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事例1270 「防水紙の劣化」

雨も少なく、空気も乾き、昼間は暖かい。
今の時期、躯体組み立て、コンクリート打設を
するには良い時期です。


■(1)今回の事例_____________
「防水紙の劣化」
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防水紙劣化

◆写真解説 

外壁防水紙の劣化。数年しか経っていないにも関わらず、
劣化による損傷が進行している。防水紙の種類を施主が
指定することは稀です。

家を建てる時は、耐久性の高い防水紙を選びましょう。

 

◆内容説明

写真では分かりずらいですが、防水紙が劣化しています。
防水紙が劣化するのを知っている会社は、値段が高くて
も、耐久性の高い防水紙を選んでいます。

サイディング等の外壁仕上げから雨が入らなければ、
劣化しても影響はないですが、シーリング切れや、継目
から雨が入ることもあるので、防水紙の耐久性は重要です。

 

◆対策

耐久性の高い防水紙を選ぶ。

建てる前の個別相談に来られると、防水紙の指定をする
こともあります。

 

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■(2)編集後記

ある外壁メーカーのAという商品の不具合など。
同じ内容の不具合の検査が続く場合があります。

商品自体がおかしければ、日本全国で不具合が出ます。
けれど、検査を依頼してくるのは、異常に気付いた方だけ
で大半の方は、知らないままになっています。

メーカーは、問題ないという回答をしていますが、おそらく
商品改良すると思います。

 

 

 

事例1269 「床の黒ずみ」

現場検査と書類作成に追われてます。
先延ばしできない急ぎの対応希望が多いため、
集中してしまいました。

 

■(1)今回の事例_____________
「床の黒ずみ」
______________________ 

床の変色、カビ

◆写真解説

フローリングの黒ずみ。床下の湿気が原因で黒ずん
できた。フローリングの含水率は全般に高い。

 

◆内容説明

無垢等の種類に関係なく、木のフローリングは、湿気
の影響を受けると変色したり、反りなどが出ます。

写真の家は、床下に水が溜まり、床下が湿気ることで、
フローリングがひどく変色した。

業者が修理対応をしないため、検査依頼がありました。

 

◆対策

フローリングがここまで変色すると、張り替え以外に
修理方法はありません。対策として、
基礎の打ち継ぎなどから雨が入らないようにする。
雨が入った場合は、早期に乾燥させる。

 

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■(2)編集後記

大手メーカーの注文住宅着工数の数字が悪化しています。
資材高と住宅ローンの金利上昇懸念など要因はいろいろ
あると思います。

今のままの状況が続けば、多くの方は、注文住宅から建売
へ、土地がある方は、値段が高いメーカーからお値打ちな
メーカーへ移行していくと思います。

 

 

 

車買い替え

メインで使っている、5年20万キロ乗った軽自
動車を手放しました。

車検を通し、あと5万キロくらい乗ろうと思って
いましたが、車検の費用が思いのほか高額だった
ことと、エンジン部品の劣化も発覚したので、
直前で買い替えを決断しました。

12万キロで一度、エンジンをオーバーホールし
ていますが、20万キロ、故障なしでした。

どこの車屋さんに行っても、5年で20万キロの
距離を見て、こんなに乗る人は珍しいと言われます。
移動距離が多いのは、それだけ現場へ行っているた
めで、遠出用の普通乗用車との距離を合算すると、
車での年間移動距離は、5万キロを超えます。

事例1268 「カビの大量繁殖」

昨日もカビ原因特定に行きました。
水蒸気量を測ると、空気はかなり乾燥していて
季節が変化したことがわかります。

 

■(1)今回の事例_____________

「カビの大量繁殖」
______________________ 

クロスのカビ

◆写真解説

クロス表面に繁殖した大量のカビ。
建物に原因があるにも関わらず、施工者側は、
生活の仕方に問題があると主張する。

 

◆内容説明

壁の裏側に外気が入り、石膏ボードが猛烈に湿る
ことでカビが発生した。

写真のようなカビ被害が増えています。
建物仕様の変化と気象変動が原因ですが、それら
の情報が業界内でも、ほとんど知られていません。

今年は、大手ハウスメーカーのアパートにおいても
被害がたくさん出ています。

急に対策をするとは思えないため、来年夏も、この
手の被害がたくさん出てくると予想します。

 

◆対策

換気が必要なため、ある程度外気は取り込まないと
いけません。計画の中で、水蒸気をいかにコントロ
―ルするかを、考える必要があります。

 

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■(2)編集後記

最近の傾向として、耐震等級3と省エネ住宅が当たり前に
なりつつあります。

業界の広告などでは、許容応力度計算を数回のオンラインで
容易にマスターなどという講座も増えていますが、構造計算
は、自社でやらず、構造計算専門の外注に出すべきです。
または、自社でやる場合、チェックを外部へ出すべきです。
自社でやっていると、知らないうちに自己流になっていたり、
複雑なケース等で、間違う可能性が高いです。

構造計算が必要な木造3階でも、確認申請で細かなチェック
がないので、間違っていても通るケースがあります。また、
大手ハウスメーカーでも計算を間違うことがあります。

間違いがあってはいけないものだけに、ミスを未然に防ぐ
対策が重要です。

 

瑕疵保険の基準

住宅瑕疵担保責任保険法人が、設計施工基準を出
しているにも関わらず、基準以下の設計でも、図
面審査で指摘をしないようです。
基準以下の家を欠陥検査で指摘することが、たま
にあります。

裁判所も保険基準を重要視しないなど、何のため
の基準か前から疑問に思っております。

保険制度は良いことだと思いますが、それが欠陥
住宅の防止策になっていないのは明らかです。

安全できちんとした家を造るには、国の制度に
期待しない方がよいです。

出張WEEK終了

この1週間、遠方の検査が続き、夜遅く帰り、翌朝、
早出の繰り返し。飛行機、新幹線、車の全移動距離
を合計すると約8千キロになります。
ある程度、先送りも考えましたが、どの物件も急ぎで
検査が集中しました。

出張先の現場に行くと「遠方から来ていただいてあり
がたい」と感謝の言葉をよくかけられますが、反対に
遠方にも関わらず、呼んで頂いて光栄に思っております。

私自身、移動を苦にしていないため、どこであろうと、
依頼があれば伺います。




裁判所の判断

建て替え請求をしている裁判で、専門委員がおかしな
判断をしております。よくあることですが、今回のケ
ースは完全な誤り。構造に関する重大な基準法違反を
問題ないと判断してます。

この裁判、当初から、地方で行っているので、嫌な予感
がしてました。予想どおり、付いた専門委員(建築士)
がダメでした。

たまには良い判断もあるので、裁判を勧めるのをやめ
ませんが、こういった判断が続くと、裁判外で解決し
ていくしかありません。

20年くらい裁判サポートをしておりますが、
裁判所の判断は、今も昔もかわりません。

 

久しぶりのセミナー

今日、久しぶりに大勢の方の前で講演しました。

コロナ禍でセミナーとメディアの仕事が全てストップ。
また、SNSの投稿を控えているため、公表していない
有益な情報がたくさんあります。
そのため、話す内容を絞るのに苦労しました。

一気に元どおりとは、いきませんが、徐々にこれらの
仕事もやっていこうと思います。

事例1267 「壁断熱材未施工」

私にたどり着くまでに苦労しましたと、最近よく
言われます。

特にカビの原因調査は、頼んではみたものの、依
頼した先がそもそもカビの知識がなかったなどの
話を聞きます。

多くの人に必要とされる仕事ではないので、認知
度があがりません。

■(1)今回の事例_____________

「壁断熱材未施工」
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断熱材未施工

◆写真解説

赤外線サーモグラフィーカメラで壁断熱材の有無を検査。
四角部は温度が他に比べ低く(室内の冷房の影響)、
断熱材が未施工だった。

 

◆内容説明

担当した大工の仕事が雑だったことから、断熱材の施工
不良も疑い、赤外線サーモグラフィーカメラ撮影を実施。

その結果、1階の壁の一部で、断熱材が未施工だった。

壁の断熱材を確認する方法としては、赤外線サーモグラ
フィーカメラは有効です。
ただし、下駄箱やユニットバスなどがある箇所は、孔を
あけて見たほうが確実です。

 

◆対策

施工途中に、断熱材の施工をチェックする。

 

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■(2)編集後記

地盤沈下で建て替え、もしくは修理を求めてる家。
地盤調査、保証会社が沈下の計測、確認に来た時、
立会いをしました。

結果は1週間くらいで出ると思っていたら、2ケ月
ほど時間が経過し、ようやく、その結果が出てきた。

内容を見ると、傾斜は保証対象外。修理しません
と弁護士からの書面が付いていた。

書類をよく見ると、ベタ基礎が途中で折れていると
最初から主張しているにも関わらず、傾斜のほとん
どない箇所も含め、建物の端と端で傾斜角を出して
いる。こんな出し方をされると、途中で傾斜角が急
になる不同沈下は大半が保証対象から外れる。

別の現場でも同様にベタ基礎が途中で折れていて
同じような算定を別の会社がしてきた。

普通に考えてもおかしく、保険を下ろしたくないの
が見え見えです。

 

 

 

ダメ現場監督

現場監督が仕事ができる人かどうかは、検査の仕事で
かかわれば、すぐに分かります。
現場の点数も付けるよりも、現場監督の点数を付ける
方が簡単です。

最近も、数回やり取りしただけで、その現場監督の
性格や会社がどう評価しているかを当てました。

新築検査においてのデータですが、ダメな現場監督の
割合は7割くらいです。
人気が少なく、数年前より、希望すれば採用される
ため、誰でもOKの状況が原因だと思います。

働いてみたものの、仕事が嫌で、他業種へ転職する
人も多いです。厄介なのは、この業界にとどまり、
嫌々仕事をしている人です。

現場の責任者でありながら、自分のことしか考えず、
いろいろ気が配れません。

当然、品質をより良くしようとは思わず、楽に早く
仕事を済ませようとします。

この人が現場監督では不安と感じた場合は、早めに
遠慮なく、交代を希望しましょう。

安心への第一歩!まずはお気軽にお問い合わせ下さい売り込みは一切致しません

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