事例983「構造用合板釘打ち不備」
事務所に電話をかけてきて、外出している私を呼び出し
無料で瑕疵のジャッジを仰ごうとした人がおりました。
「今すぐ電話をくれ」と自分勝手なことを言っていたようで
私は対応する気を無くしました。
こちらの報酬体系や仕事のことを配慮してくれる方であれば、
1回くらいは無料対応しています。
電話を取り次いだ担当者に無料の電話相談は断るように
再度しっかり伝えておきました。
■(1)今回の事例______________
「構造用合板釘打ち不備」
_______________________
◆写真解説
釘の位置が端すぎる。
釘部から合板にひび割れが入り、縁きれを起こしかけている。
◆内容説明
耐力壁としての構造用合板。
釘の施工がいい加減ですと、所定の耐力が確保できない。
釘施工不備で多いのは、釘頭のめり込みと
今回紹介した縁に釘を打ち過ぎる2点。
建築学会の本などによれば、1CM程度縁から離して釘を打つ。
◆対策
合板施工後、見えなくなる前に釘を確認する。
==============================
■(2)編集後記
地元の小さな工務店。
3年ほど前に初めて検査に入り、各工程でいろいろ指摘が出た。
指摘をするたび、監督が反発し、大工が文句を言った。
それ以降、検査に入るたびに、指摘が減っていった。
今現在、検査している現場は、かなりレベルアップしました。
検査に入ったあと、また元通りになる業者が多い中で、
これほどレベルアップした業者は珍しい。
きちんと施工できれば、今後いい加減な業者が淘汰されていく中で
確実に残っていくでしょう。