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「号外」完成時の傷、汚れはどこまで言える?

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回はいつもの欠陥事例紹介とは違った内容を
 お伝えします。
 
 先月は完成検査が多くその時に感じたことをお伝えしましょう。
 
 
 『完成時の「傷、汚れ」はどこまで言える?』
 
 
 家が完成し内部を見たときの感想は人それぞれです。
 
 「素敵な家が完成した~」
 「思いどうりの夢がかなってうれしい~」
 
 「工事中いろいろあったけど無事完成してよかった」
 「思っていたイメージと少し違う箇所が・・・」
 「傷、汚れが気になる」
 
 
 この中で最後の検査でよく問題になるのが
 「完成時の傷、汚れ」
 
 
 施主の立場とすれば新車などを買うような時と同じで
 
 傷、汚れがなくて当たり前  です。
 
 
 しかし、建築業者側の考えはそれぞれです。
 
 私の経験上
  大手ハウスメーカーは
  傷、汚れで施工時につけた物は軽微でも当然責任がある
  という考えできちんと直してくれます。
  
 これと全く正反対の業者もいます。
  家は気をつけていても傷、汚れが付いて当たり前、
  住めば傷が付くし、仕方ない。
  
 
 買う前に後者の意見の会社だったら依頼しますか?
 
 きっと頼まないでしょう。
 
 しかし、大半は後者の考えの業者です。
 完成検査時に傷、汚れを指摘すると顔がだんだん
 険しくなる・・・よくあることです。
 
 前もって完成時の傷、汚れが発覚したときの
 対応を聞いてみるもの手です。
 
 
 ここで完成時の傷、汚れを見るポイントを教えます。
 
 傷、汚れは見出したらはっきり言ってキリがありません
 私でも全て見落とさずに指摘を出せと言わせても無理です。
 以下の方法を心がけてください。
 
 自分の生活目線(掃除目線も入れて)で気になる箇所を
 チェックすると良いでしょう。
 その時、意識する所は
 
 ・壁、天井、床
 ・ドア
 ・設備機器など・・目に入るもの全てです
 
 上記にも書きましたが立って見ているだけではダメです
 ここでは座る、寝る、掃除するなど
 生活を想定すると良いです。
 
 なぜ掃除を意識するか?・・・掃除をするときはきれいにしようと
 いう意識が頭にあり、傷、汚れはより目につきやすい。
 
 チェックの際は夫婦など複数の人間(意識)で
 (当社も検査時は加わります)行なうとよいでしょう
 
 
 さて、指摘はしたけどそれを直してもらわないと完了しません
 
 補修に関してですが
 通常、汚れは掃除で、傷は補修で直してもらいます
 
 補修にはもちろん限界があり補修前の方が良かったという
 事もあります。汚い補修の場合はプロの補修を要求するか
 取替えが可能であれば取替え要求することも必要です。
 

 傷、汚れに関しては当社も基準、法律自体がなく
 もめた場合は間で調整を取る事は難しいです。
 お客様自身が強く業者へ要求するしかありません。
 
 それが出来ない方は事前の業者選びを慎重にしてください。
 
 あと、傷、汚れは昼と夜など見え方は違います
 つまり光の当たり具合で見えたり見えなかったりするものも
 あります。
 
 引渡し後気が付いたものですが
 軽微でたいして気にならないものは言うだけ言ってみるか
 あきらめましょう。
 
 どうしても妥協できないような大きなものは
 申し出て直してもらいましょう。
 

欠陥住宅事例53

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『アンカーボルトの不足』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・土台端部でかつ、筋交いが付く箇所にも関わらず
  アンカーボルトの施工がない
  _________________________
 
 。53

 
 
 基礎と躯体(土台・・写真の基礎の上にある横架材)
 はアンカーボルトで接合されています。
 
 基礎がいくら頑丈でも上の躯体ときちんとつながれて
 いないと大風や大地震で離れ、建物は倒壊するでしょう。
 
 
 アンカーボルトの基準ですが、2階建てでは
 土台端部及び2.700mm以内にあればよいです。
 (3階、2×4は2.000mm以内です)
 
 これ以外に
 公庫仕様書3.3.8には耐力壁(筋交い、合板など)の
 両端、柱下部の近接した位置に必要とあります。
 (ただし、ホールダウンがある場合は省略可)
 
 これは、引き抜き力がかかる箇所に必要であると言う事です
 
 つまり、土台端部と耐力壁両端の柱、そして2.700mm
 以内に必要です。
 
 
 よく、「公庫融資使わないから耐力壁の柱のアンカーボルト
 は関係ないだろう」と反論されます。
 某 10年保証する検査会社もこの件は、必要なしという
 判断を先日ある現場で出しました。

 単純に考え、プロでなくても必要かどうかわかるはず
 また、アンカーボルトは1本いくらするの?
 と言いたくなります。値段も入れる手間も利益を減らす
 程ではないでしょう。
 
 
 ◆対策
 
 これらの基準をよく理解していない会社もまだ多くあります
 図面のチェックと現場での入忘れがないかのチェック
 が必要です。
 
 アンカーボルトは現場では確認できる時期はわずかで
 後からでは見えない重要な箇所です

欠陥住宅事例52

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『筋交い金物の選定ミス』を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・柱に止めるべきところ、梁に止めた
  ________________________
 
 52

 
 

 筋交いの端部の金物は大地震に筋交いが外れないための
 役割を果たしています。
 
 木造住宅では地震時には筋交いが頼りなため
 これが外れたら家は倒壊です。
 
 
 しかし、これがきちんと法令化されたのは
 平成12年5月でありそれまでは公庫仕様書に記載が
 ありましたが釘止めだけというのが一般的でした。
 
 
 法令化から7年が経過し、金物メーカーが
 いろいろな種類のものを出してまして
 細かいそれぞれの基準が私でもわかりにくいです。
 
 今回の例も、メーカーが強度認定を取った施工方法と
 違うという理由でNGなだけでその基準がわからないと
 判断できないです。
 
 
 金物の種類が増えた背景は
 現場での大工さんの仕事のしやすさを中心に考えられており
 それは結構な事ですが、検査する側からすると
 ある程度の統一をして欲しいです。
 
 
 ◆対策
 
 検査時に金物に梱包されている
 施工マニュアルみたいなものを見せてもらうこと。
 
 特に注意したいのは
 床合板の上につける場合は直付けより長いビスが必要で
 「合板上取り付け用」の金物、ビスが使われているか
 チェックが必要です。

「号外」 家を建てたあとに考える事

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回はいつもの欠陥事例紹介とは違った内容を
 お伝えします。
 
 
 「家を建てたあとに考える事」
 
 
 先日、築30年ほどの住宅の耐震診断に伺いました。
 
 そこで目にした光景は 「ショック」 でした。
 
 それは
 『築30年とは思えないほどの痛んだ家を見たんです』
 
 
 住んでいるのは86歳のおじいさんと
 その子供たちの合計3名
 
 
 この家はおじいさんが定年退職したときに
 購入したそうでそれ以来、手は全く入れてなく
 普段の掃除も出来ていない状況で
 
   ものすごく傷み放題。
 
 
 検査の結果、欠陥箇所はなく、健全に建てられているのに
 このありさまです。
 
 
 
 最近、国が200年持つ住宅に税制を優遇する措置を
 出しましたが、
 いくら長持ちする材料で建てても手を
 入れないとダメな事が今の日本の家を
 見渡せばわかるはずです。
 
 200年先は現在、生きている誰もが生きていないわけで
 もし100年しか持たなくても責任負うものはいないから
 安易に法案も作れたような気がします。

 
 このおじいさん隣の土地を最近買うなど
 家とは違う事にはお金を使うようです。
 
 土地は資産となり次の代へ残る
 家はお金掛けても価値はあまりあがらない。
 
 
 聞いた話ですが
 アメリカ人は車を磨くより家を磨くそうです。
 
 
 
 日本人の個人金融資産は1500兆円、
 私には想像できないくらい膨大にもかかわらず
 住宅の補修、補強に使われていないのが現状です。
 
 地震がきて家がつぶれ命が危ないとわかっていても
 家を直すことにはお金を使わない。
 その反面、保険に興味のある高齢者は多い。
 
 死んで子孫に残すことばかり考えるようです。
 
 これが現状の日本で、家の寿命が短い原因です。
 
 
 これを正すにはやはり年金をきちんとしなければ
 なりません。一部の諸外国のように年金制度が
 きちんと機能していればお金の使い方は変わります。
 
 ただ、今の状況、ニュースを見ている限りは
 年金は問題山積みで期待はできません。
 
 何だか政治批判のようになってしまいましたが
 家を買った後のお金の使い道をよく考えてください
 
 せっかく建てた家が子供、孫の代まで使える
 または、高く売れるように是非手をかけて欲しいです。
 
 
 でも・・
 
 家を建てた後は、子供の教育費などでとてもじゃないけど
 お金に余裕がない・・・
 
 株、外貨の変動も大きく投資も怖い
 
 確かにそんな状況ですが
 人に頼らず自分で勉強していくしかないでしょう
 何もしなければ状況は変わりません。
 

欠陥住宅事例51

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『筋交いの欠損』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・筋交いを切り欠いてホールダウン金物を取り付けた
  _________________________
 
 51

 
 
 写真を良く見て頂くと金物(ホールダウン)が筋交いに
 めり込んでいるように見えませんか?
 
 
 これは筋交いを取り付ける際に金物が邪魔な状況でしたが
 どうしてもそこにしか付かないため金物の形に
 筋交いを削り取り付けた例です。
 
 これについての解説はあえてするまでもないですね
 
 違法であり、耐力低下は確実です。

建築基準法施行令45条 4にも
 「筋かいには、欠込みをしてはならない・・・」
 と記載されてます。

 地震力などの力がかればこの部分で破断するでしょう。
 
 
 今回の問題は
 ・大工が平気でこのような仕事を行なう
 ・監督が気が付かない
 ・中間検査(確認検査機関)でも気が付かない
 
 
 監督などが気が付かない原因は・・・?
 
 
 全部見ていない、気にしない  からです。
 
 
 
 ◆対策
 
 第三者検査等に頼らない場合は
 自分で現場を見るしかないでしょう。
 
 今回のような筋交いの位置がうまく付かない事例でも
 必ず別の方法はあります。
 完成すると見えなくなる部分だけにきちんとした検査が
 やはり必要です。
 

欠陥住宅事例50

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『1階天井裏で外の光が見える』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・1階天井裏の断熱不備
  _________________________
 
 50

 
 写真は1階の天井裏からバルコニー側を撮った写真です。
 
 このバルコニーの裏側には穴がたくさん開いた板が
 使われて、その穴から光が差し込んでます。
 
 この穴は外壁材と躯体間などの通気のために開いていまして
 決して建物内部へ空気が入るためではありません。
 
 
 
 本来、断熱材は建物をぐるっと囲わないと効果がありません
 このように大きく断熱されてない箇所は論外・NGです。
 
 ただ、知恵として知っていただきたいのは
 囲うだけでは空気の動きに対応できません。
 
 
 空気の動きとは?
 地球上で風が吹いたり、上昇気流が起きるとか
 空気は温度や気圧差で動くものです。
 
 今のような冬場は暖房した暖かい空気は
 本例ような冷たい外気へ接する隙間が上方に
 あるとそこへ逃げるんです。
 
 つまり上昇気流(煙突のような現象)が起きる。
 (今時、煙突は珍しいためピンと来ない?)
 
 戸建て住宅で2階や下屋の天井に隙間があると
 屋根裏へ暖かい空気が煙突現象で逃げて、
 そこで屋根裏の板など冷たい物に接すれば
 「結露」が発生します。
 
 
 結露のメカニズムは複雑なのでまた、少しずつ
 説明していきます。
 
 
 
 ◆対策
 
 この断熱は大工さんでも理解していない人が多いです
 わからない人がやればきちんとできない可能性は高く
 
 監督や検査員のチェックに頼るしかないです。
 
 
 予算に余裕があれば
 専門職(大工さんの手によらない)
 による断熱工事をお薦めします
 間違いがやはり少ないです。
 
 ウレタン吹付け、セルロースファイバーなど
 

欠陥住宅事例49

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『ビス打ち忘れ』を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・壁の下地「石膏ボード」のビス打ち忘れ
  ________________________
 
 49

 
 ついにHPの欠陥写真は100番になりました
 連載を始めて2年弱です。
 

 今回の事例は壁、天井の下地に使われる「石膏ボード」
 を留めるビスを打ち忘れる事例です。
 
 
 昔は釘で止めることが普通でしたが
 あとで釘が浮き上がるなどの理由で最近はビスが主流です。
 特に地震時のことを考えるとビス打ちを推奨します。
 
 
 ビス留めの基準は2×4以外は自社などで決めていることが
 多いでが、最低基準は@300mmです。
 だいたい@200mmで施工いている会社が多いようです。
 (注意 在来でも準耐力壁の場合は明確な基準があります)
 
 
 このビス留めですが、打つ数が多いため機械で慌てて
 やるためか忘れが出やすい
 
 あとに入るクロス屋さんが必ず気が付くでしょうが
 少しでしたら面倒なのでそのままクロスを貼るでしょう。
 
 
 ビス打ち忘れの支障として考えられる事は
 ・耐力壁などの場合は耐力低下
 ・忘れが多い場合は  ボードが動きクロスにすじが入るなど
 
 1本くらいなら支障ないでしょうが家全体で忘れ50本~
 と言う事例も検査してて珍しくありません。
 
 
 ◆対策
 
 クロスなど仕上前に確認するしかないです
 
 ただ、全部見るのは非常に大変
 
 「やっている私が言うので間違いないです。」
 
 
 2人くらいで重複してみると良いでしょう。
 

欠陥住宅事例48

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『鉄筋が離れている』を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・一番上に入る鉄筋と縦の鉄筋が離れている
  
  ________________________
 
  48

 
 平成12年国土交通省告示第1347号に
 立上がり部の主筋として径12mm以上の異形鉄筋を、
 立上がり部分の上端および立上り部の下部の底盤に
 それぞれ1本以上配置し、かつ、補助筋(縦筋)と
 緊結したものとすること。
 
 と記載がある。
 
 
 ※「異形鉄筋」とは・・表面に凸凹した鉄筋の事で
   現在はほぼ100%これが使われています。
 
 
 現在ハウスメーカーは工場で鉄筋を加工して
 溶接による組み立てをするのでこのような例はないです。
 
 
 今回は長さを間違えたのでしょうか?
 
 
 実は・・・基礎の下の地盤ならしが悪く、縦の鉄筋が
      下がったためにおこりました。
 
 
 ◆対策
 
 基礎の配筋検査しか対策はないです。
 普段、あまりない例なので検査する人によっては
 見落とす可能性もありです。

☆メルマガはこの内容にプラスして編集後記がつきます
 日々、私の検査での出来事や建築のニュースを私の
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欠陥住宅事例47

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『基礎の鉄筋が細い』を紹介します。
 
 
■今回の事例_____________________
 
 ・一番上の横に入る・・「主筋」が基準より細い
  
  _________________________
 
 。47 

 
 平成12年国土交通省告示第1347号に
 この部分は直径12mm以上の異形鉄筋を使えと
 書いてありますが、写真は10mmです。
 通常は13mmを使う設計が大半です。
 
 
 ※「異形鉄筋」とは・・表面に凸凹した鉄筋の事で
   現在はほぼ100%これが使われています。
 
 
 この部分は「主筋」と言われ
 字のごとく基礎の鉄筋の中でも主に力を受けます。
 
 
 2階建ての木造では構造計算しなくても
 このような基準を守って基礎の詳細を決めれば
 強度的には十分です。
 
 
 今回と同じ例が今春も1件ありました。
 
 めったにあることではないですが
 間違えると基礎であるため問題は大きいです。
 
 
 
 ◆対策
 
 きちんと基礎図を書かせるか、
 何らかの検査を受ければかなりの確率で防げます。
 
 ただ、常識的にこの部分に10mmを使うこと自体
 少ないので、検査員が意識しにくく、
 見落す可能性もあるでしょう

欠陥住宅事例46

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
   『土台火打ちの未施工』を紹介します。
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・土台水平方向の安全のための斜め材がない
  
  ________________________
 
 46

 
 
 建築基準法施行令46条の3 に
 「床組及び小屋ばり組の隅角には火打材を使用し・・・・」
 
 と記載があるのですが、
 別に法に記載がなくても水平方向の筋交いのようなもので
 耐力的に必要な事は判断できますね。
 
 
 本事例は、個人の大工さんが建てた家でよく見かけます。
 つまり、工場で木材を加工しないため躯体図面がなく
 間違いが起きるんです。
 
 
 ただ、検査で見てますと付いていても、
 「ここに付けても意味ないな~」
 というような一部、位置は適当な感じが多いです。
 
 
 最近は在来工法でも床合板で水平剛性を取る場合があり、
 この場合は土台火打ちは必要ありません。
 
 
 ◆対策
 
 メーカーや工務店に頼めば今回のような事例はまず
 大丈夫でしょう。
 
 大工さん個人に頼む場合、
 
 大工さんは建築基準、法律をわかっていない場合が多いです
 嫌がられても設計、監理で木造に詳しい設計事務所を
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