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そろそろ、TVの仕事再開・・

ここ1年ほど、新型コロナの影響により、TVの仕事は自粛していました。
今年3月にそろそろ再開しましょうかと、定期で出演している番組の
ディレクターさんから連絡を頂きましたが、検査業務に追われ、
先延ばしにしていました。

今週初め、別のTV局から声がかかりました。
少しだけ電話で打ち合わせして、承認待ちでしたが、
本日、OKが出たと連絡を頂きました。

撮影対象現場は、豊富にありますが、今回は4件を候補に出しました。

大手が2社、地元で被害者続出の悪徳地元工務店、
杜撰なリフォーム会社の計4件。

どれもひどい内容なだけに、
放送が実現するよう、進めていきたいと思います。

謎が解けた

設計や施工者の方で不具合の原因を解明できないケースの依頼が多いです。
この週末に行った現場は、事前の簡易的な下見、図面チェックをしても
はっきりした原因が分からず、現場調査をすることになりました。

比較的大規模の現場で、見る箇所が多く、ヘトヘトになりましたが、
何とか不具合の原因をつかみました。
あとは机上で検証、計算をして因果関係を結んでいきます。

その前も別の現場で、検査会社を何回か入れるなど、いろいろ手を
尽くしても原因が分からないという内容の依頼を受け、現場へ行きました。
検査で使用する機材の種類は同じでしたが、30分で原因を解明しました。

特別な方法、ノウハウがあるわけではありません。
目を付けるポイントが的確なだけだと思います。
ほぼ休みなくスケジュールを埋め、それを20年近く
やっていれば、自然に身に付くものだと思います。

普段から難しい内容の依頼が多いため、分からなかったらどうしようという
緊張や不安はないです。不具合がある以上、必ず原因はある。
絶対に原因を見つけてやるという思いで毎回現場へ行きます。


事例1221 「エコキュートの基礎の厚さ不足」

私が建築関係者であるためか、
ある大手企業が運営する「業者選び方講座」の広告が
数日前から良く表示されます。

素人の方には、参考になる話も多いと思いますが、
なぜ無料なのか、開催の目的は何かを考えれば、
丸投げは危険であり、利用の仕方も変わってくると思います。

 

■(1)今回の事例_____________

「エコキュートの基礎の厚さ不足」
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◆写真解説

エコキュートの基礎。
厚さ150mm以上必要なところ、100mmしかない。
満水時の重さに耐えられない恐れあり。

 

◆内容説明

メーカーの施工マニュアルでは最低厚さ150mm。
施工マニュアルを見ずに施工したことが原因だと思われる。

建物本体でないため、軽視されやすい部分。
ただし、満水時は相当な重さがあり、転倒すれば危険。

重量物を支え、アンカーを打ちこむ基礎は重要な部分。
アンカーボルトの種類などは、告示に記載がある。

 

◆対策

完成してから指摘をすると、修理が大掛かりになる。
図面に基礎の厚さを記載する。施工前に指示を出す。

 

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■(2)編集後記

先週、雨漏り検査に行った現場。
雨漏りが発覚したのは、築5年経過してから。

壁を開けると、柱脚が全て腐朽していました。

発見を遅らせた原因が「ウレタン吹付の断熱材」
雨水を溜め込み、内装などへ不具合が出るのを遅らせる。
また、木部へ水分を供給し続けるため、腐朽を促進させる。

ウレタン吹付以外に、別張り気密シート施工も
雨漏りの発見を遅らせるケースがあります。

省エネ化が進む中で、いかに雨漏りさせない、
早期に雨漏りを発見するかが重要になってきます。

 

 

 

無料相談所と勘違いされている

5月は例年、やや忙しさが落ち着く月のはずですが
今年はほぼ毎日、スケジュールが一杯でした。
紛争がらみの仕事が増えているためだと分析しています。


「建築の基準について、教えて欲しいことがあるので電話をください」
という電話がたまに事務所にかかってきます。
その他、紛争のアドバイスを無料で求める電話も時々あります。

これらに対応していると、他の業務に支障をきたしますし、
普段から多すぎる労働時間がさらに長くなります。

見ず知らずの人にわざわざ時間を割き、
無料で教えるようなことはしておりません。
無料で聞きたい場合は、役所などに問い合わせて下さい。

事例1220 「不同沈下」

普段、新幹線での移動中は、建築雑誌や本を読む時間にあてます。

今日は3時間と長時間移動、未読の雑誌はなく、
書類を作成してました。

 

■(1)今回の事例_____________

「不同沈下」
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◆写真解説

2階階段ホールの傾斜が8/1000。
歩くだけで傾斜を感じるレベル。不同沈下が原因。

 

◆内容説明

昨年末あたりから計3件の不同沈下した家を見ております。
原因は、どれも地盤調査のミスによる。

スクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)
において、自動測定したデータだけで判断し、敷地の特殊な状態を
見逃しているケースが多い。

この家も地盤調査の結果は、かなり固い地盤という判断。にも関わらず、
基礎のコンクリートを打設した時から、その重みで不同沈下し始めた。
大きな荷重がかかるごとに傾斜の度合いが進行したと思われ、
おそらく現場監督は気づいていたが、沈下の事実を隠し、引き渡しをした。

施工者の過失は明らかであるが、保証基準よりわずかに傾斜角が少ないとして
修理を拒否している。

 

◆対策

施主完成検査の時、スリッパを履かずに歩く。
靴下だけで注意して歩けば、6/1000を超えるような傾斜は違和感を感じる。
(ビー玉を転がすのも有効。ただし、問題ない傾斜のレベルでも転がるケースがある)

 

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■(2)編集後記

今週、ある大手分譲住宅メーカーの構造検査を行った。
感心したのは、細部までよく考えて、商品開発をしている。

量産している分、職人も数多く入るため
ミスが起きにくいような工夫が多い。

誰が施工してもミスが起きにくいものにすれば
施工不良の確率は大幅に下げられます。

それに加え、職人教育、検査を充実させれば完璧です。

 

 

 

建て替えと買い取り

工事中に施工不備が発覚し、止まっていた現場。
協議の結果、買い取りが決定したとの連絡を頂きました。

昨年から建て替えが多く出ておりますが、全て直接交渉によるもの。
今回の件も、裁判などに持ち込んでいたら、補修で済まされていたと思います。
施主さんの冷静、的確な判断、交渉がこの結果につながりました。

今現在、私の検査後に建て替えを求めて訴訟を起こしているのは1件だけ。
この現場は基礎に重大な不備、明らかな建築基準法違反がある現場。
修理が難しく、修理した場合に、修理費用が建て替え金額より高くなるため、
建て替えを主張しています。

建て替えと買取りで大きく違うのは、土地を手放すか否か。
業者にとっては、買い取りの方が、修理して売りに出せるため、
金銭的な負担は少ない。そのため、建て替えではなく、業者が
買い取りを希望するケースも多いです。

買い取られた物件はその後、マネーロンダリングのように不動産業者を何社か経由し、
欠陥の情報がなったことにして売るケースが多いようです。

事例1219 「大量の漏気」

例年より、かなり早めの梅雨入りです。

5月は冷暖房も要らず、1年で最も過ごしやすい時期
であるのに残念です。

 

■(1)今回の事例_____________

「大量の漏気」
_______________________

◆写真解説

分電盤下の黒い汚れ。
気流止めの施工が不十分なため、外気が壁内を経由して室内に入っている。
量が多く、築半年程度でここまで汚れた。

 

◆内容説明

床下や屋根裏の空気がユニットバスまわりの壁内を通り、
分電盤開口より、室内へ出ている。
(床下通気あり、ユニットバスの上は屋根裏で通気あり)

スイッチ開口、巾木下からも同様に外気の侵入がある。

気流止めを施工したり、気密を高めても
多少、スイッチなどから漏気を感じることはあるが、
ここまで量が多いのは、最近の家では珍しい。
24H換気の給気が無くても、そこら中から外気が自然に入ってくる状態。

室内の換気量が多い分には問題がないが、
家の省エネ性能を大幅に落とす。

 

◆対策

気密性能について、契約時に取り決めをする。

 

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■(2)編集後記

4月後半に検査した家の書類作成がひと段落。

建て替えや、全面やり替えを要求するものが多く、
書類作成にかなりの時間を要しました。

簡単な問題であれば、依頼は来ないでしょうから、
仕方がないです。

先週末に検査した家も、重大な瑕疵が発覚。
問題のある家が多いです。

 

ウッドショック

「ウッドショック」
業界内では3月くらいから、ざわつき始めていましたが、
最近はニュースでも取り上げられるようになりました。

あるハウスメーカーでは今現在で、1棟当たり平均200万円くらい
販売価格がUPしているそうです。

最近では、木造の老人ホーム、障害者施設の建設も活発なため
影響は広範囲に出そうです。

木材以外にもあらゆるものが値上がりしています。
今後、コロナ終息にむけ、景気回復期待から物価上昇圧力は続くと予想され、
早期に値段が下がる可能性は、少ないと思います。

今後もこの件に関しては、情報を集めていきたいと思います。


役所の判断

欠陥住宅について、役所へ相談に行くと、
「確認済証、検査済証が交付されている=基準法に適合」
という判断で、深く関わろうとしない。

民間検査機関を監督するのは、行政であり、
違反建築物に検査済証が下ろされていると体裁が悪い。

仕方なく裁判を起こし、明らかな基準法違反を主張しても、
「基準法違反であっても、全て修理が必要とは限らない」と
裁判所が判断することがある。

意外かもしれませんが、これが現実です。

有利な条件で解決している事例は、ほとんどが直接交渉によるもの。
昨年も何名かの方が、建て替え、買取りなどを勝ち取りました。
ポイントは、責任を取れる業者を選んでいたことと、交渉、戦術の上手さです。

いろいろな事例に関わらせていただき、勉強になることがたくさんあります。

事例1218 「ユニットバス下 断熱材未施工」

愛知県にも緊急事態宣言が発令されました。
状況によっては制約を受けることも出てくるかもしれませんが、
弊社の業務は、面談などをのぞき、
以前と変わらないと予想をしています。

 

■(1)今回の事例_____________

「ユニットバス下 断熱材未施工」
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◆写真解説

ユニットバスの床裏に断熱材がない。
長期優良住宅等、省エネ仕様の場合において、
床下を基礎断熱で密閉せず、通気を取る場合は、
ユニットバス床に断熱材が必要。

 

◆内容説明

最近、2件続けて指摘を出すなど、
意外と間違っている現場が多いため、今回、この内容を選びました。

浴槽は標準で断熱材が施工されていますが、
床においては、注文時に断熱材のあり無しを選ぶ必要がある。

外気を床下に取り入れる場合、床裏は外気の空気に触れるため
断熱材と周囲の気流止めが必要になる。

基礎の立ち上がりを断熱材で囲い、気密化すれば
床下は室内扱いとなり、床の断熱材は不要。

 

◆対策

注文時に床断熱材の有無、仕様を確認する。

 

 

 

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■(2)編集後記

何か分からないことを調べる時、ネットに頼ることが多いと思います。
ネットで解決できるものもあれば、そうでないものもあります。

紛争のやり取りをしていると、間違ったネット情報に
振り回されている方が案外多い。

実害がなければ良いですが、その情報を信じて行動し、
損害が発生した方が、大勢見えます。

自分に不利な情報を排除し、有利な情報ばかりを集めていると
そうなりやすいです。

バランスよく情報を整理するか、プロに任せてしまう方が
ベストな解決につながる可能性が高いです。

 

 

 

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