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事例1192 「アルミダクトのつぶれ」
愛知県のコロナ感染者数が100人を超えました。
今後、どう推移していくのか、今週の数字に注目しています。
検査は、国や県から自粛要請などが出ない限り、
普段どおり実施していく予定です。
遠方への検査も同様に考えております。
■(1)今回の事例______________
「アルミダクトのつぶれ」
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◆写真解説
キッチン換気扇、アルミダクトのつぶれ。
ダクトの断面積が減り、排気効率が悪くなる。
◆内容説明
外壁部への接続時、手で潰してしまったと思われる。
アルミ製のため柔らかく、簡単に潰れます。
消防条例等の規準では、キッチンのダクトにアルミ製は使えない。
また、山折りと谷折りの繰り返し構造になっている
フレキ管の使用を禁止している。理由は油が溝に溜まるため。
ただし、住宅の現場では、慣習的に昔からアルミダクトが使用され
消防署も黙認しているのが現状である。つまりグレーゾーン。
(業務用に比べると火力も弱く、支障がないという判断をしているようです)
消防検査の対象となる住宅以外でも、
施工性から曲げ部だけ、アルミフレキを使うケースが多い。
破損、変形しやすいアル三ダクト。
施工中の破損等には気を付ける必要があります。
◆対策
石膏ボードで隠れる前にチェックをする。
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■(2)編集後記
7月の天気は、ほとんど曇りか雨でした。
過去、このような天候は記憶にありません。
今年の冬は雪が異常に少ないなど、明らかに気象変動が起きています。
住宅への影響ですが、冬が暖かいのは、特に気にする面はありません。
問題は梅雨から夏場にかけての、雨と湿気と台風。
雨は雨漏り、浸水、がけ崩れ。
湿気は結露、カビ。
台風は雨漏り、屋根などの破損。
去年から確実にカビ被害は急増しています。
特に海に近い土地、内陸部でも風通しの悪い土地では、その確率が高まっています。
カビの原因となる結露。
一般的には冬場に多く発生するイメージですが、
最近はサッシ性能がよくなり、冬場の結露は減っています。
反対に夏場、床下、壁内の結露が急増しています。
事例1181 「エコキュート固定不備」
今日は屋外での検査2件。
屋外での仕事がメインの基礎屋さんは、普段どおり仕事している方が多いです。
最近の基礎屋さんは、一人で工事している方が多く、
大工さんなどに比べれば、現場での感染リスクは低くそうです。
■(1)今回の事例______________
「エコキュート固定不備」
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◆写真解説
エコキュートの脚を固定するアンカーボルト。
告示やメーカー仕様はM12のボルト使用。
現場はワンサイズ小さいM10のボルトで施工されていた。
◆内容説明
東日本大震災でエコキュートの転倒が多かったのを受けて
給湯器類の固定に関する告示が改正された。
告示内容をわざわざ確認しなくても、マニュアルを見れば
固定方法が明記されているが、自己流で行う職人もいます。
大きな機械の脚元で、カバーをはめられると
見えにくくなるため、気にされないことが多い。
◆対策
社内検査などでチェックをする。
告示の施行は7年ほど前。それ以前に設置された方は買い替え時に
現行基準で留め直しをすることをお勧めする。
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■(2)編集後記
休み期間中、書類作成や原稿書きの仕事以外は、動画や映画を結構見ました。
普段、10分くらいの動画は見る気になりますが、
30分を超えるようなものは、連休中くらいにしか視聴出来ません。
動画等に時間を取られ、本を読む時間が大幅に少なかったです。
事例1171 「床下の濡れ」
3連休は毎日、検査予定が埋まっておりました。
明日から来週まで遠方の現場予定が続きます。
スケジュールが結構きついため、
遠くへ行っても、現場以外、どこにも寄れないのは残念です。
■(1)今回の事例______________
「床下の濡れ」
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◆写真解説
トイレ下の水漏れ。
気づかず放置すると木部が湿気てカビが発生する。
◆内容説明
完成検査時に床下に潜り発見。
少量の水の場合、点検口から見えない奥は、
覗いただけでは分からない。
水がたまると、水分の蒸発により床下が湿気る。
通気を設けている床下であってもカビが生えやすい。
◆対策
昔に比べ、漏水は減っている。
それでも定期的に床下を点検する。
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■(2)編集後記
今月中旬を過ぎて、完成検査ラッシュ。
月の前半は完成検査が少なく、後半に集中するパターンは
どの月でも同じ。
もう少し分散化しないと、仕上げに関わる職人が大変です。
事例1164 「配管が梁を貫通」
現場は昨日まで。
今日は事務所で裁判の意見書作成。
相手側は無茶苦茶なことを主張しています。
本心でないことは承知していますが、反論しておかないといけません。
裁判のこういうところは、時間とお金の無駄と常々、感じてます。
■(1)今回の事例______________
「配管が梁を貫通」
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◆写真解説
2階床梁を配管が貫通。
スパン中央に大きな穴、構造的な欠点となる。
◆内容説明
木造住宅において、設計時に設備を計画していないことが多い。
そのため2階の配管類は、通る位置によっては、天井が下がるなどの
影響が出ることもある。
今回の写真も、設備業者が勝手に配管したと思われる。
設備で径が大きいのは、換気ダクトと排水管。
これらについては、基本、構造を傷めず施工する。
◆対策
梁に穴をあける以外の方法を考える。
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■(2)編集後記
来年度以降の住宅業界。
専門機関などの予想では、注文住宅の着工数は、しばらく横ばい。
この状況でも、メーカーや工務店は、数を伸ばしたいところがほとんどで
業者間の競争はますます激化していくと思います。
特に着工数の落ち込みが少ない都市部での激化が予想されます。
買う方にとっては、良い条件に見えますが、弊害も伴います。
今現在も、弊害の実例をいくつか、目の当たりにしています。
依頼する会社がどんな状況に置かれているのか、
気にして、確かめるのも重要だと思います。
事例1163 「ユニットバス脚の固定不良」
今週は予想どおり、新築検査の予定で混み合っています。
土曜日まで検査予定を埋めております。
■(1)今回の事例______________
「ユニットバス脚の固定不良」
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◆写真解説
ユニットバスの脚、完全に固定されていない。
ボルトでの固定部、3ケ所締め忘れがあった。
◆内容説明
大きくは動かないと思われるが、
床の高さが狂うと、壁や天井などにも変異が生じる。
原因は、故意ではなく、うっかり締め忘れたものだと思われる。
普段目につかない箇所であるため、
気づかないと未施工がそのままになる。
◆対策
完成時に床下を検査する。
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■(2)編集後記
現場へ行くと、職人さんの道具に目が行きます。
100%当てはまる訳ではありませんが、
道具が良い職人さんは、品質も良い。
こんなことを書くと、単価が安くて買い替えれないと言われそうですが、
道具にお金をかける、かけないは、単価だけの問題でないと思います。
職人さんの考え方次第だと思います。
事例1155 「エアコンの水、床下に垂れ流し」
今日は新幹線で出張。
帰りの新幹線内は、お年寄りが多かったです。
席で大きな声で電話をしていても、車掌は注意せずに通り過ぎます。
一人だけでなく、複数の方が、次々に電話をするので
非常にうるさかったです。
■(1)今回の事例______________
「エアコンの水、床下に垂れ流し」
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◆写真解説
エアコンのドレン未接続のため、床下に水が垂れ流し。
床下が湿気る原因になる。
◆内容説明
ドレンをあとから繋ぐ予定だったそうですが、
事情を知っているのは、エアコン屋さんと監督だけ。
工事に来た職人がエアコンをつけたため、床下が水浸しになった。
床下で漏れていても、室内にいれば気づくことはありません。
室内に「スイッチを入れてはダメ」などの表示はありません。
◆対策
完成時に床下を社内で検査する会社はわずか。
第三者検査会社でも、奥まで入らないケースが多い。
完成時に床下を点検する。
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■(2)編集後記
今使っているノートパソコンとスマホは、顔認証でロックを解除。
昨日の夕方、顔認証でロックが解除できない状態が続きました。
今朝は、問題なく解除可能。
もしかしたら、疲れて顔が違ったのかもしれません。
先週は、年度末ということもあり、現場予定が混み合い、週末は遠くへ車での出張。
その夜、足が痛くなり、寝ていて何度か目が覚めたので、疲れが出たのかもしれません。
今朝は6時台の新幹線に乗りました。
昨晩は、早めに寝たため、体は回復しています。
キッチンダクトの材質
新築検査が混みあっています。
現在、割とフルな状態にあります。
現場監督さんも忙しいのか、工程の連絡が急なケースばかり。
スケジュールのやりくりが大変です。
1年のうちで今から、新築検査が混み合います。
今年の初め、日経BP社に取材依頼をした。
それは、キッチンの換気ダクト。
フレキ(ジャバラ)でいいのか、各地の消防署に取材をしてもらった。
取材の結果、大阪を除き住宅においてもフレキの使用はNG。
消防条例で禁止しているのは、アルミがダメという理由ではなく、
溝に油が溜まるからという理由。
位置を出しやすいため、実際の現場ではほぼ100%フレキが使われている。
それで何か被害が出たこともないのか、黙認されています。
今日、伺った現場は、規定どおりのダクト施工をしていた。
大手ではありません。地元工務店です。
妥協しない方針は、素晴らしいです。
これ以外においても、きちんと施工がされています。
事例1107 「ユニットバスの水漏れ」
移動が多い週で、TVを見る時間があまりありません。
台風や地震の被害状況が気になります。
今日はこれを書いたら、TVニュースで確認したいと思います。
■(1)今回の事例______________
「ユニットバスの水漏れ」
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◆写真解説
ユニットバスのドア枠角からの水漏れ。
枠が変色、柱や土台まで腐朽していた。
◆内容説明
私にとっては初めての事例。
ユニットバスは水が漏れないと思っていましたが、
人間がある確率でミスをするのと同じく、
どこのメーカーでも一定の割合で起きているようです。
水漏れが起きるのは、主に床の取り合い。
今回、修理まで立ち合い、
腐朽した土台、柱を入れ替え、構造的に十分補強しました。
◆対策
定期的に床下を点検する。
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■(2)編集後記
大きな災害が起きるたび、予防が出来ないかと思います。
土砂災害、地盤の液状化、浸水など。
予見が可能なものは、多いはずです。
ただし、それを判断できる専門家は少ないですし、
すでに建っている家はどうすることもできないケースが多いと思われる。
心配すればきりがありませんが、
保険だけに頼るのではなく、土地を買うとき、家を建てる時に
自然災害についてよく考えることも大事だと思います。
事例1097 「漏水によるカビ、錆」
久しぶりに天気になりました。
今日は暑くなるのを予想し、小屋裏は午前中に入りました。
それでも、ズボンが汗で濡れ、変色。
この時期、すぐ乾くズボン、シャツを着用しています。
■(1)今回の事例______________
「漏水によるカビ、錆」
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◆写真解説
床下の漏水が原因の建材のカビ、錆。
写真は床と壁をめくり、壁の内部を確認した写真。
鉄筋コンクリート造。
◆内容説明
入居後すぐ、床や壁が変色。
湿気も大量に感じ、床下を確認すると水が溜まっていた。
本来、乾いている箇所に水がまわれば、確実にカビ、錆が発生する。
カビが発生すれば、カビの胞子が室内へ発散。
カビ臭くて、家の中に居られない。
漏水は浴室から。
防水の施工不備が原因。よくある事例。
◆対策
漏水事故が起きると、責任のなすりあいになることが多い。
施工が悪い、設計の指示が悪いなど。
今裁判になっている事例では、まわりまわって、施主が悪いと相手側が言っている。
漏水が起きないように、設計者、現場監督、職人が
それぞれ重点事項をチェックする。
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■(2)編集後記
明日からの1週間は、移動が多いです。
7日中4日が出張です。(東海地方以外の県での検査)
残り3日は、愛知、岐阜など。休みはないです。
今週は雨で交通機関が乱れていたため、遠方の予定が無くて良かったです。
事例1080 「24H換気扇工事の不備」
名古屋も桜が開花しました。
地元の桜まつりは、日程が固定されているため、
例年より1週間も早い開花は、祭りの頃には花が散っていると思います。
■(1)今回の事例______________
「24H換気扇工事の不備」
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◆写真解説
24H換気。接続ミスで給気の箇所が排気になっている。
(写真はティッシュペーパーで吸排気を確認)
◆内容説明
本体のダクトの接続位置を間違え、吸排気が反対になった。
設計通りでないでないため、換気計画が狂う。
24H換気は、実際に確かめないと
吸っているのか、給気しているのか分かりにくい。
吸排気口に表示があれば間違いは減ると思う。
◆対策
完成検査時にチェックする。
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■(2)編集後記
見積書をごまかされ、返金請求している事件をサポートしている。
見積書の数字を足していくと、何百万円も合計が多い。
パソコンで見積書を作る時代に、まさか計算が間違っているとは思わず、
計算ミスに気が付いたのが代金支払い後。
明かなミスなので、当然返金されると思っていましたが、
裁判所の判断は、どうも怪しい感じ。
加算された額は、高額であっても、家の価格は一般的な範囲内。
金額に納得して契約している以上、計算ミスに気付かなかった自己責任。
なかなか厳しい判断です。
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