ブログ

交渉決裂

設計の不具合により、カビ被害に悩まされている家。
昨年秋に調査依頼を受け、業者に対策工事を求めました。

これをすれば改善できるという方法まで提示しましたが、
費用がかかるためか、業者は弁護士に相談したうえで、
数点の手直しと数十万円の解決金を提示してきました。

相手からの提示内容は、カビ発生の要因を潰さないため、
今年の夏に再発することは確実で、これでOKできるはずはありません。

この会社、工法を思いつくたび、お客さんの家で実験し
ダメなら次の家で改善策を試す行為の繰り返しをしているようです。
こういう会社は、案外多く、実験台になる家はいい迷惑です。

これは工務店に限った話ではなく、建材関係のメーカーでも多いです。
不具合が発覚しても、マスコミも大きな事案しか取り扱いしませんし、
また、リコール制度がないので、安心して出来ると思います。

事例1246 「壁量計算偽装」

複数棟ある欠陥住宅の書類作成に、
ここ2種間ほど追われていました。

書く仕事は慣れているとはいえ、
今回、かなりの時間を要したこともあり、
書き終えたときは、しばらく文字を打つ気に
なりませんでした。


■(1)今回の事例_____________

「壁量計算偽装」
______________________ 
壁量計算

◆写真解説 

裁判で業者から提出された木造2階建て住宅の壁量計算書。
瓦屋根にも関わらず、屋根荷重の軽い方を選択し、
計算結果を改ざんしていた。

 

◆内容説明

完成後にもめている現場で、あと出しの計算書。
正しく計算すると、安全率は全くなく、基準ぎりぎり。
入力設定、壁量をごまかし、余裕があるように見せかけたと
思われる。

地震力の検討は、建物の重さが関係します。
軽い設定にすれば、耐力壁の量が少なくて済みます。

特例で構造審査が省かれている2階建て木造住宅。
現在、この特例廃止の法改正の話も出てきております。

こういった事例があると、やはり法改正の必要性を強く感じます。

 

◆対策

構造面で安心を得るには、
耐震等級を取るか、許容応力度計算をする。

 

==============================

■(2)編集後記

週間天気予報を見ると、来週末あたりから
気温が上がってくるようです。

今年の冬は、寒かったですが、
ワークマンで購入したズボンが暖かく、
インナーを1回も履かずにシーズンを終えそうです。

値段も確か3,000円くらい。安くて、性能がよいです。

 

 

 

 

事例1245 「24H換気ダクト施工不良」

今まで、パートナー会社との技術的な情報交換は
メーリングが多かったですが、今年から定期的に
リモートでも情報共有するようにしました。

1度目を終えて、リモート化するのが少し遅かったと
反省しています。

 

■(1)今回の事例_____________

「24H換気ダクト施工不良」
______________________ 
ダクト曲げ

◆写真解説

24H換気ダクトの施工不良。急な曲げなどは、
圧力低下による風量減の原因となる。

 

◆内容説明

住宅の場合、24H換気の施工は電気屋さんが行います。
1種換気の施工に慣れていない人が行うと、写真のようになる例が多い。

そもそも、換気設備の図面もないケースがほとんど。
職人任せの施工になり、不具合も増える。

ダクトの急な曲げは、換気量不足につながる。
ダクト内側の円の半径をダクト直径の2.5倍以上取りたい。

 

◆対策

施工後に風量測定をする会社は稀です。
施工中にダクトの施工状態を確認する。

 

==============================

■(2)編集後記

今年に入り、欠陥検査を週1のペースで行っています。

今までもですが、実際に検査をすると、問題なしの家はゼロで、
大手でも地元工務店でもいろいろな不具合が出てきます。

中にはとんでもない不具合を見つけることがあり、
今現在も、大手ハウスメーカーからの回答待ちの件がいくつかあります。

品質を上げるなら、自社で検査体制をきちんと構築すべきです。
しかしながら、資材高の影響で今後は、今まで以上に、品質管理面の経費削減は
進むと予想しています。

 

カビ被害と施工不良の関係

温暖化による、夏場の水蒸気量の増加、
高気密、高断熱化住宅の増加に比例し、
近年、カビ被害が不具合現象の上位を占めています。

約4年前からカビ被害で裁判を行っている家。
住めないほどのカビ被害があるにも関わらず、
裁判所は判断に迷っているようで、カビと施工不良が
どう結びつくか、意見書提出を求められました。

相手側が、普通に施工して、何か手を抜いたわけではない、
基準法違反の施工もしていないと言っているからでしょう。

カビの件については、カビの専門家が書くべきですが、
建物の施工との絡みがあるため、結構な時間を費やし
私が全て作成しました。

今後の家づくりにおいて、家の仕様、立地などによっては、
カビ発生を懸念しないといけません。しかしながら、
業界の人はカビ問題に興味がありません。
建築専門誌に情報を入れても、全く興味なし。
まだ、素人のTV局デレクターの方が興味を示してくれます。
業界の人ほど、家にカビが生えるのは仕方がないと思っています。

今回意見書を出した裁判の結果も、今年中には判断が分かると思います。
また、新たに数件のカビ被害の裁判が始まる予定もあり、
カビ被害については、今後も情報を出していきます。

対応の悪い会社

意外かもしれませんが、ほとんどの大手ハウスメーカー、
地元工務店は、クレーム対応が悪いです。

被害が生じていて、その原因が施工不良によるものであっても、
施主が理不尽な要求をしているかのような態度を取ります。
組織が大きくなるほど、クレーム対応はマニュアル化され
内容問わず、一律の対応になってしまっているのかもしれません。

これから家を建てる方には、家の性能やデザイン、価格など、
それほど差がなければ、アフター対応の良い業者を
選ぶべきだとアドバイスをしています。

とはいうものの、建てる前にそれが分からないのが難点。
ここで実名を公表するのは、リスクが高いため、
対応が良い会社のヒントだけ出しておきます。

今後、国全体で仕事が減っていく中で、
高い成長目標を掲げている会社は、成長の足を引っ張る
悪い評判が広がらないよう、クレーム対応が良い傾向にあります。

 

 

 

 

 

情報の見極め

最近、住宅ローンの金利上昇がニュースでよく取り上げられています。
資材高騰のニュースも相次ぎ、良いニュースがありません。
それゆえ、受注を確保するため、性能や価格などで差別化する動きが
大手や地元工務店でも増えてます。

新しい仕様の家を検査で見ると、大丈夫かと思う家もあります。
大袈裟な広告が多いため、宣伝文句に踊らされて、疑うことなく
飛びつくと、入居後に話が違うということになります。

画期的な新しい工法だと言って注目されたものが、
数年で無くなっている例も多いです。

今後、益々、ハウスメーカーは商品の差別化を強化し
新しいものを出してくると思います。

すぐに飛びつかず、その内容が確かなのか、見極めることが重要です。
自分一人の判断ではなく、複数のフィルターを介すことが良いかと思います。

ネット情報においても同じことが言えます。

 

事例1244 「ダクト接続不良」

幸いまだ一度も新型コロナに感染していませんが、
ここまで感染者数が増えてくると、油断できません。

年末年始は、感染を警戒し、おとなしくしてました。
また、3連休は仕事で満員の飛行機に乗った以外は
できるだけ密を避けていました。

未だ、ピークに達していないため、
来週以降も気を付けて行動したいと思います。

 

■(1)今回の事例_____________

「ダクト接続不良」
______________________ 
ダクトテープ

◆写真解説

粘着の悪いテープを使用。
経年で粘着が弱くなり、ダクトが外れ、排気漏れが生じている。
ユニットバスの換気扇。

 

◆内容説明

アルミダクトの接続は、粘着力の強いアルミテープを巻くのが一般的。
たまたま持ち合わせがなかったのか、違うもので施工した。

使用していたテープは、すでに粘着力が無くなっていて、
触ってもベタつかない。これでは、ダクトが外れて当然です。

ユニットバス換気扇部以外にも、何箇所か同じテープが使用されていた。

 

◆対策

ユニットバスは天井点検口があるので、完成時に確認する。

その他は、天井裏の部分で、完成してからの確認が難しい。
工事中、見えるうちに接続部を確認する。

 

==============================

■(2)編集後記

今日の新聞にTOTOの値上げのニュースが記載されていました。
今年も材料の値上げが続き、家の値段上昇が続く見込みです。

また、同じく今朝の新聞には鹿島建設が社員の給与を3%上げると
言う記事もありました。

値段が上がるものもあれば、人件費を抑えようという動きも活発で、
人手不足の影響もあって、外国人の比率が増加しています。

昔、外国人を見かけるのは、解体や外構工事くらいでしたが、
最近は、基礎、屋根、外壁、大工、水道工事などの業種で増えています。

永住権を持たない、アジアからの外国人労働者は、ほとんどが最低賃金で
働いています。最低賃金でも十分だという考えもありますが、ブローカー
などを通しているケースがほとんどで、いろいろ引かれるためか、誰に
聞いても、給与は手取りで10万円だと言います。これは実質、1日5千円以下。
食費、携帯代を払い、仕送りするので、余裕があるとは思えません。

彼らは、まじめに働いておりますが、数年しか日本にいられないため、
覚えたころには帰国してしまいます。再度、来てもらえばよいですが
他に条件が良い国があれば、日本に来ないと思います。

今のうちに彼らの働く環境を整えないと、近い将来、人手不足に
なることは確実です。難しい問題ですが、こういた問題がたくさん放置された
ままです。

 

 

 

 

 

 

検査飛ばし

新築検査で完成検査日の連絡がなく、
完成検査をしないまま引き渡しされた現場が、
今月だけで2件ありました。

昨年は基礎配筋検査を2件飛ばされるなど
ここ最近、検査飛ばしが増えています。

私の方でもおおよそのスケジュールを把握し
連絡がない場合は、電話をするなどしますが、
現場監督がこちらを無視しているケースでは、
わざと来れないように仕向けていることもあります。

また、指摘をしても是正しない、報告を怠るケース
も増えています。

このような現場監督が担当する現場は、
段取りに対する職人の不満も多い傾向にあります。

事例1243 「土台、大引きの大きな割れ」

今月は、週一のペースで欠陥検査を行っています。
今までの3回は全て県外、そのうち2回は飛行機移動。
移動や書類作成で忙しくしております。

現在も欠陥検査の問い合わせ、依頼が多く、
来月もこのペースが続くと思います。

 

■(1)今回の事例_____________

「土台、大引きの大きな割れ」
______________________ 

木材ひび割れ

◆写真解説

土台、大引きの大きなひび割れ。
ひび割れによる断面寸法のばらつきが大きく、
床の水平精度が悪くなっている。

 

◆内容説明

完成後数年経過したあとに検査に入ったため、
もともとこの状態の材料を納入したのか
あとから割れたのかは断定できません。

しかしながら、床下の湿気がひどかったようで、
未乾燥材を入れてあとから大きく割れた可能性が高い。

木材はひび割れても、強度的に影響が無いケースがほとんど。
とはいえ、ここまで大きく割れると、寸法が広がり
床の仕上げ精度などに影響が出る。

床の水平を測定した結果は、良くありませんでした。

 

◆対策

今の時代、柱や梁に未乾燥材を使っている現場を
見かけないですが、屋根部や床部等は、未乾燥材を
使用している現場がある。

無垢材を使用する場合、乾燥材を使うか確認する。
(集成材は乾燥しています)

 

==============================

■(2)編集後記

昨年検査に行った家。
和解の報告を頂きました。

和解なので、ある程度、妥協した内容もありますが
1件落着です。

相手業者は、基準などを無視して、好き勝手に
家を造っている印象。

趣味の延長で仕事するのは良いことだと思いますが、
ルールだけはきちんと守っていただきたいと思います。

 

TV放送延期の件

一昨日、告知しました明日18日のTV放送の件。
先ほどディレクターから延期の連絡がありました。

オミクロン株の感染拡大などのニュースで
時間枠がなくなったようです。
また、放送日が決まりましたら告知いたします。

今月は毎週、欠陥住宅検査の予定を組んでいます。
欠陥住宅検査は、書類作成に時間がかかるため、
検査間隔が短いと、書類作成が大変になります。

安心への第一歩!まずはお気軽にお問い合わせ下さい売り込みは一切致しません

052-739-5471 平日受付9:00〜18:00

090-6614-1376 ソフトバンク 土曜日も対応

有限会社カノム 名古屋市守山区小幡南三丁目20-28 シャトー小幡駅前 303

即対応・土日検査可

24時間受付 メールでのお問い合わせはこちらをクリック

ページ上部へ戻る

Contents

著書のご案内

『ホントは防げる欠陥住宅』
日経BP社 (2018/9/25)

『ホントは防げる欠陥住宅』書籍陰影

「欠陥防止の勘所」
2021年1月号~6月号連載
『日経アーキテクチュア』

『日経アーキテクチュア』書籍陰影

「現場で役立つ 欠陥防止の勘所」
2015年4月号~2021年4月号連載
『日経ホームビルダー 現在休刊』

『日経ホームビルダー 家づくりの軌跡が示す未来への道筋』書籍陰影