欠陥住宅事例88(小屋裏換気)

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
  天井断熱材が
 
  ~小屋裏の換気を邪魔する
 
 
■今回の事例___________________
 
 ・「小屋裏換気の不備」
  _______________________
 
 88

 

 写真解説:屋根裏換気のために外気が入る開口を
      天井の断熱材で塞いでしまっている例。
 
 小屋裏(屋根裏とも言う)に換気を取る主な目的は
 
 ・最上階が暑い、
 ・屋根を構成する木の変形を防ぐなど
 
 夏場の熱を逃がすためです。
 

 今回、軒先からの空気進入部を
 断熱材で完全に塞いでしまった。
 
 
 これは職人の故意ではなく
 普通に断熱材を施工すると塞ぐような
 おさまりで
 
 どちらかと言えば
 設計上の配慮不足です。
 
 
 
 ◆対策
 
 公庫仕様では換気量が定められている
 小屋裏換気(8.9)ですが
 通常は設計者が考慮しないと誰も気にしません。
 
 
 家の形状などによっては設置が難しいこともあり、
 施主側でも注意する事が必要です。
 
 あまりに施工が複雑な場合は
 屋根面で断熱し、小屋裏換気自体をなくす
 ことをお薦めします。
 
 
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■(2)編集後記 (普段はメルマガ限定)
 
 
 久しぶりいい建築業者に会いました。
 
 何が良いか?
 
 
 物ごとを「損・得」ではなく
 
  「善・悪」で判断すると言い切れるポリシー!
  
 
 多くの会社・・大企業、中小企業含め
 営利を追求するため仕方がないでしょうけど
  前者ではないでしょうか?
 
 
 「善・悪」で考え仕事すれば「欠陥住宅」も
 
 いろいろな「偽装事件」もなくなるでしょう。
 
 
 別の業者ですが今日もまた同じ理念の工務店社長に
 会いました。
 
 
 瑕疵の処理で打ち合わせした際、話を聞き
 
 「この人、この業界では貴重で稀だ!」
   
   と思いました。 
   
 
 
 施主、職人、監督、営業、設計
 
 
 家に携わる全ての人が「損・得」だけで
 物事を考えているといい家はできません。
 
 
 
 「損・得」と言えば
 こんなことが最近読んだ本に書いてありました。
 
 
 簡単に紹介しますと
 
 代理人制度において
 代理人は本人の意思とイコールではない
 
 
 何が言いたいかですが、 例えば
 
 家を買おうと思い、不動産屋へ出向きいい物件が
 あったとして、心配だから購入する前に
 調べてから買おうとします。
 
 
 その時に業者から斡旋されて
 専門の代理人を依頼した場合、
 その代理人は果たして自分の意思どうりに
 働いてくれるか?
 
 代理人は1回だけのお客より
 何度も紹介してくれる不動産屋に寄るのが
 普通です。
 つまり、「損・得」感情だけが働けば
 自分の代理人であっても自分に反してしまうこと
 があるのです。
 
 
 これから業者など見分ける判断に使うと共に
 ご自身の仕事などに置き換えてみてください。
 

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