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欠陥住宅事例18

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「筋交い端部の金物の不備」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・筋交いの端部に必ず取り付ける金物が
  間違って付いている(平成12年告示1460号に違反)
   
 __________________________
 
 18

 
 
 写真を見て頂くとわかりますが
 柱側に固定させる面が反対になって付けられた状態です。
 (見える範囲で2ヶ所ありました)
 
 
 大工さんはどうしてこんな事をしたのか?
 大工さんならこの金物の重要性がわかっているはずです。
 
 
 実は柱側に他の金物があり干渉して付かないため
 反対に取り付けたようです。
 完全な確信犯です。
 
 
 
 この金物が平成12年に法律化された一番の理由は
 平成7年の阪神淡路大震災で筋交いの端部の固定が釘だけの
 家は筋交いが外れ倒壊の原因となったからです。
 
 平成7年前でも公庫仕様書には現法律と同様な記載がされて
 いましたが、建築基準法では「端部を緊結」という程度の
 表現であっため全て適用させるため法律化されました。
 それほど重要な部分です。
 
 
 
 見てすぐわかるような不備、それも重要な部分で
 なぜ、そのままになってしまうのでしょう?
 
 
 それは監督、役所が見ていないからです。
 実はこの家市役所の中間検査に合格しています。
 
 中間検査は躯体が立ち上がり、筋交い、金物が完了した頃に
 受ける行政の検査です。
 木造では筋交いの数、位置、金物を見ることが
 重要なのにこれで合格しているとは見ていない証拠です。
 
 
 今年の6月20日以降、行政は少し厳しく見るようです。
 

 ◆対策
 
 木造住宅の金物のチェックは
 計算根拠と現場をきちんとチェックする必要があります。
 
 ビス類の数も多く、この部分は2重、3重(行政、監督
 第三者など)のチェックをしても良いでしょう。
 そして必ず全数チェックする事です

欠陥住宅事例17

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「床束の固定不良」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・床束と木部(大引き)の固定方法の間違い
          製造メーカーの指示どうりでない
 
 □床束とは・・1階の床を基礎から支える柱のようなもの
  昔は木製でしたが現在は「鋼製」が主流です。
   
 __________________________
 
 17

 
 上記にも書きましたが昔はこの部材は全て木製でした。
 床下に使う材料でシロアリ対策や腐りの問題
 そして長さを調整できるという便利さから
 今ではほとんど鋼製が使われています。
 
 
 
 なぜ、しっかり固定する必要があるのでしょう?
 
 
 阪神淡路大震災のときこの床束が外れ、1階の床が
 抜けた例もあり端部の緊結が重要視された事と
 
 先回も記載しましたが
 
 
 建築基準法施行令第47条の1
 
 「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、
 かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める
 構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように
 緊結しなければならない。・・・・」
 
 つまりこの部分も構造耐力上主要な部分であり力がかかっても
 外れないように緊結が必要なんです。
 
 
 
 
 大工さんなどが勘違いしやすいのは、「造作釘」、「造作ビス」
 の使用です。(写真の釘は造作釘)
 これらは緊結に適した材料ではありません。
 耐力壁や金物の固定にこれらは指定させていません。
 
 
 きちんと製造メーカーが指定するCN釘(太め)や一緒に梱包
 されている指定のビスなどを規定の数施工することが
 必修です。
 
 
 
 

 ◆対策
 
 これも施工時にチェックするしかないでしょう。
  
 工事中にチェックできなくても
 床下に後から入ることができれば、見つけたり、直すことは
 可能な箇所です。
 
 参考に製造メーカーのカタログURL
 
  http://www.kaneshin.co.jp/pdf_lib/70/kouseidukaA.pdf
  
  

============================
■(2)編集後記

 
 この前、スーパーゼネコン「竹中工務店」の社員の方が
 検査の後にお客様の前でこんな発言をしました
 
 「私たちの仕事の目的は全てのお客様に安心、満足して
 住んでいただく事です。私たちが気が付かなかった点を
 検査で指摘していただき、それを是正することはお客様の
 ためになります。ありがとうございました。」と
 
 こんな話を聞けば誰でも嬉しくなりこの会社で良かったと
 思いますね。
 
 

欠陥住宅事例16

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は「木造住宅の金物の緩み」を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・ナットの緩み?締め忘れ?
 
 
 □緩んだというより締められていない状況のナットを
  多数発見!
   
 __________________________
 
 16

 小屋裏は梁の接合金物などをよく見ることができ、
 この現場では火打ち(水平の斜め材)の金物は全て緩み
 梁接合部に使われている金物も数箇所緩んでます。
 (緩むというか締め忘れ?)
 
 ※「小屋裏」・・・先回15号でも説明しましたが
  小屋裏とは最上階天井裏部、屋根裏の空間
 
 
 素人考えでも緩んでいいとは思わないでしょう
 この件に関し法律には下記のように記載があります。
 
 
 建築基準法施行令第47条の1
 
 「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、
 かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める
 構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように
 緊結しなければならない。・・・・」と記載があります
 
 
 この法律の部分で重要なのは「緊結」という言葉です。
 緩んでいては「緊結」と言えません。
 
 
 工務店側からすると
 「木が痩せるから仕方がない」と言われそうですが
 
 やはりきちんと締まっていて欲しい所です。
 
 
 小屋裏の金物が緩んでいると
 全体に緩んでいるのでは?と考えます。
 
 確かに見える部分で全体に緩んでいれば、見えない
 箇所全体が緩んでいるでしょう。
 
 
 

 ◆対策
 
 目視でも何でも良いので全数検査をすることで
 締め忘れは防ぐ事ができる。
 
 
 「木の痩せ」については
 ・集成材、乾燥材(KD材ともいう)を使う。
 ・乾燥材でも木は多少痩せるため、大工さんが造作工事
  時に再度締めを確認する。
 ・木の痩せに追従するナットを使う
  http://www.kaneshin.co.jp/goods/pv.php?g_id=78&cate=b&prodid=6
  
  
  実際には無対策が多いです

欠陥住宅事例15

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は木造の小屋組の不備を紹介します。
 
 ※小屋組とは最上階天井裏部、屋根を形成する構造体のこと
 
 
■今回の事例______________________
 
 ・振れ止めの施行忘れ
 
 
 □建築基準法施行令第46条の3項違反
  
  参考に法律文を記載します。
  
  「床組及び小屋はり組の隅角には火打材を使用し、
   小屋組には振れ止めを設けなければならない。
   ただし、国土交通大臣が定める基準に従つた
   構造計算によつて構造耐力上安全であることが
   確かめられた場合においては、この限りでない」
   
 ___________________________
 
  15

 
 「振れ止め」とは?
 
 梁や小屋束の下端が単独で動かないように固定する部材です。
 
 小屋振れ止めは、上記の46条以外に
 小屋組部の部材で「構造耐力上主要な部分」でもあり、
 建築基準法施行令第47条の1項による「緊結」することや
 公庫仕様書けた行筋かいの振れ止めの項に従って取り付ける
 必要がある。
 
 
 似たようなものが写真にも写っていますが
 斜めに打つ「雲筋交い」
 (けた行筋交いなどと呼ぶ事もあります)
 があります。これは小屋組全体が倒れないようにする斜め材で
 役割は違います。プロでもこの部分は勘違いしやすく
 これだけ施工して「振れ止め」を忘れるケースがあります。
 

 
 新潟の地震では屋根がそのままの形で崩れ落ちている映像
 をよく目にしました。やはり重要度的には建物の下の方が
 重視され、屋根荷重しかかからない小屋組は軽視される
 傾向にあります。
 
 最近は1,2階などが昔よりかなり頑丈になっている
 ので小屋組部もきちんと施工することが大切です。
 
 

 ◆対策
 
 今回の例もプロでないと判断は難しいです。
 
 特に注意して欲しいのですが
 ロフトや小屋裏収納がある場合はその床面で
 剛性を確保するとか、
 勾配天井で取り付けできないために省略する
 事があります。
 
 
 このように判断や見極めは難しく監督さん任せで
 良いのかと不安ですが、この件に関し
 今後、行政の中間検査ではこの振れ止めは
 必ず確認するそうです

欠陥住宅事例14

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は木造の構造金物ビス打ち忘れを紹介します。
 
 ※構造金物とは筋交いや柱の端部を緊結する金物のこと
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・構造金物を固定するビスの打ち忘れ
 
 □メーカーの規定どうりのビスを使い、
  規定どうりの本数を使うことが必要。
   
 _________________________
 
 14

 写真の解説をしますと
 筋交い端部の金物の筋交い面のビス打ち忘れ
 
 
 筋交いは木造住宅で地震や風などの横の力に対して突っ張る
 構造上主要な部材です。
 
 
 
 今回、新潟地震の木造住宅の倒壊の原因は何かと言いますと
 
 瓦屋根が重たいとか老朽化ということはもちろんですが、
 筋交いの固定不足、筋交いの数の不足、
 シロアリや雨漏りによる木部の腐りが倒壊の主な原因です。
 
 
 昔の建物は筋交いは釘でしか止められていません。
 釘だけですと「繰り返しの大きな荷重」を受けると外れ、
 家は倒壊です。
 
 
 公庫の仕様書で記載され現場で筋交いの金物固定が一般的に
 始まったのが中古住宅を見ている限りだいたい平成に入る前後、
 その後阪神淡路大震災後(平成7年)に金物の重要性が業界で
 認識され一気に普及し、平成12年に法律として制定されました。
 
 
 
 現在はいろいろな種類の金物が出回っています
 メーカーはそれぞれ認定を取っているので
 メーカーの指示どうりに施工することが重要です。
 
 ただ、施工するビスの数が多く大工さんが気をつけていても
 今回の例のように忘れる事がよくあります。
 
 最近はビス頭に色をつけたものなど
 忘れ防止対策もいろいろ出きました。
 
 

 ◆対策
 
 忘れがないように誰かがチェックする事が大切で、
 
 「見る意識」を持って全数検査しないと見落とします。
 
 
 これは素人さんでは難しい部分ですし、
 良くわかっていない監督さん、設計者でも完璧な
 チェックはできません。
 
 
 設計者、監督さんで大丈夫か見極めましょう

欠陥住宅事例13

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は水道屋による基礎の鉄筋切断の例です。
 
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・配管するのに鉄筋が邪魔で鉄筋を切断
 
 □配管がずれない場合は補強の鉄筋を入れる必要がある
  がそれもされていない。
   
 _________________________
 13

  
 写真の解説をしますと
 排水管を設置するため鉄筋が邪魔で切断、
 補強もせずにそのまま放置。
 
 
 写真の部分は鉄筋の長さが基準で決まっています。
 切断すればもちろんNGです。
 
 
 設備屋さんに悪気はあるのでしょうか?
 
 私が思うには「これくらいなら支障がないだろう」
 と思ってやっていると思います。
 
 
 先週、電気屋さんが躯体に間違った穴あけをする
 というメルマガを10号で記載しましたが
 設備屋さんは強度のことなどあまり考えていない
 方が多いのは事実ですし、構造のことはわからない
 方が大半です。
 
 
 監督が現場に居れば聞きながら仕事ができますが
 住宅現場は常駐してないため「自己判断」でやられて
 しまう事が多いです。
 
 
 同様な事例で基礎のコンクリートに後から
 穴をあけるケースがガス屋さんなどでよくあります。
 鉄筋探査などで位置を確かめあけるケースは皆無で
 平気で鉄筋を切断してしまいます。
 
 ひどい例では主筋という重要な鉄筋を切った例も
 発見したことがあります。
(欠陥写真1https://www.ie-kensa.com/kekanphoto.php
  に写真載っています  上から三番目左)
  
 
 大事な基礎、設備屋さんに弱くしてほしくないものです。
 
 
 
 ◆対策
 
 基礎は重要な部分のためこれを防ぐにはやはり
 チェックしかありません。
 
 ただ、よくあるケースで
 検査が終わってから設備屋を入れることもあり
 タイミングは重要です。
 
 これは依頼先にもよりますが
 図面上で配管位置をきちんと決めて指示すれば
 今回のような例はまず起こりません。
 

欠陥住宅事例12

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は外張り断熱材の事例を紹介いたします。
 
 
 
■今回の事例___________________
 ・外張り断熱材の未施工部分あり
 
 □家全体を覆う必要があるが部分的に施工忘れも多い。
   
  _______________________
 12

  写真の解説をしますと
 バルコニーの床梁部分で断熱材を入れ忘れている。
 
 
 断熱材は外周を覆わないと意味がありません。
 特に外張り断熱は外周をきちんと覆わないと
 その意味はありません。
 
 
 木造住宅では断熱材を大工さんが取り付ける場合が多く
 よく考えて施工しないとこのような忘れが出やすいです。
 誰かがチェックしないとあとあとわからなくなる部分で
 あり検査は必要です。
 
 
 断熱材の基準は「建築基準法」などの法律にはなく
 公庫基準に書かれている程度です。構造上主要な部分では
 当然なく工事する方もあまり重要視していません。
 
 
 断熱材の施工忘れからくる影響は何があるでしょうか?
 
 
 断熱材の目的は主に「室内の保温」と「外気からの遮熱」
 です。
 
 これらの目的で使われるようになった断熱材ですが
 今でも皆無ではないですがよく起きた問題が「結露」です。
 
 中途半端な断熱施工は「結露」を起こし
 躯体を腐らせるなどの結果をもたらしました。
 
 
 断熱材の施工で気密性などが出ている分、中途半端な施工や
 忘れは「結露」の原因になります。
 
 
 また、一部の施工忘れが全体の断熱性能を格段に下げます。
 
 
 
 ◆対策
 
 やはり断熱材の確認はプロに頼むしかありません
 特にグラスウール、ロックウールなどの材料の場合は隙間など
 わかりにくいです。
 
 ただ、今まで当社のお客さんでも十分ご自身で判断できた方も
 多数見えますのでご自身でやられても構いません。
 
 
 チェックポイントは
 ・外周部で忘れはないか(窓の上下など)
 ・隙間のチェック(窓横など小さな空間ができやすい)
 ・床下断熱材は「階段下」、「和室押入下」が忘れやすい
 ・配管貫通部で隙間はないか
 
  などです

欠陥住宅事例11

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日伺った基礎検査の事例を紹介いたします。
 
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・鉄筋のコンクリートかぶり不足
  (かぶり・・・鉄筋廻りの外側のコンクリート厚)
 
 □規定の6CM以上の未確保  3CM程度の箇所多数
   
  _________________________
 
 当社ホームページの検査指摘ワースト3
  https://www.ie-kensa.com/wasut3.php  
  基礎配筋編の1位に記載してあるようによくある事例です。
  
  
 ◆基準を整理すると
  
  ・土に接する側(主に基礎の下)は6CM
  ・土に接しない側(基礎の側面など)は4CM が規定です。
 
 
 ◆なぜこのような基準があるか? 
 
 
 強度的な面はもちろんですが
 コンクリートはアルカリ性で時間の経過とともに外周から
 中性化します。鉄筋の錆(酸化)を防ぎ耐久性を高めるために
 このような規定が設けられています。
 
 
 ◆なぜ現場で基準を守れないか?
 
 
 鉄筋の下部においては特にベタ基礎の場合、
 基礎底の部分の水平を誤差なく出すのは
 面積が広いために難しいです。
 6CM確保できる場所があっても土が高い箇所(掘りが浅い)
 があると鉄筋を水平に組んでいれば6CM確保できません。
 
 
 基礎の立ち上がりにおいては
 鉄筋を組む際、位置のずれの要因が多いです。
 最近は基礎巾150mmが多くなりましたが、
 2CMほどのずれでも型枠に接近しすぎるケースも多いです。
 
 
 
 ◆対策
 
 かぶり厚さのチェックは素人の方でもただ寸法をあたる
 だけなので容易です。
 (そのうちこのあたりのチェックの仕方は写真つきで
  資料ダウンロードの予定です)
 
 
 業者側の対策としては大手ハウスメーカーさんはすでに
 導入していますが
 
 基準ぎりぎりの施工をしないということです。
 
 例えば
 鉄筋と地面の間の寸法を確保する「通称 サイコロ」を
 6CMではなく7とか8CMのものを使うなどすると
 良いです。
 
 
 
 当社は最近、鉄筋探査機を購入しました。
 
 鉄筋の位置とこの「かぶり厚さ」は容易にわかり、
 コンクリートを打てば隠れるということはありません。
 
 鉄筋コンクリートのマンションの訴訟などでも
 「かぶり厚さ」が争点となっているケースが多いです。
 
 慎重に施工してもらいたい箇所です。

号外 新聞記事の解説

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 今回は号外です!
 (いつもの欠陥住宅事例ではありません)

 7日土曜日の新聞1面に欠陥住宅裁判の記事が
 載ってました。
 私は中日新聞と日経新聞を取っていますが両方
 とも1面と社会面両方に載るなど大きく取り上げ
 られていました。
 
 しかし、内容が結構難しく感じたため私なりに
 解説させていただきます。
 
 
 
 以下朝日・COMより抜粋
 
「 欠陥住宅、救済の幅拡大 最高裁が「安全性」で新判断」

1、建物に欠陥が見つかった場合、どの程度なら設計者や
 施工者を相手に損害賠償を請求できるかが焦点になった
 訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(今井功裁判長)
 は6日、「建物としての基本的な安全性を損なう欠陥で
 生じた損害」があれば請求できるとする初めての判断を
 示した。
「建物の基礎や構造に欠陥があるような違法性が強い場合
 の損害」と限定していた控訴審判決より基準を広げ、
 違法性が強くなくても民法上の不法行為責任を問えること
 を明言した。
 
  
◆バルコニーの手すりなど(基礎、構造体以外)居住者など
  が使用する際に転落し、生命または身体を危険にさらす
  こともあり得る部分の瑕疵がある場合、建物には基本的な
  安全性を損なう瑕疵がある。
 (今までは基礎、構造体(柱、梁など)に限定されていた)
 ※バルコニー手すりは構造体ではない(法律上の解釈)
 
 ここで「不法行為責任」とは?
 
 故意や過失で権利や利益を侵害した場合、発生した損害を
  賠償する責任。民法で規定され、加害行為の違法性や加害
  と損害に因果関係があることなどが必要とされる。
 損害賠償請求権は不法行為を知った時点から3年。
  行為があってから20年が経過すると消滅する。
 
 

2、欠陥住宅をめぐっては、施工者や販売者と契約関係
 があれば、民法に規定された「瑕疵(かし)担保責任」
  を問える。
 第二小法廷は、こうした契約関係がなくても、施主から
  買った人や居住者に限らず、隣に住む人、近くを通った
人たちでも欠陥住宅によって身体や財産が侵害された場合
 は、設計者や施工者に不法行為責任に基づく損害賠償を
  求められることも明示。
 被害に対する救済の幅を広げる内容だ。

◆中古住宅などの購入者は販売者、建築会社と契約関係
 はない、契約関係がなくても損害賠償を請求できる。
 この件は今後非常に大きな意味があるでしょう。
 
 
 ここで「瑕疵担保責任」とは?
 
 契約に基づき売買したもに欠陥が見つかった場合、
 売主側が過失の
 有無に関わらず損害賠償の義務を負うもの。
 期間は2000年以降の新築住宅は主要構造部、
  雨漏りは10年間。
 
 
3、訴訟は、大分市内に建築中のマンションと店舗兼自宅を
  施主から買い受けた親子が、96年にマンションの設計
   会社と建築会社を相手に起こした。
 
 原告側はひび割れや排水管の亀裂、バルコニーの手すりの
  ぐらつきなどを列挙して不法行為が成立すると主張。
 しかし、二審・福岡高裁判決は「成立するのは、建物の
  基礎や構造にかかわる欠陥があり社会公共的にみて許容でき
  ないほど危険な『強度の違法性』がある場合などに限られる」
  として請求を退けた。

 これに対し、第二小法廷は、設計者や施工者、工事監理者に
  ついて「建築に当たって基本的な安全性が欠けることがない
 よう配慮すべき注意義務を負う」と指摘。
 バルコニーの手すりの欠陥でも転落する危険があり得るという
  例を挙げ、「基礎や構造にかかわる欠陥に限って責任が認めら
 れると解すべき理由はない」と二審の判断を改めた。
 
 そのうえで、原告の請求をすべて棄却した二審判決を破棄し、
 審理を同高裁に差し戻した。

 最高裁判決は、中古住宅の流通にも影響を及ぼしそうだ。
 中古の販売業者が瑕疵担保責任を負う期間は2年で、
  転売の数年後に欠陥が見つかっても販売業者が補償に
  応じない例が少なくない。
 国土交通省住宅生産課の担当者は「判決が定着すれば、
  中古を買う消費者の権利が保護され流通の拡大につながる」
 と話す。

◆先般の建築士法改正とともに建築士や業者の責任が重く
  なりました。
 最後に最高裁判決理由の一部を記載します

 
 建物は居住者、働く者、訪問者などさまざまな人が利用し、
 周辺にはほかの建物や道路などがあるので利用者や隣人、
 通行人などの生命、身体または財産を危険にさらさない
 ような安全性を備えていなければならない。
 
 このような安全性は、建物としての基本的な安全性という
 べきだ。
 設計者、施工者および工事管理者は建築にあたり、
 契約関係にない居住者らに対しても、建物としての基本的
 な安全性が欠けることのないよう配慮すべき注意義務を
 負うと解するのが相当だ。
 
 設計・施工者などがこの義務を怠ったため建物に基本的な
 安全性を損なう瑕疵(かし)があり、居住者などの生命、
 身体または財産が侵害された場合、設計・施工者などは、
 不法行為の成立を主張する者が瑕疵の存在を知りながら
 買ったなど特段の事情がない限り、不法行為による賠償責任
  を負うべきだ。居住者などが建築主から譲渡を受けた者
  でも異なることはない。

===================================
■(2)編集後記

 今日の内容は難しい内容だったと思います。
 この件は欠陥住宅被害ネットのメーリングで事前に内容を
 知っていました。
 
 新聞掲載もあり弁護士さん達は特に注目し今後の裁判などで
 この判例を参考に活動されると思います。
 
 その反面、一般の建築業者、建築士はあまりピンと来て
 いないようです。
 
 ただ、本例は訴訟期間が約10年であり裁判の長さを感じます。
 

欠陥住宅事例10

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 先週行った2×4の躯体検査の事例を紹介いたします。
 
 
 
■今回の事例_______________________
 
 ・電気屋さんによる
    2階床根太(床を受ける木材)の穴あけ不備
 
 □2階の床根太 「部分的に集中して穴を開けた」
   
   __________________________
 10

 穴の上下の位置は良いですが、穴同士が接近して
 開いているのがNGです。(この部分が弱くなる)
 
 基準は梁の高さ以上(今回240mm)穴を離すことです。
 
 
 
 2×4の検査をする上で私が参考にしているものは
 公庫が出している2×4の基準が書かれた本 数冊です。
 
 
 今回の事例のように原因が電気屋さんによる場合
 電気屋さんがこのような基準書を見ているかというと
 
 
 まず、ほとんどの電気屋さんは見たこともないでしょう。
 
 断言できます。
 
 
 2×4専門の電気屋さんか三井ホームさんなどであらかじめ
 指導を受けた電気屋さんでない限り2×4の基準は
 知らないです。
 
 
 大工さんも自分の仕事の基準以外は気がないため
 電気屋さんが間違って穴を開けた箇所を見た場合、
 頭の中では「この部分弱くなりそうだ」と思っても
 口には出さずに終わってしまうでしょう。
 
 大工さんがボードを張ればこの部分は隠蔽され
 誰も後から見れなくなります。
 
 
 ◆このような場合の対策
 
 電気屋さんに限らず水道屋さんなども同じケースですが
 
 設計者や監督がチェックをしっかりする事でしょう。
 職人任せはダメです。
 
 
 木造住宅はとかく基礎や大工さんが重要だと考えて
 しまいますが
 現場に入る全ての職人さん全ての仕事が大事です。
 
 ちなみに私は通常、断熱材検査の段階で設備屋さんの
 仕事をチェックします。
 
 

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今回で10回目のメルマガ発行です。
まだ、始めて1ヶ月も経っていませんが早めに
10回目を迎えました。

今月基礎のチェックシートを一部修正、追加したため
PDFデータでダウンロードし公開いたします。
(検査の最後にお客様には記載に渡しておりますが公開
 は初です明日以降スタートのお客様に使う新しいものです)

「メルマガ読者限定のためバックナンバーでは表示しません」
  
 公開期限は7月15日です。知識として参考にしてください。
 (基本的に公庫基準を取り入れています)
 

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