こんにちは住宅検査カノムの長井です。
住宅不況で新築住宅が昨年に比べ減っていることは
私も今年1月くらいから感じています。
当社のデータですがこれとは対称に
「欠陥住宅」の発覚が増えています。
新築から築数年まで築年数はいろいろで
理由ははっきりわかりません。
消費者意識が変わってきて
疑いを持ち、
家を調べる方が増えているからでしょうか?
■(1)今回の事例_________________
・「木造 柱端部の固定金物未施工」
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◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
木造で地震時の引抜き防止のために
基準法で定められている柱端部を固定する金物。
いまだに付いていない現場が多い。
(写真は金物施工例でありOKです)
◆内容説明
木造住宅において構造上主要な部分の
継ぎ手、端部(仕口)はボルト締めなどで
緊結することが必要です。(施行令47条)
また、平成12年の告示1460号二で
柱の配置や引き抜き力の計算によって
緊結方法を決めるようになりました。
平成12年の告示が出てから今年で
すでに9年目。
この法律は全てに浸透していないようで
今年に入り、すでに5件ほど金物未施工を
見つけました。
手抜きと言うよりは
無知から起きる事例です。
木造2階建ては
構造面での行政チェックが甘く、
建築士の関与も少ないためにこのような
問題がなくなりません。
大地震時に柱が抜けないようにする金物ですから
金物が付いてなくても普段、支障はありませんし
気づくこともないでしょう。
自覚症状のない病気のようなものです。
◆対策
問題のある現場はまず、
金物をどこに付けるかの図面がありません。
施工についてはこの金物類は数が多く、
大工さんに全て任せることは無理があります。
計画(計算、図面化)→施工→検査 が基本です。
すでに建ててしまった方
今からでも検査できます。
X線撮影を使えば見えない箇所はありません。