事例457『屋根裏の防火被覆』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
瑕疵検査約5時間+往復330KM、計5時間の運転。
さすがに疲れを感じています。
今日は早めに寝ようと思います。
 
■(1)今回の事例_____
「屋根裏の防火被覆」
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欠陥住宅を調査する建築士のブログ-防火被覆
 
◆写真解説
 
屋根裏の外壁内側。防火被覆(石膏ボード等)の施工がない。
法律のグレーゾーン部で、行政判断が分かれていた箇所。
最近、必要と判断をする行政が増えている。
 
◆内容説明
この件は、建築士でも理解していない人が多く、
詳しく解説すると難しくなるので、簡単に書きます。
市街地にある、主要構造部が木材、プラスチックその他の可燃材料で
造られた建物は、室内側に石膏ボード等の「防火被覆」が平成12年の告示
で必要になった。
住宅の外壁で多いサイディング。
サイディングメーカーは、この基準に適合するように
室内側の防火被覆を組み合わせ、「防火構造」の大臣認定を受けている。
設計者や現場によっては、天井の石膏ボードが
防火被覆の代わりだと、勝手に判断し、
天井より上の部分の外壁は、施工していない現場が多くあった。
しかし、タマホームなどのローコストメーカーが、数年前から施工し始め
職人などを通じたり、私も多くのメーカーに意見するなど
各メーカーにも広がって行き、今では、かなり認識されている。
建築基準法の判断は、行政がすべきものですが、
確認申請、検査のほとんどを民間が行っているため、行政の関与が少ない。
愛知県へ先週、行政で判断がばらばらであり、
はっきりして欲しいと問い合わせをしたところ、
「告示条文どおり=未施工は法違反」という回答が来ました。
今までは行政が曖昧な返事しかしなかった場合、
大手が自社基準で要らないと言い切ると、
それ以上の指導は出来ませんでした。有効な意見を頂きました。
(ALCやダイライトなど、防火被覆が不要なものがあります。
正確に判断するには、建築士の判断が必要です)
 
 
◆対策
 
愛知県でも、未だに施工をしない大手メーカーがいくつかあります。
また、ほとんどの第三者検査会社もこの件を指摘しません。
難しい件ですが、積極的に設計、監理者へ質問すると良いでしょう。。
 
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■(2)編集後記
この件は過去、裁判中の物件でも、調停委員が瑕疵だと認めた例もあります。
また、昨年名古屋市が、業界トップのメーカーに施工しろと言いました。
本当にわかりにくい例ですが、建築士の方はきちんと理解してください。
2008年と古いですが、分かりやすい資料です。参考にしてください。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/HB/about/pdf/bouka.pdf
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