 ・高力ボルト使用部に「普通のボルト」が使われている
  
  _________________________
 
 22

 
 鉄骨造の多くは木造と違い「耐力壁」を持ちません
 (※軽量鉄骨造は耐力壁を持ちます)
 そのために広い空間が可能で大型店舗や超高層ビルなどあらゆる
 建物に適合する。
 
 
 鉄骨造は一体構造ではなく部材を組み上げ、
 各部材の接合部は溶接やボルトによって接合され一体となる
 そのため接合部が大変重要な構造要素です。
 
 
 つまり部材自体の大きさなども重要ですが接合部もかなり
 重要で間違いがあってはいけない箇所です。
 
 
 今回のような間違いはなぜ起こったのか?
 
 
 構造計算が不要で
 鉄骨躯体全般を図面から全て鉄骨業者に任せ、
 
 確認申請で建築士が絡むけど、構造面、現場監理はノーチェック
 
 建築業者も無知であり監督、職人も間違ったまま施工された。

 ◆対策
 
 何年か前に鉄骨工場のランク付けがあり
 建物により製造工場が限定されるようになりました。
 
 また、2階建ての住宅でも告示などにより
 確認申請に構造図、構造計算の添付を求められる事も
 あり「専門家の関与」が増えて間違いが少なくなって
 います。
 
 行政の指導がきちんとしてきていますが
 法を守らない業者もいる為、
 やはり経験の少なそうな業者に頼まない事です。
 
 
 欠陥住宅被害ネットで処理している現場で
 意外ですが多いのは木造ではなく     
 
 
 
 「鉄骨造です」

欠陥住宅事例20

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「軒先金物の釘の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・台風時など屋根が「あおられて浮かないようにする金具」
  の固定釘が基準と違う
  
  公庫仕様 5.5.5 たる木の欄に規定がある
  
  __________________________
 
 20

 
 
 中部地方では家を建てるとき、
 構造的なことになると「地震」しか頭にないと思いますが
 地震より時には家を破壊する大きな自然の力があります。
 
 それは・・・
 
 
  「風」です。
 
 屋根は高い位置にあり風の影響を最も受けやすいです。
 
 
 構造計算を必要としない2階建ての木造住宅の耐力検討、
 通称「壁量設計」は風圧力と地震力を考慮し影響の大きい方を
 クリアさせる計算をします。
 
 計算をすると
 
 影響力が大きいのはほとんどの建物は「風圧力」です。
 
 
 このような影響力の高い風、
 特に軒が出ている建物は下からの吹上げで屋根が飛ばされる
 懸念もあり金物、釘でしっかり固定する必要があります。
 
 
 最近の検査でこの金物の付け忘れや1本おきに付ける
 事例は見なくなりましたがまだ、3割くらいの現場で固定
 釘の間違いがあります。
 
 
 木造住宅の構造体においては太めの釘(ZNなど)や
 認定ビスを使うことが常識ですが大工さんは安く細い造作釘
 を使ってしまうようです。
 
 
 ここで注意が必要なのは
 間違いが発覚してもこの金物は数が多く、特に完成した建物
 の場合は修補が大変です。
 下記の民法の但し書き部分に触れそのままになる可能性が高い
 です。
 
 
 民法 第634号 1
 
 仕事の目的物に瑕疵があるときは。注文者は、請負人に対し、
 相当の期間を定めて、その瑕疵の補修を請求することができる。
 
 ただし、瑕疵が重要でない場合において、その補修に過分の費用
 を要するときは、この限りでない。

 ◆対策
 
 この金物は「建て方・・躯体組上げ」時に取り付けられます。
 釘を打ってしまう前に事前の確認、施工当日作業前確認が
 重要です

欠陥住宅事例19

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「基礎工事の配管不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・設備配管が鉄筋にテープで固定されている
 ・設備配管が近接して並んでいる
 ・配管を通すために後からコンクリートを壊している
  (専門用語ではつり)
 __________________________
 19
19-2

 
 
 1、鉄筋をテープで固定してしまうと
 
 テープを張った箇所は鉄筋にコンクリートが付かなく
 なるのと、テープが邪魔をしてコンクリートが流れ込まず
 空間を作ってしまい強度低下を招く。
 
 
 今回の例とは違いますが鉄筋のすぐ横に配管を設置する例を
 よく見ますがこれも厳密に言えば「コンクリートのかぶり」の
 問題などでNGの施工です。
 
 
 ほとんどの大手のハウスメーカーさんは専用の固定具を使い
 きちんと施工している。
 
 
 
 2、配管が接近していると
 
 コンクリートが配管で抜ける箇所が近くなり強度に
 影響を与えます。
 基準として配管の直径の3倍は芯~芯で離したい。
 
 
 
 3、あとからコンクリートに穴をあけること
 
 鉄筋の位置を確認してあける事が大切ですが
 ほとんどは確認せずにあけられ鉄筋を切断している
 ことが多い。
 
 はつりあけた後の補修もきちんと補修用のモルタル
 (砂とセメントを混ぜたもの)が詰まっていないケース
 が多い。
 
 
 
 建物に配管は必要であるが、計画性のない配管は基礎だけでなく
 躯体も痛め、結果として強度を弱くすることがある。
 
 
 配管の種類として
 ・給水、給湯、排水、ガス、換気、空調、電気、電話、LANなど
  多種多様です。
  この中で径の大きく注意が必要なものは排水管と換気のダクト、
  空調の冷媒管です。
  
  

 ◆対策
 
 最近は住宅でもビル並みの換気システム(1種換気)が増えて
 配管だらけです。
 住宅の場合は設備計画は現場での行き当たりばったりが多く
 監督の指示なしに勝手に職人が位置を決めたり躯体に穴をあけたり
 することもあります。
 
 管理が甘い現場は対策が必要で
 現場で、職人を呼んでの事前の配管経路の確認をすると
 良いでしょう。
 
 特に2×4は配管のスペースが少なく要注意です。
 

欠陥住宅事例18

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「筋交い端部の金物の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・筋交いの端部に必ず取り付ける金物が
  間違って付いている(平成12年告示1460号に違反)
   
 __________________________
 
 18

 
 
 写真を見て頂くとわかりますが
 柱側に固定させる面が反対になって付けられた状態です。
 (見える範囲で2ヶ所ありました)
 
 
 大工さんはどうしてこんな事をしたのか?
 大工さんならこの金物の重要性がわかっているはずです。
 
 
 実は柱側に他の金物があり干渉して付かないため
 反対に取り付けたようです。
 完全な確信犯です。
 
 
 
 この金物が平成12年に法律化された一番の理由は
 平成7年の阪神淡路大震災で筋交いの端部の固定が釘だけの
 家は筋交いが外れ倒壊の原因となったからです。
 
 平成7年前でも公庫仕様書には現法律と同様な記載がされて
 いましたが、建築基準法では「端部を緊結」という程度の
 表現であっため全て適用させるため法律化されました。
 それほど重要な部分です。
 
 
 
 見てすぐわかるような不備、それも重要な部分で
 なぜ、そのままになってしまうのでしょう?
 
 
 それは監督、役所が見ていないからです。
 実はこの家市役所の中間検査に合格しています。
 
 中間検査は躯体が立ち上がり、筋交い、金物が完了した頃に
 受ける行政の検査です。
 木造では筋交いの数、位置、金物を見ることが
 重要なのにこれで合格しているとは見ていない証拠です。
 
 
 今年の6月20日以降、行政は少し厳しく見るようです。
 

 ◆対策
 
 木造住宅の金物のチェックは
 計算根拠と現場をきちんとチェックする必要があります。
 
 ビス類の数も多く、この部分は2重、3重(行政、監督
 第三者など)のチェックをしても良いでしょう。
 そして必ず全数チェックする事です

欠陥住宅事例17

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「床束の固定不良」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・床束と木部(大引き)の固定方法の間違い
          製造メーカーの指示どうりでない
 
 □床束とは・・1階の床を基礎から支える柱のようなもの
  昔は木製でしたが現在は「鋼製」が主流です。
   
 __________________________
 
 17

 
 上記にも書きましたが昔はこの部材は全て木製でした。
 床下に使う材料でシロアリ対策や腐りの問題
 そして長さを調整できるという便利さから
 今ではほとんど鋼製が使われています。
 
 
 
 なぜ、しっかり固定する必要があるのでしょう?
 
 
 阪神淡路大震災のときこの床束が外れ、1階の床が
 抜けた例もあり端部の緊結が重要視された事と
 
 先回も記載しましたが
 
 
 建築基準法施行令第47条の1
 
 「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、
 かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める
 構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように
 緊結しなければならない。・・・・」
 
 つまりこの部分も構造耐力上主要な部分であり力がかかっても
 外れないように緊結が必要なんです。
 
 
 
 
 大工さんなどが勘違いしやすいのは、「造作釘」、「造作ビス」
 の使用です。(写真の釘は造作釘)
 これらは緊結に適した材料ではありません。
 耐力壁や金物の固定にこれらは指定させていません。
 
 
 きちんと製造メーカーが指定するCN釘(太め)や一緒に梱包
 されている指定のビスなどを規定の数施工することが
 必修です。
 
 
 
 

 ◆対策
 
 これも施工時にチェックするしかないでしょう。
  
 工事中にチェックできなくても
 床下に後から入ることができれば、見つけたり、直すことは
 可能な箇所です。
 
 参考に製造メーカーのカタログURL
 
  http://www.kaneshin.co.jp/pdf_lib/70/kouseidukaA.pdf
  
  

============================
■(2)編集後記

 
 この前、スーパーゼネコン「竹中工務店」の社員の方が
 検査の後にお客様の前でこんな発言をしました
 
 「私たちの仕事の目的は全てのお客様に安心、満足して
 住んでいただく事です。私たちが気が付かなかった点を
 検査で指摘していただき、それを是正することはお客様の
 ためになります。ありがとうございました。」と
 
 こんな話を聞けば誰でも嬉しくなりこの会社で良かったと
 思いますね。
 
 

欠陥住宅事例16

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「木造住宅の金物の緩み」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・ナットの緩み?締め忘れ?
 
 
 □緩んだというより締められていない状況のナットを
  多数発見!
   
 __________________________
 
 16

 小屋裏は梁の接合金物などをよく見ることができ、
 この現場では火打ち(水平の斜め材)の金物は全て緩み
 梁接合部に使われている金物も数箇所緩んでます。
 (緩むというか締め忘れ?)
 
 ※「小屋裏」・・・先回15号でも説明しましたが
  小屋裏とは最上階天井裏部、屋根裏の空間
 
 
 素人考えでも緩んでいいとは思わないでしょう
 この件に関し法律には下記のように記載があります。
 
 
 建築基準法施行令第47条の1
 
 「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、
 かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める
 構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように
 緊結しなければならない。・・・・」と記載があります
 
 
 この法律の部分で重要なのは「緊結」という言葉です。
 緩んでいては「緊結」と言えません。
 
 
 工務店側からすると
 「木が痩せるから仕方がない」と言われそうですが
 
 やはりきちんと締まっていて欲しい所です。
 
 
 小屋裏の金物が緩んでいると
 全体に緩んでいるのでは?と考えます。
 
 確かに見える部分で全体に緩んでいれば、見えない
 箇所全体が緩んでいるでしょう。
 
 
 

 ◆対策
 
 目視でも何でも良いので全数検査をすることで
 締め忘れは防ぐ事ができる。
 
 
 「木の痩せ」については
 ・集成材、乾燥材(KD材ともいう)を使う。
 ・乾燥材でも木は多少痩せるため、大工さんが造作工事
  時に再度締めを確認する。
 ・木の痩せに追従するナットを使う
  http://www.kaneshin.co.jp/goods/pv.php?g_id=78&cate=b&prodid=6
  
  
  実際には無対策が多いです

欠陥住宅事例15

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は木造の小屋組の不備を紹介します。
 
 ※小屋組とは最上階天井裏部、屋根を形成する構造体のこと
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・振れ止めの施行忘れ
 
 
 □建築基準法施行令第46条の3項違反
  
  参考に法律文を記載します。
  
  「床組及び小屋はり組の隅角には火打材を使用し、
   小屋組には振れ止めを設けなければならない。
   ただし、国土交通大臣が定める基準に従つた
   構造計算によつて構造耐力上安全であることが
   確かめられた場合においては、この限りでない」
   
 ___________________________
 
  15

 
 「振れ止め」とは?
 
 梁や小屋束の下端が単独で動かないように固定する部材です。
 
 小屋振れ止めは、上記の46条以外に
 小屋組部の部材で「構造耐力上主要な部分」でもあり、
 建築基準法施行令第47条の1項による「緊結」することや
 公庫仕様書けた行筋かいの振れ止めの項に従って取り付ける
 必要がある。
 
 
 似たようなものが写真にも写っていますが
 斜めに打つ「雲筋交い」
 (けた行筋交いなどと呼ぶ事もあります)
 があります。これは小屋組全体が倒れないようにする斜め材で
 役割は違います。プロでもこの部分は勘違いしやすく
 これだけ施工して「振れ止め」を忘れるケースがあります。
 

 
 新潟の地震では屋根がそのままの形で崩れ落ちている映像
 をよく目にしました。やはり重要度的には建物の下の方が
 重視され、屋根荷重しかかからない小屋組は軽視される
 傾向にあります。
 
 最近は1,2階などが昔よりかなり頑丈になっている
 ので小屋組部もきちんと施工することが大切です。
 
 

 ◆対策
 
 今回の例もプロでないと判断は難しいです。
 
 特に注意して欲しいのですが
 ロフトや小屋裏収納がある場合はその床面で
 剛性を確保するとか、
 勾配天井で取り付けできないために省略する
 事があります。
 
 
 このように判断や見極めは難しく監督さん任せで
 良いのかと不安ですが、この件に関し
 今後、行政の中間検査ではこの振れ止めは
 必ず確認するそうです

欠陥住宅事例14

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は木造の構造金物ビス打ち忘れを紹介します。
 
 ※構造金物とは筋交いや柱の端部を緊結する金物のこと
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・構造金物を固定するビスの打ち忘れ
 
 □メーカーの規定どうりのビスを使い、
  規定どうりの本数を使うことが必要。
   
 _________________________
 
 14

 写真の解説をしますと
 筋交い端部の金物の筋交い面のビス打ち忘れ
 
 
 筋交いは木造住宅で地震や風などの横の力に対して突っ張る
 構造上主要な部材です。
 
 
 
 今回、新潟地震の木造住宅の倒壊の原因は何かと言いますと
 
 瓦屋根が重たいとか老朽化ということはもちろんですが、
 筋交いの固定不足、筋交いの数の不足、
 シロアリや雨漏りによる木部の腐りが倒壊の主な原因です。
 
 
 昔の建物は筋交いは釘でしか止められていません。
 釘だけですと「繰り返しの大きな荷重」を受けると外れ、
 家は倒壊です。
 
 
 公庫の仕様書で記載され現場で筋交いの金物固定が一般的に
 始まったのが中古住宅を見ている限りだいたい平成に入る前後、
 その後阪神淡路大震災後(平成7年)に金物の重要性が業界で
 認識され一気に普及し、平成12年に法律として制定されました。
 
 
 
 現在はいろいろな種類の金物が出回っています
 メーカーはそれぞれ認定を取っているので
 メーカーの指示どうりに施工することが重要です。
 
 ただ、施工するビスの数が多く大工さんが気をつけていても
 今回の例のように忘れる事がよくあります。
 
 最近はビス頭に色をつけたものなど
 忘れ防止対策もいろいろ出きました。
 
 

 ◆対策
 
 忘れがないように誰かがチェックする事が大切で、
 
 「見る意識」を持って全数検査しないと見落とします。
 
 
 これは素人さんでは難しい部分ですし、
 良くわかっていない監督さん、設計者でも完璧な
 チェックはできません。
 
 
 設計者、監督さんで大丈夫か見極めましょう

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