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事例908「蒸発阻害」

書類作成に追われています。

これから始まる裁判がいくつかあり
裁判所へ出す書類を週明けまでに作成しないといけません。

どれも構造に問題がある物件ばかり、
大きな地震が来れば、倒壊する恐れがあるものもあります。

 

■(1)今回の事例______________

「蒸発阻害」
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蒸発阻害
◆写真解説

1階床の下地。雨に濡れたあと、十分乾く前に気流止めのビニールを
施工したため、水滴が付着。
ビニールを切って水分を蒸発させないと土台がカビる。

 

◆内容説明

暖房の効きが悪い家は、床下から空気が大量に
室内に入っているケースが多い。

それを防ぐため、基礎内に通気がある場合、1階の壁下で
気流を止める工事を行う。

今回の写真は、柱の隙間などを気密シートで覆ったもの。

1階床は早期に組まれることが多く、雨に濡れる確率が高い。
乾燥しないまま、気密工事を行ってしまうと
水分が蒸発せず、水蒸気がこもり、カビや木の腐朽の原因となる。

 

◆対策

躯体の雨養生をしっかり行う。

 

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■(2)編集後記

建築紛争に関わった経験が少ない人が、
無料相談員になっていることがある。

話し合いでの解決は頭にないのか
紛争にならないと利益にならないのか
いきなり紛争を進められるケースが多いようです。

仕上げ不良だけで1000万円は取れるなど
相談者の期待を上げるケースもある。

厳しい話を聞くのは嫌です。
どちらかと言えば、自分に有利な話を聞きたいものです。

厳しい話をする人の方が
きちんと考えて話をしてくれている可能性が高いです。

私のところに相談に来ても、厳しい話をさせていただきます。
いずれ結果が出ることですから、その場しのぎで
好かれる話だけをしても仕方ないです。

事例900「構造用合板未施工」

1月14日のブログで、完成検査の指摘率のことを書きました。

今週検査した現場は、どれも書いた内容どおりでした。

 

■(1)今回の事例______________

「構造用合板未施工」
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壁裏センサー
◆写真解説

石膏ボードの裏にあるはずの構造用合板が欠落している。
計10枚ほど未施工で、大幅な耐力減。
写真は石膏ボード裏の木や金属を調べる機械。

 

◆内容説明

筋交いにプラスして、構造用合板で耐力をとる壁を設けた家。
未施工部を減して計算をすると、基準法の基準を満たさない。

室内側の合板は、断熱材や電気配線のあと施工になるため
施工を忘れてしまうケースがある。

今回も未施工を疑い、センサーやスイッチをあけて合板の有無を確認した。

針を刺して確かめる方法もあるが、仕上げの種類によっては
刺した穴が目立つ理由で、使えないこともある。

 

◆対策

構造検査時は未施工の場合が多い。
箇所が多い場合は、それだけの確認で検査日を設定する。

 

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■(2)編集後記

書類作成や現地に伺っての相談依頼があり、費用の件を切り出すと

「えっ、お金かかるんですか」

そんなやり取りが今週だけで2件もあった。

費用については事前に説明しているが、
説明を覚えていないとしても、士業である専門家を動かせば
費用が掛かることくらい常識としてわかるでしょう。

住宅は契約前に、無料で見積もりやプランを行ってくれる会社が多い。
無料が普通と思ってしまうのでしょうか。

また、依頼する気が無いのに、何度も電話でアドバイスを求めて来る方が見えた。
3度目までは対応しましたが、4度目に叱りました。

きちんと正規に依頼を頂いている業務に時間を割くため、
複数回、無料で業務を求める方は排除させていただきます。

(初回で少々の相談ごとでしたら電話などの対応はいたします。)

事例899「基礎、異物混入」

今日は弁護士との打ち合わせなどで
帰りが遅くなりそうです。

久しぶりに午前中の投稿です。

 

■(1)今回の事例______________

「基礎、異物混入」
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基礎異物混入
◆写真解説

ベタ基礎立ち上がりの下、打継部に金物が混入。
金物ではなく木片などが混入することもある。

 

◆内容説明

型枠作業時に金物が型枠内に落ちて
そのままコンクリートを打ってしまった。

写真は床下に潜って撮影したもの。
工事中に基礎屋、監督が気づいていない。

今回、薄い金物であることから、強度的な影響はないと思われる。
ただし、コンクリートを打つ前にきちんと打継面の確認を
していない証拠で、管理ミスを責めれれる場合がある。

ハウスメーカー時代、基礎屋が型枠内に拳ほどの大きさの石を入れたのを
施主さんが見ていて、あとから基礎を壊したことがある。

 

◆対策

打継面に落ち葉がたくさん落ちていたり、
木片やごみなどが落ちていることもある。

打設前に型枠内を確認する。

 

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■(2)編集後記

最近、完成1回だけの検査依頼が増えています。

指摘が出る傾向として

・大手の会社(地元での大手含め)は軽微な指摘か、うっかりミス、
図面ミスなど。

・名前をあまり聞いたことがない会社は、重大な違反含め
数多く指摘が出ることが多い。

大手は仕様のパターンを決め、基準を調べ図面化している。
規格を外れなければ、ミスは起きにくい。

小さな会社は、設計や施工を丸投げか、任せっきりにして
しまうため、ミスが起きやすい。

あくまで弊社の統計なので、
小さくてもきちんとしている会社は数多くある。

事例898「現場での木の吸水」

昨年秋から、新築検査の手持ち数がかなり増え
スケジュール管理が大変でした。

年明けは完成する物件が多く、
数も普通の状態に戻りつつあります。

今週だけで計6件の現場が終わります。

 

■(1)今回の事例______________

「現場での木の吸水」
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土台濡れ
◆写真解説

ベタ基礎内の水たまりに土台を直接置いている。
木が水を吸い、乾燥材で無くなってしまう。

 

◆内容説明

作業を早く終わらせるため、基礎の内に溜まった水も抜かず
土台敷きをスタート。

この状態を注意すると、大工は何が悪いのという顔をしていた。
そんなことも分からないで、よく大工をやっていると思う。

木の乾燥が悪いと反りや収縮が起きる。
また、部位によってはカビが生えることもある。

しっかり乾燥させて出荷された材木。
運搬中、現場搬入後、養生をして
濡らさないようにしていたことが台無しです。

 

◆対策

気を付けていて、濡れてしまう場合は仕方がない。
養生のチェックを行う。

 

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■(2)編集後記

病院や歯医者などに行き、痛い治療を行う前は
非常に緊張しますし、不安にもなります。

緊張や不安は医者を信用していない証拠。
あの先生に任せておけば大丈夫だという思いを持てば
不安は軽減されます。

過去、レーシックの手術なども受けましたが
医者を信頼することで不安なく手術に臨めました。

建築紛争でも、弁護士を信じて任せることが大事です。
欠陥住宅をつかんだ事実を知ってしまうと、
不安などから精神的に平常ではいられなくなる。

そんな時は詐欺に引っかかりやすい。
自分に都合の良い話であれば、それが誇大であるか判断が付かない。

弁護士の意見を聞かず、別のうまい話を信用し、そこに大金を払ったが、
話どうりに事は進まず、お金と時間を損したという例もあります。

事例890「基礎パッキンのずれ」

今日は1つの現場で5時間、休憩なしで検査。

瑕疵検査でも午後からはだいたい5時間くらい
休憩なしで検査しています。

これだけ長時間集中していると、
夜、あまり仕事がはかどりません。

■(1)今回の事例______________

「基礎パッキンのずれ」
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基礎パッキンずれ
◆写真解説

基礎パッキンのずれ。土台から大きく外れている。
全体的に雑で、他にも何か所か外れている。

 

◆内容説明

連続タイプの基礎パッキン、土台固定時にずれ、
そのままアンカーボルトのナットを締め付け固定。

この状態を大工が気づかない訳がない。
どうせ床下で分からないと思い、そのままにしたと思われる。

連続タイプの基礎パッキンを真っすぐ通すには
丁寧に施工する必要がある。

今から修理するには、横から叩いて入れる。
入らない場合は、少し削るなどしないといけない。

 

◆対策

木躯体の荷重を基礎へ伝える重要な構造材。
見えなくなる前にずれをチェックする。

 

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■(2)編集後記

双方が弁護士を入れて話し合いをしている欠陥住宅の事件がある。
全部ではないが、業者が非を認めているため、弁護士は
裁判を行うよりは、ここで和解したほうが得であると勧めている。

しかし、依頼者は裁判所は消費者の味方と信じ込み、
裁判をやって、建て替えを認めてもらうつもりでいる。

この件で裁判所が建て替えを認める確率は0%。
裁判を行えば、現在の和解額より下がる可能性が高い。

被害者なのに、なぜ妥協しないといけないかという気持ちは分かります。
ただ、現実は非常に厳しいです。そんなときにうまい話があると
引っかかりやすいので気を付けないといけません。

うまい話をする弁護士は金儲けが一番の目的だったりする。
裁判前にタイムチャージの契約をし、百万円近く払ったのに
話が進展していないというケースもある。
また着手金を上げるために、請求額のつり上げを指示する人もいた。

事例886「耐震スリット欠落」

1年で最も日が短い時期です。
今日は午後から曇ってきたため、4時半くらいで暗かったです。

15時すぎ入った現場は、
暗くなっても内部はライトを照らし検査できるので
外部から検査しました。

 

■(1)今回の事例______________

「耐震スリット欠落」
_______________________
耐震スリット
◆写真解説

図面で指示された箇所に耐震スリットが入っていない。
構造図面を照合し未施工を確認。

 

◆内容説明

鉄筋コンクリート造のマンション。
大地震時に壁が梁・柱を破壊しないよう、
スリットにて縁を切る設計。

目地がないのでスリットが入っていないのは明らか。

図面に記載がされているが、施工時に入れ忘れたと思われる。

ここ最近、施工忘れは減っている。
数年前のマンションでは、入れ忘れている確率が高い。

 

◆対策

構造図を照合し、スリットの有無を確認。

タイル目地などと区別が難しい時はX線撮影などで確認。

 

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■(2)編集後記

有名な大手メーカーの家。
今日見た床下断熱材の施工はかなり杜撰。

たまたまなのか、他もそうなのかは
あと数件見ないと分からない。

また、省エネをうたっているが、省エネは書類上だけで
実際はカタログに書いてあるほどの性能はなさそう。

いくら大手だとはいえ、床下くらいは点検することをお勧めします。

事例875「屋根梁緊結不良」

このところ裁判の問い合わせが多い。

裁判所は消費者を勝たしてくれると思っている方が多い。
そうであれば、業者は謝っているはずです。

 

■(1)今回の事例______________

「屋根梁緊結不良」
_______________________
梁接合不良
◆写真解説

2×4の屋根梁接合部。

束の上に載っているだけ。
緊結不良で危険な状態。

 

◆内容説明

屋根を受ける梁。
そのジョイントがきちんと接合されていない。

大きな力がかかれば、束から外れ、
屋根が崩壊する可能性がある。

本来、金物などを使い緊結する。

 

◆対策

構造検査時にチェックする。

 

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■(2)編集後記

ある欠陥現象の確認に行ってきました。
結構ひどい状況で、
そこのメーカーはきちんと対応すると言っている。

偶然ですが、現場へ向かう途中
同じ欠陥現象の電話相談を受けた。

その会社は修理する意思がない。

同じ欠陥症状であっても、会社により対応はいろいろ。

ちなみに後者は大手。
大手だから安心だとは一概に言えない。

事例874「腐った柱」

慌ただしい1日でした。

それでも予定通り仕事が終わり、
少し気が楽になりました。

 

■(1)今回の事例______________

「腐った柱」
_______________________
腐った柱

◆写真解説

一部が腐って軟らかい柱。不良材料が混じった。
新築の工事中検査で発見。

 

◆内容説明

表面が腐朽し、軟らかくなった柱が数本納入された。

含水率を測ると一部は20%を超えている。
また、表面にカビが生えているものもあった。

乾燥材として納入されているはずの材料。
プレカット工場での検査がいい加減である。

新築でこの柱を使われ、怒らない施主はいないでしょう。

建築基準法に抵触する可能性もある。

建築基準法施行令第41条
構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、
丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない。

 

◆対策

現場で検品をし、不良品は交換させる。

 

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■(2)編集後記

今日新築検査に行った現場はひどかった。

瑕疵保険や社内検査のあとであるにも関わらず
施工ミス、未施工がたくさん。
現場は汚く、慌てて仕事をしている感じを受けました。

横浜のマンション傾斜事件同様、工期、コストが優先されると
品質がいい加減になる。

事例859「側根太が穴だらけ」

このところ毎週土曜日の午後は
弁護士を交えての打ち合わせ。

弁護士もあまり休みがない人が多いです。

 

■(1)今回の事例______________

「側根太が穴だらけ」
_______________________
側根太の孔
◆写真解説

2×4の側根太、空調のダクトが連続して貫通し穴だらけ。
これでは構造材としての耐力は期待できない。

 

◆内容説明

2×4は床根太に直接天井材を張るケースが多く
1階天井裏に配管を通すには根太に穴をあけないといけない。

設計での考慮がないと
ダクトを通すことが、構造より優先となり
写真のように穴だらけになる。

 

◆対策

木造住宅ではあまり行わないが、
設計時に設備の設計を行う。

特に全館空調や第1種換気にするときは、ダクトが多いため
天井を下げるか、貫通可能な集成の材料などにする。

 

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■(2)編集後記

最近は法違反が明快であっても瑕疵と認定されない
地裁判決が増えていると弁護士が言ってました。

このような傾向が増えると、裁判もリスクが高すぎて
できなくなり、泣き寝入りが増える。

建築業界はリコールもないし、いろんな意味で業者に甘い。

横浜のマンション傾斜事件をきっかけに
流れが変わると良いですが。

事例856「鉄骨柱脚下の不備」

月、火と時間に全く余裕がなく
久しぶりに写真更新ができませんでした。

現在、書類の提出などは、やや時間を頂いております。

 

■(1)今回の事例______________

「鉄骨柱脚下の不備」
_______________________
鉄骨柱脚

◆写真解説

鉄骨柱を据える際、基礎天端が斜めだったため、
柱脚下にボルトを入れ高さ調整。

隙間にモルタルなどの施工はない。

 

◆内容説明

写真は基礎にそのまま柱を載せようと思ったが
水平が悪かった。

柱脚の基礎への接地面積が少なく、集中して荷重がかかる。

通常、鉄骨の柱下の高さ調整は、基礎天端に
「鉄だんご」という高さ調整ができる
軸がボルト状の器具を埋め込むなどする。

高さを合わせた鉄だんごの上に柱を据え、
無収縮モルタルを柱脚の下、全体に充填する。

 

◆対策

建て方完了時、柱脚の処理を確認する。

 

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■(2)編集後記

今日は1日、書類作成のため予定を開けておきましたが
結局、検査1件、打ち合わせ3件入ってしまいました。

このところ、裁判関係の業務依頼が集中しています。
月末までに10件ほど。
今日のようにスケジュールは変わるので、
毎日、予定を組みなおしています。

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