事例162(小屋束が短い)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今週は現場スケジュールが過密です。
書類などデスクワークも多くあり
バランスよく消化しなければいけません。
■(1)今回の事例_________________
・「小屋束の長さが短い」
________________________
◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
屋根を支える小屋束、
寸法が短く上部に「かいもの」がしてある。
固定が不十分なため地震時に壊れる可能性大。
◆内容説明
ちょうど10回前に紹介しました。152と同じ例。
今回、固定方法が更に悪いです。
大工さんは材料を交換していては
組み立て作業が止まるので
応急的な処置で先に進めてしまうのでしょう。
ただ、小屋束は
構造上主要な部分であり
接合部は緊結する必要があります。
写真の例はその意味でもNGです。
(建築基準法施行令 47条)
最近、自分の家の屋根裏や床下に入る方が
増えています。
今回の例は、素人でも発見できることで
見たらびっくりするに違いないでしょう。
◆対策
工事中、2階から見上げても
よく見ればわかる部分。
固定金物を全数検査すれば
このような間違いは見逃しません。
========================
■(2)編集後記
先々回に紹介した本に
「不動産投資」のことが書いてありました。
300万円程度の中古マンションを購入し
家賃収入を得ると。
土地価格が上がらない現状
賃貸業もリスクが多いです。
景気後退で人が減り空き部屋になるリスクはもちろん
私が考える東海地区での大きなリスクは
「大地震」です。
買って数年で地震が来て倒壊したら・・・・
古い建物ほどその確率は高いでしょう。
大地震の起きる周期は過去のデータからするとほぼ一定で
この地域はすでにその周期を越えています。
自分の利益を守ることだけでなく
人に貸す部屋だからこそ安全性を確かめて
買って欲しいと思います。