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事例1071 「筋交い未施工」
今日は2件、床下に入りました。
そのため、夜、事務仕事をしていると、顔が埃っぽい。
顔と目を洗いましたが、髪の毛や首周りに未だ残っている感じ。
気になると、仕事に集中できませんね。
■(1)今回の事例______________
「筋交い未施工」
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◆写真解説
屋根裏から2階壁上部を確認。図面に記載のある筋交いがない。
◆内容説明
完成した現場でも、壁の石膏ボードを梁まで施工していない場合、
屋根裏から筋交いが確認できます。
写真は瑕疵検査時に、発見した筋交い未施工。
中間検査や瑕疵保険検査がある現在でも、たまに見かける事例です。
未施工分だけ、耐力が弱くなる。
◆対策
工事中であれば、筋交いの有無の確認は容易です。
念のためチェックをする。
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■(2)編集後記
先週あたりから右ひじに痛みを感じ、昨日からはプラス右手首が痛い。
直前まで原稿を書いていたので、腱鞘炎かと思いましたが、位置が違う。
思い当たる原因として、今月は床下によく入る。
写真を撮る際に、タブレットを無理して持っていることくらい。
シャッターボタンが右にあり、右手だけで支えながら、ボタンを押すことがあります。
両手で持てばよいですが、無理なケースが多いです。
床下だけ普通のカメラに変えればよいですが、
黒板入りのタブレットを一度使ってしまうと、その便利さに後戻りできません。
痛みが引いたら、腕を鍛えようと思います。
事例1069 「梁の大きな欠損」
今月も完成現場が多いです。
3月から4月は引っ越し料金も高騰するので、今くらいに完成するのが良いですね。
■(1)今回の事例______________
「梁の大きな欠損」
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◆写真解説
梁の空洞。梁が接合されない部分に間違えて接合加工した。
大きな欠損で構造の弱点となる。
◆内容説明
梁を差し込むためにあけた穴。
間違えてあけたため、梁の接合はなく、空洞のままになった。
同様の箇所が全部で5カ所ほどあった。
原因は、図面を書かず、行き当たりばったりで手加工した。
穴を大きくあけること自体、強度を落とすため、
欠損が小さい、金物接合も増えています。
◆対策
仕上がる前に、構造材をチェックする。
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■(2)編集後記
今週、怪しい話を持ち掛けられました。
話を聞けば聞くほど、疑問な点が増え、当然、お断りしました。
紛争の仕事をやっているため、昔より疑い深くなりましたし、
嘘を見抜くのも上手になりました。
人を騙す奴らは、表向き、善人を装って近づいてきます。(今回はかなり装っていました)
皆様も気を付けてください。
事例1068 「土台のずれ」
今朝は冷え込みました。
車の温度計で、朝の外気はマイナス2度。
名古屋では最低気温に近いです。
最近は施工をしていないため分かりませんが、
昔、気温がマイナスになると水道管の破裂が多かったです。
■(1)今回の事例______________
「土台のずれ」
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◆写真解説
土台のずれ。基礎から半分以上ずれている。
アンカーボルトで緊結できていない。
◆内容説明
ユニットバス横の間仕切り壁の土台が基礎からずれている。
基礎梁の位置は間違いない。土台だけ、ずれた。
よく見てみると、土台をずらさなくても壁は納まる。
なぜ、ずらしたのか不明。
この土台に2階の床梁を受ける柱が載るため、構造的に影響がある。
◆対策
床組時または、完成時に床下を確認する。
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■(2)編集後記
同一現場の欠陥写真を連続して掲載しています。
今回は5回目。(写真1114~)
内容はひどいものばかり。
施工者は、こんなひどい施工をしても、責任と取るとはっきり言っておりません。
この現場、再来週、フジテレビで放送予定です(関東地区のみ)。
施工者の言い分も放送予定です。
その前に、責任を取るか、取らないか最終決断をしてもらう予定です。
事例1067 「梁の継手不良」
今日から仕事初めの方も多いためか、受信するメールの量も急に増えました。
移動中でもスマホでメールをチェックできますが、
返信はパソコンからするようにしています。
■(1)今回の事例______________
「梁の継手不良」
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◆写真解説
梁の接合部。寸足らずで継手が、かみ合っていない。
◆内容説明
素人さんが見ても分かる施工不良。
屋根裏で隠れるため、補強されないまま隠蔽された。
継手の部分は構造の弱点となる。
この状態では、全く強度がない。大きな力がかかれば確実に破壊するでしょう。
◆対策
この現場は中間検査の検査員がこれを見逃した。
行政や業者任せにせず、自分でも現場を確認する。
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■(2)編集後記
年末にかけて非常に忙しく、体のあちこちに不調を感じました。
美容院では首の固さが異常だと言われ、
整体では腰と首がやばいと言われました。
普段、ストレッチや軽い筋トレをしていますが、
予定が詰まりすぎると、出来ない日々が続いてしまいます。
例年1,2回、体をひどく痛めるため、今年は忙しくなっても継続できるように心がけます。
事例1066 「柱のずれ」
昨日は新幹線で移動。
予想に反し、行も帰りもそれほど混んでいませんでした。
今年は休みが長いので、分散しているのかもしれません。
■(1)今回の事例______________
「柱のずれ」
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◆写真解説
柱のずれ。柱で受ける前提で梁のサイズを決めているため、梁が耐力不足となる。
◆内容説明
ユニットバスの戸をおさめるため、柱を現場でずらした。
一般的に910㎜のスパンでは入り口がおさまらない。
柱をあとからずらしている現場は多い。
梁は1820mmのスパンで計画。
柱が無くなることで3640mmのスパンとなり梁の高さが不足する。
◆対策
構造図や現場をチェックする。
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■(2)編集後記
今日は書類作成のためにあけておいた日。
処理する仕事が多かったですが、マイペースでできたため、のんびりした日でした。
年末、ある程度書類を片付けたつもりですが、
かなりの量の仕事が溜まっています。
現場をこなしながら、早めに処理したいと思います。
事例1065 「耐力壁下に梁がない」
今日は水曜日。
不動産、住宅関係は休みが多い曜日。
今日から休みの会社が多いためか、業者からの連絡が少ないです。
■(1)今回の事例______________
「耐力壁下に梁がない」
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◆写真解説
2階の耐力壁下に梁がない。耐力壁としての役割を果たさない。
1階天井裏からの写真。
◆内容説明
1階耐力壁直下に基礎梁がないケースも、たまにあるが、2階のケースは初めて見た。
構造計画の図面を作成せず、大工が自分の頭の中だけで構造を考えたことが原因。
2階建てまでは、木構造の図面はプレカット工場に書かせることがほとんど。
大工の手加工の場合でも、普通、手書きの図面くらいはある。
床合板だけでは耐力不足。筋交いが受ける力に耐えられない。
◆対策
構造検査を厳密に行う。
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■(2)編集後記
工事の途中から検査会社を変えたいと依頼があった。
理由を聞くと、業者ともめ出し、業者側の弁護士が出てきたら、これ以上関われないと逃げたそうです。
検査をする立場は、相手にとって嫌なこともはっきり言わないといけません。
弁護士をビビるくらいなら、この仕事をやらなければよいと思います。
このようなことは、以前から何度かあります。
事例1064 「小屋束がない」
今週は木曜日まで現場予定がほぼフルに入っております。
年明けも予定が入りつつあります。
休みは29日の午後から4日までの予定です。
■(1)今回の事例______________
「小屋束がない」
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◆写真解説
小屋束(写真の赤で表示した柱)がない。屋根を受ける母屋の角部。
大工の加工ミスが原因。
◆内容説明
先月瑕疵検査に入った現場の写真です。
今現在でも、このようなミスが起きています。
躯体の木を大工の手で加工。
図面を書かずに加工したため、間違えたと思われる。
屋根荷重を支えるための構造材。
ミスに気付いた時点でやり替えるべきもの。
◆対策
この状態でも確認申請の中間検査はパスしている。
行政をあてにせず、自分の目か第三者で確認する。
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■(2)編集後記
しばらく、同じ現場の瑕疵写真を連続して掲載します。
姉歯マンション偽装事件以来、欠陥対策がいろいろと講じられました。
今回から紹介する例は、抜け道がある。国や行政に頼ってはダメだということを伝えます。
欠陥をつかんで多額の金銭的な債務を背負っても、自己責任だと片付けられます。
宅建業者、施工者、建築士を取り締まる行政。
欠陥被害者のために設けられた公的な相談機関。
どこも役に立ちません。裁判しか勧めない。
マスコミはマンションのような大きな建物には飛びつくが、
被害者が一家族である戸建てになると興味がない。
その結果、被害を与えた連中(以下)は何の責任も取らなくてよい。
違法な不動産取引をした個人の売主。
それを裏で手助けした宅建業者。
個人に名義を貸した宅建業者。
故意に瑕疵保険に入らない宅建業者。
重大な欠陥住宅を造った建築士、施工者。
重大な瑕疵を中間検査で見落とした民間検査会社。
重大な瑕疵があっても裁判しか解決方法がないというのは、建築行政が甘すぎる。
だから談合なども無くならない。
事例1059「躯体内に異物混入」
スケジュールを詰め込みすぎて、移動時間もやることが一杯です。
ブログの更新も数日できませんでした。
明日も1日欠陥検査で、現場に入りっぱなしです。
■(1)今回の事例______________
「躯体内に異物混入」
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◆写真解説
コンクリート躯体内に木片が混入。
大きなものになれば、構造強度に影響を与える。
(写真は除去したあと)
◆内容説明
型枠内に木片が落ちて、そのままコンクリートが打たれた。
新築当初は分からなかったが、経年で木材が膨張。
コンクリートの一部が剥離し、発覚した。
型枠工事の際、物が落ちることは珍しくない。
鉄筋コンクリート造の場合、壁内に落ちれば、拾うことが困難。
そのまま打たれてしまう事が多い。
(幅が狭く、高さが高い、鉄筋も組まれている。木造の基礎程度の高さであれば、
容易に異物を拾える)
◆対策
あとからでも非破壊試験機で調べることは可能。
ただし、機械をあてる範囲が広すぎて、費用が高くなる。
コンクリート打設前に型枠内のチェックを行う。
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■(2)編集後記
いくつか大きな事件を抱えています。
瑕疵の内容や違法行為、無責任ぶりは、かなりひどい。
相手業者の言い分は、是非聞かせたいです。
お笑い番組を見ているより面白いです。
近く、1つの事件をTVで放送します。
どこまで編集されるか分かりませんが、
ありのままを放送したら、不動産業界、建築業界への信頼はなくなるでしょう。
フラット35に適合させ、確認申請の中間検査を受けたにもかかわらず、
住めないような欠陥住宅が出来てしまいました。
検査をした民間検査機関を行政が処罰するかも注目です。
あきれるくらいの杜撰さに、神戸製鋼や日産の問題が小さく見えてしまうかもしれません。
事例1056 「梁穴あけ集中」
3連休、全て仕事です。今日は朝8時から現場入り。
また、事務所では、かなり重たい内容の書類を書いております。
現在、新築以外の検査は、予定が入らずお断りしていることが多いです。
この連休で、仕事をある程度片付け、平常に戻す予定です。
■(1)今回の事例______________
「梁穴あけ集中」
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◆写真解説
耐力壁部の梁、電線貫通のための穴が12ヶあいている。
穴は構造の欠点となりやすく、耐力低下は確実である。
◆内容説明
電気配線を通すため、穴を集中してあけた。
ここまで配管が多ければ、設計で配管スペース(パイプシャフト)を設けるべきである。
検査に立ち会った設計者は、自分のミスになるため、
梁にたくさん穴をあけて何が悪いと、開き直った。
もちろん、あとからきちんと補強させました。
◆対策
構造に影響しない範囲の穴あけなら良いが、
その判断は電気屋さんなどでは分からない。
構造設計の担当者含め、穴をあける前に協議が必要。
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■(2)編集後記
先週、大手メーカーの現場を1日で4件まわった。
指摘がゼロと現場もあれば、重大な手抜きがある現場もあった。
その違いは何か考えた。指摘が出ないメーカーは、
・下請けを固定している。他の会社の仕事もさせない。
・第三者検査が入る時は、社内検査をより厳重に行う。
この2点が大きいと思う。
依頼先を選ぶときは、施工体制を調べてみるのも良いですね。
事例1038 「けた行き筋交い未固定」
一昨日の夕方から、急な検査、長い打ち合わせ、
予定時間を大幅にオーバーする検査など、
食事をする暇もないくらいバタバタしていました。
何とか、複数の締め切りごとも予定どおり完了。
今日は、新幹線移動など、移動時間が長いです。
■(1)今回の事例______________
「けた行き筋交い未固定」
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◆写真解説
小屋裏の変形を防ぐ、けた行き筋交い。
小屋束への釘打ちが未施工。打ち忘れ箇所が多いと構造的な影響が出る。
◆内容説明
1,2箇所程度では大きな問題にはならないが、ほぼ全体で打ち忘れていたり、
留めつける釘が小さなケースがある。
全体を打ち忘れているケースは、躯体組み立て時に仮止め。
その後、全体の固定を忘れる。
構造検査時に確認できる箇所。
ただし、釘頭は2階床から見上げる場合、見にくいため、見落としやすい。
正しい施工は、N50 2本平打ちする。
◆対策
目を凝らば、2階からでも確認できる。
構造検査時にチェックする。
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■(2)編集後記
先週、高校の先生と話をする機会がありました。
大学の工学部の受験話になり、今は機械、建築系が難しく、電気工学はその下のランクらしい。
私の時代は、今と正反対。電気工学系に入るのが圧倒的に難しかったし、
電気工学科の学生は、勉強ができるレベルが違った印象があります。
建築業界、職人や現場監督は人気がない反面、大学は人気。
何となく、理由は分かります。
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