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事例1232 「柱の割れ」

明日の昼くらいから、愛知県も台風の影響が出そうです。

明日も朝から夕方まで現場予定を組んでいるため、
影響がないと良いですが。

 

■(1)今回の事例_____________

「柱の割れ」
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◆写真解説

集成材柱の割れ。
変位が少ないはずの集成材にも関わらず、完成後に太いひび割れが生じた。
壁の仕上げに影響する。

 

◆内容説明

貫通はしていませんが、最大幅は3mm。
反りも出て、石膏ボードの継ぎ目も開きます。

何らかの要因で水分を含み、その後乾燥したため、
大きなひび割れが発生したと思います。

無垢材を貼り合わせているため、
集成材でも、ひびが入ることがあります。
ただし、強度に影響が出るまでのひび割れの発生は稀で、
美観的な影響が多いです。

 

◆対策

特に夏場は、壁内の温湿度が高くなる。
外壁通気層の通気の確保、室内側の防湿材を確実に施工する。

 

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■(2)編集後記

今朝、チェックした新聞のニュース。
「長期優良住宅の省エネ性能を上げる」

地球環境を考慮してですが、新築住宅価格の上昇に拍車をかけそうです。

昨日の新聞では、中古住宅、マンションの価格高騰が書かれていました。
新築が値上がりして、中古住宅に人気が出ているが、
売りに出る物件が少なく、価格を押し上げている。

リフォームして売るケースも人気のようで
工事費、業者の経費分、値段は高くなります。

今までにない動きで、今後どうなっていくか注目しています。

 

 

 

ブラックボックス

ある大手ハウスメーカーの構造設計ミスの解明に苦労しております。

障害になっているのは「型式適合認定」。
1棟ごとに構造検査する必要がなく、確認申請が容易になるシステム。

認定の内容は、メーカーに資料開示をしてもらわない限り分からず、
おかしいだろうと思う設計がされていても、
部外者の私が根拠を示すことができません。

先日、伺った現場は、木造3階で「型式適合認定」を採用。
工事中に構造の設計変更をしており、その理由を開示してくれません。

おそらく、間違った構造計画をして、途中で気づき変更。

このケースでも、間違っているかどうかは、そこの会社しか気づけない。
確認検査機関も、認定内容を知りません。

設計する側からすれば、非常に便利なシステムですが、
ブラックボックス化されているのは、どうかと思います。

自社商品のノウハウが詰まっているため、開示が難しいかもしれませんが、
外部のチェック機能が一切働かないシステムの改善は、必要だと思います。

事例1229 「耐力壁、ビス間隔が広い」

昨日、2回目のワクチン接種をしました。
副反応は、1回目より、倦怠感が強く出ました。

ただ、この暑さが原因で、だるいだけだったのかもしれません。


■(1)今回の事例_____________

「耐力壁、ビス間隔が広い」
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◆写真解説

2×4耐力壁部の石膏ボードビス間隔。
@100mmで施工する必要があるところ、@150mmで施工されている。
クロスの上から磁石でビス位置を確認。

 

◆内容説明

準防火地域木造3階、省令準耐火構造、2×4(2×6)、
これらの建物は、防火や構造の規定で
石膏ボードのビス間隔が決まっています。

現場監督、大工が基準を知らないと
本件ように広く打たれてしまいます。

ビスが少なければ、所定の耐力が確保できません。

この件を指摘したところ、最初の回答は、「問題はない」。
バカなことを言っているなと思っていましたら、
その後、代理人の弁護士から書面で「修理する」という回答が来ました。
構造に関する重要なことなので、当たり前です。

その他、重大な瑕疵をいくつか指摘してますが、
修理する気がないようです。

 

◆対策

クロスを貼る前にビス間隔を確認する。

 

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■(2)編集後記

いつも欠陥住宅裁判でお世話になっている弁護士さんから
古い鉄骨建築物の簡易的な鑑定依頼を受けました。
(図面がないため簡易的な事しかできません)

築約50年、多少の問題はあると予想はしていましたが、
全く基本ができていない、自己流で建てられたものでした。
(検査済証も受けていないと思われる)

今まで地震がないため、倒壊せず建っていますが、
大きな地震が来れば、簡単に壊れる施工状態。

空き家問題など、中古住宅の活用が課題になっています。
古い建物を購入するときは、構造を判断できる建築士に
見てもらってから購入することをお勧めします。

 

 

事例1223 「土台芯まで腐朽」

本日検査に伺った家。工事中に相当床を濡らしたようでしたが
床下でカビの発生などはありませんでした。

本日、湿度は高くなく、床下結露や夏型結露が出てくるのは
来週くらいからだと予想をしております。

 

■(1)今回の事例_____________

「土台の芯まで腐朽」

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◆写真解説

雨漏りによる土台の腐朽。
ハウスメーカーの対応が悪く、弊社が壁を開けて確認したところ、
全て腐朽していた。構造材の腐朽は安全性にも影響する。

 

◆内容説明

室内の壁に黒ずみが出て、壁との取り合い部の床も濡れるようになった。
ハウスメーカーに伝えるものの、特に原因を調べようとせず数年が経過。

写真は、外壁の下を開けたもの。
土台以外に耐力壁のパネルなども木材も腐朽。
壁内は大量のカビが発生していた。

雨漏りの発見が遅れた要因は、
室内側の防湿シートと合板の施工。

屋内外に施工されている合板が水や湿気を吸い、
防湿シートが室内側への湿気の移動を阻止。
異変に気付いたときには、躯体の腐朽がかなり進んでいた。

 

◆対策

工法、使用材料によっては、雨漏りの発見が遅い。
少しの異変に対しても、不具合を疑ってみる。

 

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■(2)編集後記

今月から来月にかけて、新築検査の基礎配筋検査が多くなります。

着工が集中するのは、たまたまなのか
業界全体の傾向か分かりませんが、
例年より、新築検査の着手や完成のタイミングが
偏っている印象があります。

 

 

 

 

基礎配筋仕様

ベタ基礎の鉄筋量が、昔に比べると増えて、複雑になっております。
仕様規定での計画だけでなく、計算や構造検討の実施が
増えていることが要因です。

鉄筋量が増え、複雑化することは、言葉だけ聞けば、頑丈なイメージで
良いですが、トレードオフで施工性の問題などが出てきます。

具体例として、配管スリーブの納まり、鉄筋のあき不足、
多重結束等の問題が増えます。
また、基礎梁が多くなることで、床下換気の効率が悪くなり
中間部で夏場に結露の発生も増えています。

大手ハウスメーカーは、施工を容易にする改善を積極的に行っています。
職人の技量にばらつきがあるため、誰が施工しても
問題のないレベルになるよう、設計仕様を改善していくことが重要です。

事例1214 「筋交いの大きな欠損」

今週は遠方での欠陥検査と3日間のマンション検査で
予定がほぼ一杯。

もともと3月は1年で一番忙しくなる月。
プラス今年は遠方の予定が多く、空いている日が少ないです。

 

■(1)今回の事例_____________

「筋交いの大きな欠損」
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◆写真解説

筋交いの大きな欠損。節が取れたことで空洞ができた。
構造の欠点となる。

 

◆内容説明

「筋かいには、欠込みをしてはならない」
(建築基準法施行令第45条)

筋交いは、大きな力がかかるため、材料に欠点があると
そこで破断しやすい。

抜け節は、欠込み同様の断面欠損。
本来は工場で製品検査をすべきであるが、
検査なしで出荷されるケースがほとんど。

 

◆対策

節のない、LVL(単板積層材)を使う会社が増えている。

 

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■(2)編集後記

このところ指摘で多いのは、エコキュートの固定不良。

あまりに指摘する率が多いため、日経ホームビルダーの今年2月号で
基準を解説しました。雑誌発売前と後で、指摘率の変化がないのは残念です。

ある大手メーカーの現場でこの指摘をしたところ、
本社に修理をすべきか確認しますという回答が監督からありました。

告示違反だから、本社に確認する必要はないはず。
本社がいいと言えば、基準法や政令、告示を守らなくてもよいと
教育を受けているのでしょうか。

東日本大震災の被害から法改正になったこの基準。
10年経過した現在でも認識率は40%くらいだと感じております。

2000年に法改正された木造住宅の金物や防火の件も
指摘をし続け、雑誌に取り上げ、ようやく最近では90%以上は
認識された感じです。

無知でも仕事ができ、それがまかり通る業界です。

 

事例1209 「土台のサイズが小さい」

休み明け早々、割と忙しい一週間でした。

来週までややスケジュールがきつく、
この3連休も全て予定を入れております。

 

■(1)今回の事例_____________

「土台のサイズが小さい」
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◆写真解説

土台サイズが小さく、基礎との隙間を木片を入れておさめた。
床鳴りの原因になりやすい。

 

◆内容説明

写真はリビングの床下で、1階に壁のない基礎部分。
基礎上のため、土台材を載せるべきところ、
サイズが小さい、大引き材を設計した。原因は設計ミス。

ベタ基礎は、スラブの区画が広くならないよう、
1階の壁のない箇所にも基礎梁を入れることがある。
このパターンの際によくある事例。

上に壁が載らないため、構造的な影響はないが、
土台をきちんと緊結できないため、床鳴りの原因になりやすい。

 

◆対策

基礎伏図と土台伏図を照合する。

 

 

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■(2)編集後記

工務店選びをしている方からの質問。
「工務店の品質ランキング付けは信用して良いか」

答え、評価をする人は誰か、どのように評価しているか
で判断したほうが良い。

例えば、民間検査会社が評価している場合、そこへ費用を払い、
検査をしないとエントリーできないと思われる。
エントリー企業が限られ、利害関係のある中で、忖度の可能性を
考えると、信用度は低い。
検査費用を広告費と考えれば、工務店もお金を出しやすく、
システム自体が、お互いの利益だけで、顧客目線でないように思える。

また、雑誌やネットなどでみかける「お勧め優良工務店」。
これも広告費が発生しているはずで、お金を払わないと
載らないものが大半だと思う。

ある県の新聞社が取りまとめている例では、
トラブルの多さで有名な悪徳業者も掲載されている。

中には信頼できるものもあるとは思いますが、
あくまで企業広告だと思った方が賢明です。
「広告は嘘をつく」・・そう思って参考にする程度がよいでしょう。

それよりは、紛争発生率、不具合発生率、雨漏り発生率などのマイナスデータを
開示したほうが、信頼できます。
(そのデータが正しいかを検証しないといけないですが)

 

 

 

事例1198 「土台未施工」

健康診断の結果に「軽度の肥満」と書かれていました。

ケガ防止のために体幹を鍛えている影響で
体全体が一回り大きくなり、体重が増加傾向。

体は重くなっていますが、この1年、ケガもしなくなりましたし、
不安定な足場などでの体の安定感は増しました。

 

■(1)今回の事例______________

「土台未施工」
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◆写真解説

土台が未施工のため、アンカーボルトが丸見え。
図面どおりでない施工。

 

◆内容説明

上に耐力壁ではないが、壁が載る箇所。

その箇所の土台が欠品。大工が手待ちを嫌い、
土台未施工のまま作業を進めた可能性が高い。

普通は作業を中断し、材料を待ちます。

図面どおりでない施工であり、施工業者に修理を求めます。

 

◆対策

1階床組時、または完成時に床下を確認する。

 

 

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■(2)編集後記

夏場の結露発生時期は過ぎましたが、
結露被害の相談、調査依頼が多いです。

かなりの数、調査させていただいたため、
被害データがたくさん蓄積できました。

昨年から家の仕様、構造を見直す必要性を訴えておりますが、
建築系のマスコミ含め、反応が悪いです。

被害がもっと顕著にならない限り、業界の意識は変わりません。

 

事例1185 「基礎がブロック」

今月より事務所での面談も再開したいと思います。

打合せテーブルには、アクリル板を設置するなど
できる限りの対策を講じます。

引き続きオンラインでの対応も致します。

 

■(1)今回の事例______________

「基礎がブロック」
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◆写真解説

耐震補強工事をした家。新設した耐力壁下の基礎がブロック。
これでは耐力壁が有効に働かない。

 

◆内容説明

告示に以下の記載がある。
「木造住宅の基礎は鉄筋コンクリート造とする」

基準を調べなくても、耐力壁下の基礎がブロックで良いとは
素人さんでも思わないでしょう。

床下の狭い空間で鉄筋コンクリートの基礎を造るのは手間がかかる。
手っ取り早く、ブロックで造ってしまったと思われる。

ブロックでは耐力壁にかかる地震力を受けきれない。
基礎まできちんと施工し、耐震壁が成立する。

 

◆対策

補助金を使う、耐震リフォームは役所のチェックが入る。
構造面において、設計と施工を分離するなど、施工者以外のチェックを入れる。

 

 

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■(2)編集後記

いろいろな現場を見てきて、以下の2通りの現場が多いと感じます。

1、社内検査をしていなくても職人が責任をもって施工し、問題が少ない現場。

2、職人の品質に対する意識が低く、社内検査をしているが、
その検査レベルも低いため、問題が多く残る現場。

1の職人さんの考えは、不具合で現場に呼び戻されると時間のロスになるため、
自分でチェックを欠かさない。失敗したらやり直す。
このタイプの職人さんで、さらに社内検査をきちんとすれば、
不具合が起きる確率はかなり低い。

2の職人さんは、社内検査が緩いことに甘んじて、
失敗しても直すのは面倒。言われたら直せばいいという考え。
社内検査のレベルが低い場合は、施主さん自身が目を光らせる必要があります。

私のデータでは、1のタイプはローコストメーカーに多い。
効率化を図らないと、儲からないシステムが要因になっていると思います。

2は意外にも大手ハウスメーカーに多い。元請けの力、縛りが強く、
職人の自立性を阻んでいるかもしれません。

 

 

 

事例1178 「基礎パッキンのずれ」

今後、確実に空きの時間が増えるはずなので、
欠陥写真を頻繁にアップしていこうと思います。

 

■(1)今回の事例______________

「基礎パッキンのずれ」
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◆写真解説

基礎パッキンが大きくずれている。
本来、土台下に納まるように真っすぐ敷く。

 

◆内容説明

10年ほど前までは、基礎パッキンは柱下など部分的に置くタイプが多かった。
最近では全ての土台下に敷くロングタイプが多くなり、
今回紹介したような、ズレをよく目にするようになった。

アンカーボルトを締める際、ズレを気にしていないことが原因。
このあたりの施工に関しても、大工の性格が出ます。

躯体荷重がかかる部分では、あとから修正することが困難。

 

◆対策

床組時にパッキンのズレをチェックする。

 

 

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■(2)編集後記

ダイワハウスや一部のゼネコンが現場を止めるようです。

期限は来月6日から10日くらいまでですが、
さらに延長になるかもしれません。

ダイワハウスは社員の感染者が多く出たためですが、
大手ほど、同様に休業が増えると予想しております。

 

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『ホントは防げる欠陥住宅』書籍陰影

「欠陥防止の勘所」
2021年1月号~6月号連載
『日経アーキテクチュア』

『日経アーキテクチュア』書籍陰影

「現場で役立つ 欠陥防止の勘所」
2015年4月号~2021年4月号連載
『日経ホームビルダー 現在休刊』

『日経ホームビルダー 家づくりの軌跡が示す未来への道筋』書籍陰影