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事例893「床断熱の施工不備」
昨日、名古屋へ帰る新幹線はすべて満席。
仕方なく、デッキに立ってました。
2週間くらい前も大きなスポーツイベントの影響で満席。
今月だけで2回、同じ経験をしました。
やはり年末年始、GW、お盆休みに
遠方へ移動してはいけません。
■(1)今回の事例______________
「床断熱の施工不備」
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◆写真解説
基礎断熱の雑な施工。
浮き上がりや隙間による断熱欠損だらけ。
有名大手メーカーの現場です。
◆内容説明
見えない箇所で手を抜かれる。
この現場も、普段目につかない床下でいい加減な施工がされていた。
親会社のイメージが良いため手抜きは無縁に思える会社ですが、
建築業者は大手だから安心とは限りません。
省エネ化で基礎断熱を採用する会社が増えている。
職人が慣れていないと、雑な施工になりやすい。
基礎断熱のあと貼りは、隙間が出やすく結露を起こしやすい。
コンクリート打設時、型枠にセットするか
現場吹き付けをお勧めする。
◆対策
床を貼る前に、断熱材の施工をチェックする。
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■(2)編集後記
事務所の掃除はスタッフがやってくれたため、
今朝、車を洗いに行きました。
早く出掛けましたが、すでに洗車機は4台の順番待ち。
20分ほど並んで洗車してきました。
年内に片づけるつもりの仕事が2つほど残りました。
午後からは家の雑用を済ませます。
2016年も引き続き、欠陥事例を紹介していきます。
始める時に目標とした1000号。来年度中に達成するでしょう。
それでは皆さま、良いお年をお迎えください。
事例888「ダウンライトの不備」
夕方、弁護士との打ち合わせ。
今まで何十人の弁護士と一緒に裁判をやってきました。
弁護士により考え方はさまざま。
誰と組むかは非常に重要だと思います。
■(1)今回の事例______________
「ダウンライトの不備」
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◆写真解説
断熱材で覆えないタイプのダウンライト。
天井断熱の場合、断熱材をのせられないため、断熱欠損が増える。
◆内容説明
省エネ仕様の家。
規定では断熱材をのせられるS形のダウンライトを使わないといけない。
分譲住宅で器具は売主が指定。
値段だけで器具を選んだため、ミスが起きた。
◆対策
器具を選ぶ際に注意する。
建売など最初から器具が付いている場合は、
器具の表示をチェックする。
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■(2)編集後記
昨日書きました国土交通省へ問い合わせる件。
担当者は「間違っていると思う」という回答を頂きました。
ただし、実際に確認しているのは、民間の検査機関。
そこがOKだという見解であれば、国は口出ししないという回答でした。
その検査機関へも電話しました。
担当者の回答は、問題になっている点が、図面に書いていないため
図面と計算書だけを確認するとOKになる。
私の指摘に対しては、普通は安全側で計算をするが、
自社有利な(危険側)計算になっていると言われました。
一度、検査機関からハウスメーカーに問い合わせをするそうです。
ハウスメーカーと確認検査機関がもみ消すといけないので
直接ハウスメーカーから私宛てに回答をもらう予定です。
事例885「断熱材未施工」
先週の金曜日は12月としては異常な暖かさでした。
冬に暖かく湿った空気が入ると、
躯体が冷えている分、結露を起こしやすい。
外部に接する面で、結露が起きた家も多いのではないでしょうか。
■(1)今回の事例______________
「断熱材未施工」
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◆写真解説
マンションの外部に面する梁。
石膏ボードをめくったら、断熱材が未施工だった。
◆内容説明
雨漏りがしたため、修理工事で石膏ボードをめくったところ
断熱材が未施工だった。
梁の断熱材の厚さを考慮せず、窓を付けたため
断熱材が施工できなくなり、未施工のまま仕上げた。
部屋の使用状況によっては結露が起きる。
◆対策
完成してしまうと断熱材の有無は分かりにくい。
工事中に確認できると良いが、マンションの場合は難しい。
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■(2)編集後記
このところ分譲住宅の完成検査が多いです。
大手の施工であれば、それほど大きな指摘は出ませんが、
地元の小さな会社が施工した物件ですと
基準法違反などを指摘することが多いです。
基準法違反の修理を拒むと、行政告発などを行います。
これに懲りた業者は、次から弊社が検査に入ることをNGにするケースが多い。
事例876「グラスウール詰め込み」
週末、遠出の連続で仕事がやや溜まり気味。
メールなどの返事も出来てないものが多数あります。
今日は遅れを取り戻すため朝5時半から出社。
1日書類作成は集中力が続かないため
午後から2件現場へ行ってきました。
今日はこれを書いたら終わりです。
■(1)今回の事例______________
「グラスウール詰め込み」
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◆写真解説
狭い箇所の断熱材施工。
カットがいい加減でグラスウールを押し込んで施工。
防湿フィルムの施工もダメ。
◆内容説明
グラスウールを押し込めば、厚みが一定でなくなり
断熱性能が落ちる。
防湿シートをきちんと施工しないと、湿気が壁内へ入り
壁内結露の原因となる。
写真のような施工は職人が楽。
時間をかけずに、早く施工できる。
◆対策
あとから見え無くなる個所。
隠れる前に施工をチェックする。
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■(2)編集後記
先日出演させていただいたTVでも「住まいるダイヤル」
の相談件数が増加していることを紹介していた。
「住まいるダイヤル」、話は聞いてくれますが
何か業者へ指導するなどは行わない。
解決したければ、あっせん仲裁や裁判を勧められる。
先週、大ベテランの建築士がこんなことを言っていました。
「建築なんて、多少手抜きやミスがあるのが当たり前だと
昔の人は皆、思っていた。
今は他の産業のように注文者が完璧を求めるから紛争が増えている」
横浜のマンションを傾斜事件をきっかけに
業界がどう変わっていくか注目しています。
事例872「バルコニー下断熱材の厚さが薄い」
今日は1日瑕疵検査。
集中していたためか、1日が早かったです。
■(1)今回の事例______________
「バルコニー下断熱材の厚さが薄い」
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◆写真解説
居室上にあるバルコニー。その下に施工されている断熱材が薄い。
図面は80mm。測定すると60mmほどしかない。
◆内容説明
居室上のバルコニー、その床は屋根のような形態であるため
断熱材の施工が必要。
屋根面などへのウレタン吹き付けは、
設計より薄く施工されるケースが多い。
グラスウールは、隙間が出来ていることが多い。
断熱材をきちんと施工しないと、
夏場、部屋が暑い原因となる。
◆対策
断熱材施工後に厚みを確認する。
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■(2)編集後記
営業がプランを書いている会社が多い。
それ自体がダメとは言わないが、いろいろ要望が多ければ
要望をきちんと図面化できず、もめる原因となる。
また、営業が説明する家の性能情報を鵜呑みにしないほうがいい。
自社のことしか分かっていないでしょうし
契約して欲しいので良いことしか言わない。
家造りで後悔したくなければ、知識のある建築士に
設計を依頼すべきです。
工務店レベルでも知識のある建築士が居る会社は多く存在します。
契約前に不安のある方は、弊社に相談してください。
要望が図面に反映されているかチェックいたします。
事例870「壁の断熱欠損」
「とくダネ」が取材に入った家は計3件。
1件目は3日、2件目が今日放送されました。
残る1件はお蔵入りしそうです。
事例としては相当悪いのですが、業者も弁護士も悪い。
撮影できる個所が限られてしまったが原因です。
■(1)今回の事例______________
「壁の断熱欠損」
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◆写真解説
壁上部、断熱材の隙間。
グラスウールが梁下まで届いていない。
日が当たっている壁面、断熱材がない箇所は
内側の壁の温度が高い。
◆内容説明
赤外線サーモグラフィーカメラ画像。
建売住宅の完成検査で室内外を撮影、
壁の隙間を発見した。
下に写っているのは、24H換気の吸気口。
◆対策
室内側に張る防湿シートによって
目視確認では、断熱材が見えにくいことがある。
あやしい箇所は手で触るなどする。
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■(2)編集後記
今日のとくダネで私のあとに紹介されていた
マンションの事件。
図面が2つあることを取り上げてられていた。
マンションの内覧立ち合いで、図面との不整合を指摘することがある。
この前も防音施工の不整合を指摘したところ、
施工会社の担当者が事務所に図面を取りに行き、
こっちが新しい図面で、図面どおりですと言ってきた。
コストダウンなどの目的から工事中に変更することがある。
この現場も変更点が多いため、図面は見るだけ、
コピーや写真を撮ってはいけないと言われた。
購入者に対し、図面開示できない。
隠していることが多いのでしょう。
事例864「気密シート施工不備」
「とくダネ」。今日放送されました。
他に2件現場を撮りましたが、使われたのは1件。
複数の現場を撮影し、使う事例を選ぶようです。
■(1)今回の事例______________
「気密シート施工不備」
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◆写真解説
気密シートの留めつけ不備。
天井裏の室内から見えない箇所で施工がいい加減。
隙間があれば、気密の効果が減る。
◆内容説明
グラスウールやロックウールなどの断熱材は湿気を通すため、
壁内結露防止の目的で室内側に気密シートの施工が必要。
(壁内に水蒸気が入ると、外壁側で結露を起こす)
防湿シートにくるまれていない断熱材を使う場合、
写真のように現場で気密シートを施工する。
施工は大工さんが行うことが多く、
シートの意味を分かっていなければ、このような施工になる。
本来、石膏ボードを張りあげることでシートを抑えるか
気密テープなどで端部を留める。
◆対策
施工方法を事前に確認する。
石膏ボードを張る前に留めつけをチェックする。
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■(2)編集後記
昨日の夕方、弁護士事務所で打ち合わせ。
裁判結果の弁護士の予想は低め。
これにお客さんが不安になったようです。
結果が予想を下回った場合、あとから責められるのを嫌い、
低めの予想を出していることを依頼者は分かりません。
仕事に余裕がある弁護士は、それで断れるならそれでもOKと
思っています。
反対に、いいことばかり言うケースは要注意です。
基本的に結果に責任は取らないし、1回きりの業務なら何とでも言えます。
事例839「壁断熱材が薄い」
請負代金詐欺事件の書類作成をしていました。
瑕疵の内容を説明する普段と違う書類の書き方に
やや苦労しました。
■(1)今回の事例______________
「壁断熱材が薄い」
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◆写真解説
鉄筋コンクリート造の壁の断熱材。
設計で指示された厚さは25mm。
現場を計測すると18mmしかない。
◆内容説明
設計仕様に対し厚さ約30%減。
断熱性能に影響が出る。
鉄筋コンクリート造の壁断熱材が薄い確率。
私の経験上では80%くらい。かなり多いです。
木造の壁は、柱の出が目安になるため
手抜きをしにくい。
鉄筋コンクリート造は、壁の凹凸がないため
厚さの目安になるものがなく、厚さをごまかされやすい。
◆対策
完成してから発覚すると
壁をめくらないと直らない。
断熱工事直後に厚さの確認を行う。
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■(2)編集後記
事務所内にストレッチスペースを設けています。
ストレッチボールやストレッチポール他
簡易なマッサージ機を置いてあります。
今朝は腰が重く、15分くらい体を伸ばしました。
これと別のスペースには、筋トレ道具もあります。
今週は遠出が多かった。
明日も片道2時間半の移動。
体を傷めないよう、適度に体を動かそうと思います。
事例838「床合板裏のカビ」
大きなミスを隠蔽。それが発覚しても謝らない。
認めると修理に大金がかかるため
裁判で損害賠償額の減額を探る。
こんな事例が3件続いています。
■(1)今回の事例______________
「床合板裏のカビ」
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◆写真解説
1階床合板裏に生えた大量のカビ。
基礎断熱で通気、換気がなく、床下が湿気たのが原因。
◆内容説明
完成検査で床下に入ったところ、合板裏のカビを発見。
工事中、雨に濡れ、乾燥しないままに床を組んだためと
冬場、結露で床下が湿気たことが原因。
基礎断熱のカビ問題は非常に増えています。
床下なので気づいていない家も多くあると思います。
◆対策
基礎断熱にする場合は、湿気対策を計画する。
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■(2)編集後記
高所など危険な場所での仕事があります。
その時心がけていることは安全配慮。
危険率が1%でもあれば、できる限りの安全策を取ります。
怪我をすれば仕事ができなくなるし
いろんな方に迷惑をかけます。
現場で若い方たちを見ていると
危ないと思える行動が目に付きます。
安全対策がカッコ悪いと思っている人もいるようです。
大手の会社でなければ、社員が安全研修を受ける機会は少ない。
建設業者に対し安全研修を強制化してくことも大事だと思います。
事例828「床下通気を阻害」
今日、現場は1件だけ。
高速道路や主要国道を使わない限り渋滞はないです。
明日の朝は渋滞箇所を通ります。1時間くらい早めに
事務所を出る予定です。
■(1)今回の事例______________
「床下通気を阻害」
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◆写真解説
床下断熱材が下がり、基礎天端の通気が塞がれている。
床下内の換気量不足、断熱材内への外気侵入による
断熱性の低下が懸念される。
◆内容説明
基礎パッキンによる床下通気。
その通気部分に断熱材がかぶっている。
風の強い日に床下にいると、換気効果がよく分かります。
その通気部分を塞いでしまうと、換気量が減る。
本来あるべき状態でなく、是正が必要です。
断熱材以外に、和室の床を下げる時など
床を受ける材木で換気を塞いでいる現場も見ます。
◆対策
完成時など床下に入り
床下断熱材のたれをチェックする。
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■(2)編集後記
連休中でお客さんや業者からの電話、メールが少ないのに
営業電話がなぜか多い。
最近は電話番号を表示してかけてくるため、見分けがつかない。
私は電話販売、訪問販売は一切相手にしません。
前の前の事務所の時は、入口がフリーの商業ビルだったため、
いきなりの訪問販売が多かった。
事務所入口から全体が見えるため、営業が来ると仕事が邪魔される。
ノルマが厳しいのか、断っても30分くらい帰らない営業もいました。
訪問販売対策やセキュリティーを考え、事務所を移りました。
有限会社カノム 名古屋市守山区小幡南三丁目20-28 シャトー小幡駅前 303
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