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事例1024 「断熱材の浮き上がり」

3日から今日までの5日間、日常業務に追われ、
後回しになっていたことを片付けました。

現場予定がなく、時間が自由に使えたため、
途中、歯医者や美容院へ行ったりするなど
プライベートの用事も済ませました。

明日からは、現場予定がフルに入っております。

 

■(1)今回の事例______________

「断熱材の浮き上がり」
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◆写真解説

換気扇ダクトの上に施工した天井断熱材。
浮きあがりの隙間が大きな断熱欠損となる。

 

◆内容説明

ダウンライトや電気配線、写真のようなダクト部で断熱材が浮きやすい。
これを防ぐには、断熱材をテープなどで押さえて、部分的に2重に施工すればよいが
そのような手間をかけている現場を見たことはない。

断熱材は連続性を保ち、すき間や厚さむらがないように施工する。

 

◆対策

換気ダクトなどが多い場合は、屋根断熱にするなど
設計時に納まりを検討する。

 

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■(2)編集後記

アプリケーションソフトをいくつか入れ替えました。
また、いくつかバージョンアップしました。

設定作業や、慣れるまでに多少時間がかかると思いますが
仕事の質は確実に上がると思います。

時々、見直さないといけないですね。

 

事例1023 「UB 気流止め施工不備」

GW中は、遠出をしないつもりでしたが、
連休明けまで待てない現場があり、渋滞をうまく避けて行ってきました。

それでも連休のため、車はかなり多め。

早朝の高速道路、150KMくらいで飛ばしていたアルファードが
直前に起きた事故をよけきれず、側壁に激突。

あと少しで巻き込まれるところでした。

 

■(1)今回の事例______________

「UB 気流止め施工不備」
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◆写真解説

基礎からの空気侵入を防ぐ、ユニットバスの周囲に付いている気流止め。
きちんと施工されてなく、隙間ができている。これでは意味がない。

 

◆内容説明

ユニットバスの周囲は隙間があり、何も処理をしないと
基礎から外気が上がり、室内へ入ってきます。

これを防ぐため、基礎断熱にするか、
土台の高さ付近で気流止めを施工し、外気を遮断する。

写真は、ゴム製の気流止めが隙間にきちんと折り曲げて充填されていない。
隙間が空くため、床下の空気が室内へ進入する。

契約内容によっては瑕疵にならないため、注意してください。
(省エネ対策等級4などを選択すると施工義務が出てきます)

 

◆対策

床下から確認可能。
ただし、見にくいため、施工中に確認できるとよい。

 

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■(2)編集後記

明日と明後日は、現場予定と打ち合わせをフルに入れています。

3日から7日は、検査などの予定を入れていません。

5連休になるとうれしいですが、
先日、瑕疵検査を実施した現場の書類まとめ、システムの入れ替えなど
事務所でやらないといけないことが多く、1日くらい休めればよい方かもしれません。

 

事例1022 「断熱材の吸水」

今週は移動が多い週。
朝、普段より1時間、早出が続きます。

今もやや長距離の移動中。

デスクワークがたまります。

 

■(1)今回の事例______________

「断熱材の吸水」
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◆写真解説

雨漏りの水をウレタン(断熱材)が吸水。
スポンジのような状態になっている。

雨漏りの発見を遅らせる可能性あり。

 

◆内容説明

スポンジのような断熱材。
雨漏りした水を逃さず吸い込む。

写真は外側から壁内を確認。
予想より水を大量に含んでいた。

飽和状態になり、気付いた頃には、木が腐っている可能性がある。

 

◆対策

防水紙、防水テープの施工を厳重に行う。

 

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■(2)編集後記

1日に入るメールの量がかなり増えています。
そのため返信忘れも時々起きています。

そこでメールソフトを有料のものに変えることにしました。

GW中にはソフトを入れ替える予定です。

事例1021 「断熱材の大きな空洞」

夕方から2時間、TVの打ち合わせ。

マスコミ関係者からの質問は、毎回興味があります。
業界内ばかり目を向けていると、気づかないことが多いです。

具体的なことが分かりましたら、告知します。

 

■(1)今回の事例______________

「断熱材の大きな空洞」
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◆写真解説

ウレタン吹き付けの大きな空洞。外側を確認し発見。
吹き付けしにくい箇所では空洞が出やすい。

 

◆内容説明

室内側から見るときれいに施工されていたが、
外側にまわると、空洞部が透けて見えた。

防水紙に直接、ウレタンが施工されていたため発見できた。
構造用面材などが施工されていたら気づくことはない。

傾向として、筋交い部や下地を先に入れた個所などで
空洞が起きやすい。

ウレタン吹き付けのシェア拡大に伴い、職人も増加傾向。

簡単な講習だけで職人として現場へ出ているケースもあるようで
不慣れな場合は、施工ミスが起きやすいと思う。

 

◆対策

施工の障害となる個所をできるだけ作らない。

 

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■(2)編集後記

今日は1日、瑕疵検査。
規模が大きな建物のため、累計3日目の現場入り。

重大な手抜きの証拠を押さえました。
重大な手抜きは、目に見えない箇所で行われています。
壁をぶち壊し発見しました。

確認申請制度、瑕疵保険制度がありながら
未だに重大な欠陥住宅が造られてしまう。

確認や瑕疵保険の検査を「第三者検査」と呼ぶ業者が多い。
立場は第三者かもしれないが、発注者、受注者の関係が継続的に続く。
どちらの立場が強いか、当然、発注者(施工業者)です。

国の制度が万全でないことに気づいていない人が多いです。

省エネ施工

150KM先の現場へ行っていました。
良い天気で車も多く、事故も多く見かけました。
新東名の静岡県区間。死亡事故は土日に集中しているようです。
土日出かけられる方は、気を付けて運転してください。

今日の現場も、床下の気密処理が全くできていない。
性能が良いサッシを入れているのに肝心な断熱材施工が不十分。

省エネの基準が厳しくなって、建材の性能が上がっても
正しい施工方法の現場での認識率が低いです。

省エネ化の流れが今後も続きます。
省エネ性にこだわるなら、施工者の知識を事前に確認することが必要です。

 

 

気密

近年、断熱材の種類でウレタン吹き付けが増えている。
ウレタン吹き付けにすることで「高断熱、高気密」をうたう会社も多い。

注意点は、ウレタンを屋根、壁に施工しても、1階床できちんと気密を取らないと、寒い家になる。
暖かい空気は上に上がり、冷たい空気が床下から入ってくる。

高断熱、高気密の家なのに暖房が効かないという家を見てきた。
原因調査の一つとして、気密測定を実施。
私の予想では3.5CM2/平米。
結果は、予想が外れ、スカスカすぎて測定不可能でした。

原因は1階床が隙間だらけ。

床下にポリスチレンフォームの断熱材を入れているので、気密が取れていると
設計した建築士は思っていたらしい。

現場カットで真っすぐ切れなかったり、
木がやせて隙間が出るため、大引きの間に挟んだ断熱材だけでは気密は取れない。

未だに高気密は悪。気密は高くしない方が良いという人がいます。
そんな人に家を造らせると、寒い家が出来てしまいます。

 

 

 

事例1018 「天井断熱材めくれ」

今日は現場予定を入れず、瑕疵検査の書類作成。
途中2件ほど用事をこなしましたが、予定通り進みました。

明後日も瑕疵検査です。

 

■(1)今回の事例______________

「天井断熱材めくれ」
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◆写真解説

天井断熱材のめくれ。
鉄骨造+グラス(ロック)ウールの組み合わせでよく見かける。
断熱材の意味がない。

 

◆内容説明

電気屋さんが断熱材をめくり、そのまま放置する例が多い。
電気工事だけに気を取られ、断熱材は目に入らないのでしょう。

きれいに敷いても、
今回の例のように、あとから乱されることが多いです。

 

◆対策

点検口を設け確認する。

 

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■(2)編集後記

常習的に施主と争っている会社が、地域拡大をしている。
裁判の話は、SNSなどにあげない限り、他に知られることはありません。

いい会社か、悪い会社か、誰でも分かるようになれば
建築業者は、品質に気を配るようになり、欠陥住宅は減ると思います。

事例1017「天井断熱材の隙間」

月末で非常に車が多いです。

どこへ行っても渋滞。
ぎりぎりの予定を組んでいると遅刻してしまいます。

 

■(1)今回の事例______________

「天井断熱材の隙間」
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◆写真解説

紫色部分は天井断熱材の隙間。
グラスウールをきちんと敷き詰めていないのが原因。

 

◆内容説明

断熱材施工の基本は、隙間なく施工する事。
仕上げてしまうと見えないため、いい加減に施工されることが多い。

グラスウールなどでも、丁寧に施工すれば隙間を無くせます。

換気ダクトなど天井面に突起物が多い場合はすき間が出やすい。
設計段階で屋根断熱にするなどした方が良いです。

 

◆対策

天井の石こうボードを貼る前に、隙間などをチェックする。

 

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■(2)編集後記

新築検査中の指摘で、修理可能であるにも関わらず、
建て替えを希望されるケースがある。

修理可能であれば、法的手段に出ても認めてもらえることはありません。

最近も1件、建て替えを希望したお客さんがいました。
業者はこの先、お客さんと付き合えないと判断し、解体。
業者側から契約解除を希望した。

建て主にとって、金銭負担なく、建て替えてもらえたのは幸運ですが、
時間の無駄はどうにもなりません。また、次に建てるとき、
この事実を相手に知られてしまうと、業者選びに苦労します。

スポーツ選手が大きな大会で、緊張からミスしてしまうように、
建て主が絶対に失敗したらダメだと、プレッシャーを与える現場ほど
偶発的なミスが起きやすいように思えます。

私も新築検査の際は、あまりプレッシャーをかけないように心がけています。

 

 

事例1004「床下断熱材 種類の不備」

昼間でも気温が低く、現場にいると
靴+厚めの靴下を履いていても、足先がしびれてきます。

夏の暑さもつらいですが、ここ数日の寒さもつらいです。

 

■(1)今回の事例______________

「床下断熱材 種類の不備」
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◆写真解説

床に壁・天井用の断熱材を施工。
湿気がこもりやすく、カビなどの原因となる。

 

◆内容説明

床下の断熱材に「壁・天井用」を使用。

機能として大きく違うのは防湿材があるかないか。
あったとしても床下側に防湿シートを施工してはいけない。

床組の木材や床下が湿気なければ影響はない。
湿気た場合は、断熱材内部に湿気がこもり、カビなどの原因になる。

この現場は、大引きなどの含水率が50%近い。
(正常値は15%くらい)
やはり、床用でない断熱材使用の影響が考えられる。

 

◆対策

床下用の断熱材を使用する。

 

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■(2)編集後記

多額の私財を使い、ボランティアをしている方々にお会いした。
用件は建物についての相談。

彼らの活動は、マスコミが取り上げることはなく、世間であまり認識されていません。
もちろん私も認識していませんでした。

マスコミに偏りがあるというよりは、
ボランティアの対象になっている人達に対する偏見の目があるため、
詳しく紹介しにくいのも事実です。

厳しい環境の中でも、地道に活動している姿を見て
いろいろ考えさせられました。

 

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3月にセミナーを行います。主に建築関係者向けです。
「欠陥施工のトラブル防止術」

欠陥施工の事例、欠陥の対処法などを説明します。

日時 2017年3月9日(木) 13:00~16:00

会場 東京国際展示場「東京ビッグサイト」会議棟6階
東京都江東区有明3-11-1

定員 100名

料金 一般価格:25,800円(税込)
読者特価:16,800円(税込)
※「日経ホームビルダー」「日経アーキテクチュア」定期購読者の方は読者特価でお申し込みいただけます。

申し込みはこちらから
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/books/14/505057/122600006/

今回セミナーは建築・建材展のイベントの一つです。
建築・建材展の入場は別途2.000円必要です。事前登録をすると入場料が無料になります。
https://messe.nikkei.co.jp/ac/

事例993「断熱材の濡れ」

今月の瑕疵検査数は、過去最高です。
明日の祝日も遠方へ出向きます。

移動が増えると、腰が張るようになります。
痛みが出ないようにストレッチをしておこうと思います。

 

■(1)今回の事例______________

「断熱材の濡れ」
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断熱材の濡れ

◆写真解説

雨の中、躯体を組み立て、壁内の断熱材が濡れた。
確認すると大量の水を含んでいた。

 

◆内容説明

工場で断熱材を入れてくるタイプの商品。
壁パネルは完全防水になっていないため
雨に当たれば断熱材が濡れる。

壁の中は見えないため、ハウスメーカーに任せておくと
濡れたまま完成してしまう。

壁内の濡れた断熱材は、なかなか乾かない。
そのまま仕上がると、カビが発生し、カビの胞子が室内へ飛び散る。

 

◆対策

躯体組み立て時、雨に濡れたら
壁内の断熱材の濡れをチェックする。

 

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■(2)編集後記

愛知県で外壁が危ないと言って
外壁リフォームを勧める業者がいるようです。

怪しまれないため、近くで工事をしていて
外壁の不備が目に入ったのでチャイムを押したと言うらしいです。

我が家にも来ましたし、
近所の方にも相談を受けました。

テレビ局の情報によりますと、この手の商法が急増しているそうです。
騙されないように気を付けてください。

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